振り返れば、駆け足のように夏が来て、いつの間にか過ぎ去り、
いつしか、爽やかな風が漂う、すっかり今は、もう秋。
季節が変われば、ふつふつと行きたくなってしまうのが…
「潮」さんの、季節折々の絶品お料理。
今夜は、又、仲良しメンバーが集まって、潮さんで幸せ夕餉を頂きに
西国分寺 「手打十割そば 武蔵国分寺 潮」
夜の開店時間ぴたり、5人きっかり揃ったところで…
まずは、瓶ビールをもらって、今日の宴に乾杯~。
喉が潤ったところで…、すぐに置かれ始める、
先附 「松茸とほうれん草のお浸し」。
盛られたこの器は、潮さんご自身で作られた器だそうで、
「側面に書くのが難しくて、なかなかうまくいかなくてね…」
とおっしゃるが、なんて風流な蔦唐草の素敵な器。
しかもその中は、ほうれん草に混ざり、贅沢に和えられた炙り松茸。
置かれた瞬間から、ぷわぁぁ~と、たまらない香りが立ち込める
これには、やはり、お酒を合わせなくちゃ、もったいな~い。
と、気仙沼のお酒「男山」を頂いて、
それぞれ猪口を選んで、再び乾杯~。
一つ一つ形も彫りも異なる、江戸切子が又美しく…
松茸にうっとりしているところに、待っていました 、
「前菜の盛り合わせ」。
「丸十」さつまを、ことことと、きりぎり芯だけ微妙に残し炊かれた、
とろりまったりとした、上品な甘さの絶品きんとん、「丸十栂尾煮」。
柔らかい粕の甘みに独特の風味が染み、しっくりとした歯ごたえの、
肝まで添えられた、「鮑粕漬け」。
しゃくっとした繊細な歯ごたえの赤烏賊と、ぷちぷち感くっきりの明太子と和えた
すだちの器に盛られた、「赤烏賊紅葉和え」。
途中で、蓋をきゅっと絞れば、すだちの酸味が爽やかさを呼び…
鱈子よりも繊細な蛸の子に、まったりねっとり濃厚な雲丹が和えられた、
「蛸の子雲丹和え」
酢加減もぴたりの酢飯を、しっくりと包む、ふんわりと炊かれた鱧の
「鱧寿司」。
もう、どれもが唸ってしまう一品一品に、
食べてしまうのが惜しいくらいの、絶品絶妙、宝石のような至極の品々。
潮さんの料理のセンスが随所に光る、毎度感激の盛り合わせ。
既に冷酒から変えた熱燗で頂く、この前菜だけで…、もう、幸せ~
続くお料理は、蓋のされた漆器の器で供される、
碗盛り 「鯛の潮仕立て」
濃厚な豆腐に、ほろほろと崩れるような、ふんわりとし鯛の切り身。
澄んだ汁には、鯛の旨みが十分に染み、うっとりする程の出汁の旨さ。
熱燗に汁ものはたまらなく、夢中になっている我々に、そっと見せてくれた、
まだ、ぴくぴくうごめく、ほんのりピンクがかった鱧の身。
これが、程なく、繊細に骨切りしさっと炙られ出される、
向附 「鯛と鱧の焼霜造り」。
松笠作りの淵の紅色が色っぽい鯛に、鱧は花開いたように華やかで、
繊細かつ、上品に脂ののったお作りは、生唾もの。
ああ、やはり、鯛は魚の王様だ、ほろっとしてねっとりの鱧はまさに妖艶…。
続いて、焼物、又見目美しく華やかな、「秋鮭乱菊焼き」
橙色の黄身餡が散らされた様はモンブランのようで、
その中に、きらきら輝く、ルビーのごとき朱色のいくらがたっぷり。
箸を入れれば、とろりと零れてくる、意表を突くホワイトクリーム。
それに絡まるは、帆立にしめじ、風味豊かな銀杏と、
和の風味を踏まえつつ、クリーミィな味わいが、実に新鮮。
と、歓声上げている我々の横で…、いよいよ、鍋の準備が始められ、
うわお、今日の素材は又贅沢、ここにも松茸がたっぷりだ 。
潮さん、自ら鮮やかな手筈で松茸に野菜を煮立て…
おおっ、再び、ここにも鱧~。
