今朝は、ひと際つらかった…
早朝からの仕事を終え、今日はほっこり気を抜いてのんびりしたいなあ…
と、気付いたらふらりと降り立っていた大塚駅。
南口のロータリーの先の路地を、記憶頼りに入り、進んで行くと、
何とも言えない懐かしい風情のお店が道の両側に軒並み並ぶ。
名店「なべ家」さんがあるかと思えば、「明石焼き」に、「うなぎ」。
大衆居酒屋があれば、レトロな店構えの酒屋さん。
何とも言えない、この大塚の街並みをゆっくりと歩いていくと…
ここに又、懐かしい心地掻き立てられる、これぞ「蕎麦屋」の佇まい。
大塚 「蕎麦処 小倉庵」
ショーウィンドウに並べられたサンプルの丼でさえ、
今は、懐かしく、ほっとした心地にさせられて…
平日の一時過ぎ、丁度お昼のラッシュが過ぎた頃合いの店内は、
そろそろ、ゆるりとした昼下がりの、のんびりとした空気が流れ始め…
空いていたテーブルに腰を下ろし、ぐるり周りを眺めるだけで、
この風情、もう、何とも言えない心地に浸ってしまう。
そんなに多く、知っているわけではないくせに、
「蕎麦屋ってこういうもんだったんだよ」なんて、思ってしまう、
日本人の蕎麦屋を思い描く、潜在的DNAに響いてくるような…
にわか、近所の住民になりすまし、私も一緒に、ほおっと心底和んでしまおう 。
これはもう、やっぱり一献頂かなくちゃ 。
と、綺麗な名前につられて頼んだお酒、「輝ら星の如く」。
添えて出された山菜漬けを、つまみながら…
見るのも楽しい、手頃な値段で並んだお料理がずらり。
「天ぬき」や「鴨ぬき」が品書きにきちんと書いてあるのはうれしいなぁ。
と、…ん?「創業以来のぬか床」?、こりゃ、是非頼まなくては…
と、出されたお新香は、程良く漬かり、大根が甘くて美味し~い。
…と、一杯始めたところで、こんな偶然があるなんて…
予期しなかったお友達が、入ってきてお互いびっくり。
早速、テーブルを挟んで、改めて乾杯し…
早速お料理も追加で注文。
前回食べて美味しかった、「桜海老の掻き揚げ」(300円)は、
さくさくさく…と崩れる、軽やかな掻き揚げで、やっぱりこれは美味しいな~
さらに、揚げ蕎麦が散った「蕎麦サラダ」(今回写真撮り忘れ)に、
これが、酒の充てにたまらない「たこキムチ」(300円)
早速、お代り熱燗をお願いすると…
「熱燗に美味しいお酒、入れたんですよ」
と、ご主人が出して下さったのは…
「黒龍酒造」のラベルにしっかり、まさに燗の酒。
お湯の張られた酒燗具「燗たのし」から頂く、大吟醸燗酒は、
きりっとして爽やかで、上品な旨みがあり、確かにこれは旨いっ
と、しっかり味わい楽しんで…
そろそろお蕎麦を頂こうと、又ここで、うれしくあれこれ悩んでしまう。
中でも、気になったのが、ユニークな名前の「てんぐそば」。
壁の写真を見ると、成程~「天ぷら」が「具」の「てんぐそば」?
さらに、前回はなかった「太打ち十割」の「田舎」は是非食べてみたい。
気になっていた「てんぐ」も「春のてんぐ」は竹の子の掻き揚げとなったら…
それと、セットに付く「たけたま丼」も食べてみたい~、
と、セットのお蕎麦を田舎で作って頂いて、
「春のてんぐ」と、取り分けて食べようと、早速注文 。
まずは、竹の子、菜の花入りの「春の天狗そば」から。
さっくり揚がった掻き揚げがほこっと盛られた蕎麦で、
ここの掻き揚げは本当にきれいだな~。
と、蓮華ですくう汁は、澄んだきれいなかけ汁で、これが美味しい~
柔らかく出汁が染み溶け込んだ、上品で優しい汁が飲んだ後にたまらなく…
中の蕎麦を手繰れば、これが又旨い
以前は、温蕎麦は「機械切り」だったのを、今はすべて手打にしたそうで、
暖かい汁に浸り、ほろりとした腰に穀物感を感じさせ、しみじみと感じ入る。
掻き揚げは、さくさくで、竹の子の食感がたまらなく、
次第に、ほろほろ溶けだしていく掻き揚げが蕎麦に絡まり…
この「天狗そば」、これは美味し~い
続いて、新たに打ち始めたという、十割の「田舎そば」。
挽きぐるみの粉を混ぜ打たれているそうで、野趣溢れた素朴な姿。
手繰り上げれば、香ばしい蕎麦の香りがふわりと広がり、
もちもちっとした歯ごたえの蕎麦は、風味も豊かでこれは旨い
このお店が醸し出す良さを表しているような、この「田舎」これはいいなあ…
そして、これも竹の子好きには、食べずにおれない「たけたま丼」。
煮含められた竹の子がたっぷり、とろりと卵に綴じられて…
取り分け食べると、これが…、美味し~い
さくっさくとした歯ごたえの竹の子に、玉子がからまるこのご飯。
すっかり夢中になって食べてしまい…
ああ、美味しかった~と、心から満喫し、
何よりこのお店の空気に、心底癒され…
ご馳走様でした~
中休みもなく、手打の蕎麦が450円。
こんなお店、今どきあるだろうか…、素晴らしき「小倉庵」。
又、ぜひ、伺います

大塚三業地内 「日本蕎麦 小倉庵」
豊島区南大塚1-42-8
03-3941-8230
11:30~20:30
日曜定休
出前あり(遠くは出前できません)
お店のHP
2010年 4月 6日 「雪割そば」に、「カレー南蛮」、「玉子とじそば」
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池袋からすぐなのに、こんな場所、一画がまだ残っているのが、うれしいですよね(u_u*)~。
小倉庵、いい雰囲気でしょう~。
建て替えなどせずに、ずっと残していて欲しいお店です。
Yukaさんの仰るとおり、何とも言えない楽しい街並みでした!
