どうしても今、行っておきたい…
そんな想いでいたここ最近。立川での所用があった今日、早速と 。
立川駅南口、JRAのある、通称ウィング通りをえんえんと進み、
立川通りを渡って入った路地にさりげなく、ほっこりと佇む小体なお店。
ああ、懐かしい…、時の経つ事のなんて早い、思えば丁度5年ぶり。
立川 「石臼挽き手打そば処 蕎楽房 そば菜」
午後1時もゆうに過ぎた平日の昼下がり。
懐かしい想いで、しばしお店を眺め、扉を開き入ると…
ああ、変わらない、この、何とも言えない、包こんでくれるような優しい空気。
気付けばそっと後ろに流れる、柔らかいジャズのBGMに、
雑然と並んだ、陶器や自然溢れる置物など置かれたカウンター。
すぐに顔を出して下さったご主人の笑顔もそのまま優しい 。
「いらっしゃい」とにっこりと迎えられ、窓際のテーブル席に腰を下ろす。
コートを脱いで、出されたお茶を口に含み、置かれた品書きをそっと開く。
…、あっ…
食べたいと思っていた、あの、手挽きの粗挽きの「そば菜せいろ」が…、
が…、「予約」と書かれてしまってる~
それでも、念の為お聞きすると、以前は「限定6食」だったけど、
「体力がもたなくて」と、今は予約のみにしているそう。
ああ、分かっていれば、予約するんだった…
とは言え、お蕎麦はあるんだから、大丈夫♪。
と、今日こそ念願だった、「そば菜」さんでの蕎麦前を頂こう。
お酒をお聞きすると、冷蔵庫を見ながら伝えて下さるお酒の銘柄がずらり。
「開運」に「南」、「秋鹿」、「洌」、「手取川」…
好きなお酒の銘柄が多く迷いながら、山形の「洌」を選び注文。
ここでの蕎麦前するのが憧れだったあの頃…
その気持ちを思い出しつつ、目の前に出されたお酒は、徳利並々注がれて。
他のお猪口も、どれも素敵。
…と、手の空いたご主人と、ぽそりぽそりから、お話ししていたら、
何てうれしい、こんなに時が経っているというのに、
話しているうちに思い出して下さり、私を覚えていて下さっていた…
「一度でも来てくれたお客さんの事は、結構覚えていてねぇ」
と、あったかく微笑むご主人に、もう感無量~。
…と、サービスで、と、お通し三品も出して下さる。
自家製というのがたまならい、「赤蕪」の漬け物に、
上品に炊かれた「蒟蒻の煮もの」。
盛られた味噌がとにかく美味しい「風呂ふき大根」。
どれもが好きなものばかりでうれしく箸をつけ始めてると、
一組、又一組…と常連の方々がいらっしゃる。
途中、後のお客さんが頼んだ天麩羅のおすそわけ?、そっと出して下さった
小さく丸めて揚げられた「じゃこの掻き揚げ」。
これが美味し~い
かりかりさくさくっとして、じゃこの香ばしさがじわ~り。
これらでお酒を心底楽しみ…
いよいよお蕎麦、定番の二八で打たれた「板そば」を。
頼むとまずは、もり汁に、大根おろしと葱の薬味が置かれ、
そっと口にしてみるもり汁が、奥行き深く円やかで、実に美味しい。
と、続いて、板にこんもり山に盛られた「板そば」が置かれる。
「新そば」との、栃木益子を主にブレンドされ打たれた、乱れない細切り。
ふっと立つ、爽やかさと蕎麦の風味が鼻孔をくすぐり…
手繰り口に含むと、しゃきっと冷水で〆られた蕎麦の、しこしことした歯ごたえ。
噛みしめると、微かにキシっと微粉の蕎麦の感触がしかと感じられ、
するりと落ちる喉越しもよく、その後で、ああ、これがたまらない…
じわじわっと飲み込んだ喉元から込み上げてくる、蕎麦の香ばしさ。
ああ、成田さん、久しぶりの蕎麦、美味しい…
あとは、もう、そのままで、汁をちょっと浸しと夢中で手繰ってしまってる。
たっぷりと盛られていた蕎麦も、あっと言う間に…。
程良く白濁した蕎麦湯で、汁もたっぷりと頂いて、
ああ、なぜ、こんなに来ていなかったんだろう、と悔やまれるばかり。
ご馳走様でした~
又ぜひあの、「そば菜せいろ」も食べたいなあ…
(伝言)よしの様、ご主人覚えていらっしゃいましたよー

「石臼挽き手打そば処 蕎楽房 そば菜」
東京都 立川市 錦町 1-20-15
042-522-7558
11:30~14:30 17:30~21:00
年内無休
2005年11月 1日 「そば菜せいろ」
2005年 8月23日 「板そば」
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にゃんこ、大好きです(^^)。
早速ブログの方拝見させて頂こうと思ったのですが、開かないです~。
utrが違うのかしら??
残念です…(涙)
後ほど…(^^)
おいしいお蕎麦!楽しく拝見
させていただいてます。
猫ちゃんはお好きですか?
猫ブログやってます。
ひまな時見に来て下さいませ。
リンクさせていただきました。
よろしくお願いいたします。
m(。_。)m ペコッ
そのように感じてもらえたのが、とてもうれしいです。
いい、お店なんですよ・・・、こちらも。
本当にあったかいご主人。
今回も、わざわざ来てくれたから、と、お通しのサービス(普通は一皿のとこ)してもらっちゃって。
またぜひ、行かれて下さい(^^)。
舌には、まだ未熟かもしれませんが、足になら…(^^)。
揚げそばがき、そんなことお聞きしたら、食べたかった~。
お昼だからかしら。
お料理の品書きがなかったの。
でもきっと、頼めば作ってもらえたはず。食べたかったです。
>目を閉じれば、開店された頃のご主人のお姿が髣髴とされ、こちらも感無量であります
少々白いものが目だってきてはいましたが、まったく変わらず、素敵なご主人でした。
そうそう、成田さんは、「佶更」さんしないそうです。
いろいろ、よりの様にお伝えしたい事もあるのですが…
ここでははばかれ…。
>(ところで、「よしの」で通じたんでしょうか? 笑
まさか~(^^)。いくら成田さんでも、それじゃあ分かりませんよー(うふふ)。
愛情いっぱいで 読んでいて 幸せな気持ちになりました。ありがとうございます。
美味しかったそば菜せいろ。私が遠く(って言っても区内ですけれど^^;)からの訪問を知って、せいろも食べてみてくださいとサービスで出してくださった事、覚えてます。嬉しかったです~。
昭和記念公園に行く度に、また伺いたいと思いつつ逆方向なのでつい諦めていました。
なんとなく、早めに伺っておいた方がよさそうな文面ですが・・・・。
レポート深謝申し上げます。
残念ですが、行けません。成田さん、奥様、お疲れ様でした。
お知り合いの「佶更」さんは白金に移られましたが、成田さんは?
性格の表れる繊細な細打ちの板そば。
しかし、忘れがたいのは揚げ蕎麦掻き。外がパリッとしてて、中はふわふわ。
アレだけのでかさの揚げ蕎麦掻きには遭遇したことはありません。勿論ウメ~!
目を閉じれば、開店された頃のご主人のお姿が髣髴とされ、こちらも感無量であります。
(ところで、「よしの」で通じたんでしょうか? 笑
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