ほわわわわ~と、漂ってくる、この香りだけでも既にご馳走…。
呆然と見ている間に、あっという間に完成し、
銘々によそって下さった、「松茸たっぷりの鱧すき」
思わず声が洩れてしまうような、心に染みる出汁の旨さに、
鱧は、つかんだだけで、ほろろろ…と、崩れる口に入った途端に溶けていく。
こ、こんな美味しい鱧料理、初めて…
と、すっかり感動していたら、即座に器が変わり、中には蕎麦が 。
平打ちの蕎麦は、もちもちっとして、汁に浸ってもなおしっかりとした腰。
極みの出汁に、鱧の旨み、松茸の香りの染みた極上出汁に浸る蕎麦。
こっ、これは美味っし~いっっ
と、感動の中で蕎麦を食べ終え、一心地ついているところに…、
一人ひとつづつ、と出された、「小芋と鱧の子の玉子とじ」。
ほこほこねっとりとした小芋に、粒々がうごめき合う鱧の子を、
ふんわりと玉子でとじた、玉子とじがけ。
身も子も鱧って、なんて素敵なのかしら…。
さらに、ど~んと大皿で出される、定番料理「鰊煮と焼き茄子」。
銘々取り分け頂く鰊は、じっくりと味が染み、熱燗にたまらない。
すっかり至福の心地いっぱいの中、最後のお料理、
これも旬の、土鍋で炊かれた「秋鮭の炊き込みご飯」。
よそって頂いた炊き込みご飯には、ぷちんぷちんと弾けるいくらが、たっぷり。
ふっくら脂の載った鮭とご飯の相性はこれとない組み合わせ、
それにかかった浸かり具合抜群のいくら、とこれもまた「親子ご飯」。
も~う、すっかりお腹いっぱ~い 、
極上至福に酔いしれる中…、最後に締めくくるお蕎麦をば。
今日のお蕎麦は…、北海道雨竜の「秋新」。
艶々輝く、乱れなく切り揃った艶やかな細切り。
顔を寄せれば、すぅ~と広がる清々しい香りは、「秋新」ならではの新鮮さ。
口に含めば、鍋で出された蕎麦とは、全く異なる、
しっとりとしてたおやかな腰に、するりと落ちる喉越し爽やか。
しっかりと食べた後でさえ、心地よく喉を通り落ちる。
食べられるかしら、と思っていたのに、するすると…。
料理人ならではの汁はもちろんの旨さに、
さらりとして熱々の蕎麦湯を、ゆっくりと頂き、今日のお料理の余韻をかみしめ…
しば~し、ゆるりとした後で…
潮さんの蕎麦会、すっかり恒例になっちゃった、カフェタイム。
これも楽しみにしていた、ここから二時会?の…「Patisserie de Ushio」
まずは、今日のイチオシ、「ライムレアチーズケーキ」。
さっぱりとしたライムの清々しさに、程良い甘さが軽やかで爽やか。
しっとりとして、口に含んだ途端にふわっと溶けゆく口辺り。
柔らかくて軽やか、ん~んっ、このケーキ、素敵っ。
さらに、下にはさくさくっとしたメレンゲが敷かれた、
これも絶品!の、オリジナル「モンブラン」。
甘味と言えども味わいが違うので、もう~、カロリーなんて思考の外枠、
続いて出された「巨砲のムース」に、再びうっとり 。
心の心の底から満喫幸せ、極上のひと時に…
皆揃って、ほんわか酔いしれた、秋の酔い。
こんなにも幸せな心地にさせて下さる、潮さんのお料理に感動し…
潮さん、今夜も本当に、ご馳走様でした~
そして、毎度ご一緒して下さった方々、ありがとうございました 。
*お品がき
平日限定お昼のランチセット 1,800円
そばぎり(150g) 800円、大盛り 1,100円、おかわり600円、おろしそば 1,000円、鴨汁そば 1,300円
玉子やき 550円、そばがき 800円、生ゆば 800円、にしん棒 650円、鰊昆布 200円、このわた 1,000円、やきみそ 500円、焼きたけのこ 650円その他、