お店の雰囲気も良かったし、蕎麦もおいしかったです!
小倉庵、いいですよ…。
去年までは、機械切りのもり450円、手打のもり600円だったのですが、なかなか手打が出なかったらしく、どうせなら、美味しい蕎麦を食べてもらいたい、と、今はすべて手打で、値段据え置きでやっているなんて…。
>変になれなれしくなく、さりとて気遣いを怠っているでも無く、ただノンビリユックリと蕎麦屋の昼酒を楽しませてくれる、良き古き出前蕎麦屋。
まさに、まさに…!
にじよじならぬ?にじごじ(^^)、それが本当によく合うお店だと思いました。
片手で担ぎ、颯爽と走り去る姿、私も見てみたかったです…。
確か、お父様も厨房の中にいらっしゃったかと。今は、息子さんご夫婦が、古き良さをきちんと引き継ぎ、営んでいらっしゃいます(u_u*)~
>ごく普通の町の蕎麦屋ですが、自家製粉で手打ち蕎麦を打っています
>手打ち蕎麦は機械打ち蕎麦より伸びやすい為、あまり遠くまでの出前はやっておりません。
12時から1時までは少々お時間を頂く事があります。
出前蕎麦、失われつつある私の大好きな、大好きだったもの。
子供の頃家族で食べた「ざる蕎麦」「天麩羅蕎麦」鴨と謳ってはいるが何故か鶏だった「鴨南蛮」何より思い出にある、赤いのが数本、緑のが数本、そして缶詰めのミカンかサクランボの飾られた「冷や麦」・・・
素敵な思い出です、きっと生涯忘れえない。
「小倉庵」一度しか行った事がありませんが、私も好きなお店です。変になれなれしくなく、さりとて気遣いを怠っているでも無く、ただノンビリユックリと蕎麦屋の昼酒を楽しませてくれる、良き古き出前蕎麦屋。
こんなお店って有りそうで無いですよね、なかなか・・・
暫く振りににじごじ(二時~五時??)でもしたいな。
その後は「江戸一」「こなから」「きたやま」・・・
「掛け替えのない」 替わるものの無い
そんな時間を以前にもった大塚だから、是が非でも近々に行こう。
懐かしい・・・。
小倉庵さんの先代のご主人だったと思うのですが、自転車で出前をする際、お盆に品物を乗せたまま片手で自転車を操作して乗り降りまでも片手にお盆をもったまま華麗にこなしていらっしゃったと・・・。
まさに昔ながらの蕎麦屋さんの出前姿!!!
初めて見た時、感動したのを覚えています。
ちなみに…
最後まで、
っというか、せめて最後の一文を読んで頂ければ…(涙)
敢えて、強調して書いたつもりなんですよー。
(中休みナシ)
以前は、値段を変えて、機械切りも作っていたそうですが、今は、すべーて、手打です!
とはいいつつも・・
大塚って本当に蕎麦に迷ってしまうところ。
みとう庵さん、冠着さん、共にとても行ってみたいお店です。
この辺りは、東京でも独特の雰囲気いっぱい。歩いているだけでも楽しです。
(実は、もっともっといっぱーい写真撮ったのですが、載せてたら、ナガーくなっちゃう…)
小倉庵、きっとふるふるさんも気に入ってもらえるかと…(^^)
なんだか、東京にいると、早いなーなんておもってしまいます。
糠の旨いのは、いいですよねー(^^)
あ、実家の母はもっぱらお茶。
私の実家も、ものすごくお茶飲むんですよ♪
いいですよ!ぜひぜひっ、です(^^)
それでいて、手打ちで、クトゥルー...じゃない(笑)、九頭竜なんかも置いている。
こういう気取りの無いお店は好きですねぇ。
行ってみたくなりました。
「もつ煮込うどん」も美味そうだなぁ。
ちなみに、この営業時間は中休み無しでしょうか?
もしそうなら、さらに嬉しい。(笑)
駅前に岩舟さんがあり、立ち食いながら目の前で蕎麦を切って出す「みとう庵」さん、また粋な居酒屋「江戸一」さんもありますので、足がなかなか伸ばせません。が、いい店であすよね~(^^;
三業地の面影を残すシットリとした街。
「れもん」さんで引っ掛からずに小倉庵まで突き進む行動力に今更ながら脱帽します(笑)。
じっくりゆっくり散歩したい街並みですよねぇ。
小倉庵さんの良い味出しています。
しかし、小倉庵ってなんか甘そうな店名っすね
素晴らしい鮮やかに漬かったお漬物がいい
糠ですかね
美味しいぬか漬けには目が無いっす
永遠にお茶が飲んでられます
長野県民はお茶、がんがんお代わりしますので
そろそろ燗の季節も終わりですので
週末は寒いって言うので名残燗で
一杯かなー
これを機にお伺いしてみます。
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