蕎麦会席 4,000円~ (予算に応じて相談)(今回のお料理は10,000円+α)
浦霞、酔鯨、春鹿、八海山 600円~、ビール(エビス、スーパードライ)

「武蔵国分寺 潮」
国分寺市西元町 2-18-11
042-359-2898
11:30~14:00 / 17:00~21:00
(土日祝)
11:30~15:00 / 17:00~21:00
火曜定休 店内禁煙 P2台
2011年 7月 4日 夏の夜の「蕎麦会席」 絶品!とまとそば」
2011年 4月20日 一人誕生会「限定平日のお昼のご膳」
2010年11月28日 秋の夜の「蕎麦会席」 うずら茸鍋
2010年 4月25日 春の夜の「蕎麦会席」 花山椒肉鍋
2010年 1月31日 冬の夜の「蕎麦会席」 あんこう鍋
2009年11月 1日 秋の夜の「蕎麦会席」 松茸と鱧のしゃぶしゃぶ鍋
2009年 8月10日 夏の夜の「蕎麦懐石」 鮑のステーキ
2009年 3月23日 春の夜の「蕎麦懐石」 竹の子と蛤に鯛の鍋
2007年11月23日 秋の夜の「蕎麦会席」 鯛と聖護院蕪の鯛チリ
2007年 6月20日 「焼筍」、「鰊昆布」、「そばきり」
2005年 3月18日 「そばきり」
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ほんとに、お腹いっぱい。でも、あんまりにも美味しくて、潮さんのお料理だと、するする入ってしまうんですよ~ん。
秋風冷たくなってきて、そろそろ新酒がぞくぞう出来始める、これも楽しみな季節です(^^)。
ことしの出来はどんなかしら…、とわくわく。
デザートも、ケーキ屋さん顔負けの美味しさなんですよ~。
行ってみたいなー、と昨日も話していたところでした(^^)。
でも、裏山にそんなお宝があるかもしれないだなんて…。
遭難しても、行きたくなっちゃうかも(^^;;
めまいしちゃいますよね♪。
こんなに存分に松茸を食べたの、初めてでした。
じゃあ、夢のようなお料理、思い出されたんじゃないかしら…(u_u*)~。
そうなんです、どれ一つとっても手ぬかりのない、キリリと光った料理の技。
潮さんの料理は、やはり素晴らしいのひと事です。
本当に美味しそうです。お腹一杯のコースですね。
御存知かと思いますが、伏見男山は蒼天伝の蔵元です。もうすぐ新酒が出来あがりますので楽しみです。
デザートも色々ありますね!
松茸に鱧・・・そして雨竜産の秋そば。
羨ましい~(^^ゞ
どのお店も香りがいまいちなんすよ
うどんすきの美々卯とかでさえも
香りが弱かった
今までで最強の松茸は
実家に帰省した時弟が
知り合いが自分の山で採って来たって
松茸をBBQで網で焼きました
見てくれはアメ横で売ってるのに
そうとう負けますが香りはちょっと凄かった
歯ごたえも良くて
こんなのをBBQで食べていいのか?
実家も山を少々持ってて登れば
松林もあるので採れそうな気はしますが
いかんせん両親が亡くなって数年
誰も山に入って無いのでジャングル状態
松茸を見つけるのは困難ってか
遭難しかねないですな
とほほ
新幹線の揺れかと思ったのですが、
そのブログです。
こちら車内弁当ですから。
まったけの威力はすごい(*^^*)
お蕎麦に行き着くまで、このくらい楽しい店をほかに知りません
どの一品も丹精込めて作られていて、本当にうれしいですね
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