午後５時ちょっと過ぎ。
まだ夕方というには早目の時間だが、デパ蕎麦ならでは、
ちらほらとお客さんがいる店内に、ほっとしつつ…



案内されたテーブルに腰を下ろし、新しい店内をぐるりと見渡す。
ふむふむ、ちょっと座った後ろの壁の外の人の行きかいが気になるも、
上品にしつらえられた空間は、なかなか…。



と落ち着いたところで、まずは、やっぱり見てしまう、「お酒」のリスト。

…と、お茶を持ってきて下さった花番さんが、
「開店の振る舞い酒のサービスがありますが、如何でしょう」
とのうれしいお言葉 。

もちろん、喜んで…、「あ、頂きます♪」



程なく、升にコップで注がれた「菊正宗」の樽酒が置かれる。
常温のふっと広がる樽香のお酒を口にしつつ…



見かけていた品書きから、充てのお料理を吟味。



酒肴の項目があるのもうれしく、一品料理に天麩羅があり…
蕎麦の品書きを目に通し、銀座のお店よりやや品数押さえた中から、



魚卵好きとしては「とんぶり」の文字が見逃せず（魚卵じゃないけど）
頼んだお料理、「秋寄せ　とんぶり浸し」。



秋の先駆け、春菊に菊花、それにしめじのお浸しにたっぷり盛られた「とんぶり」。
口に含み頂くと…、

んー、これを「上品な味付け」と言うんだろう…、…なぁ。

さっぱりとしたこの一品を樽酒で頂いて、
頼むお蕎麦は、やっぱりここは「御膳そば」。



頼むと程なく出される薬味は、本店同様の桶型の器で…
が、山葵は自分で摺り下ろすのではなく、予め摺られたもの。
とは言え、浅葱に大根おろしは、いずれの「明月庵　田中屋」ならでは。



そっと口にするやや甘めの汁を確かめたところで、
続いて出される、正方形の蒸篭に盛られた、「御膳そば」。



盛られた蕎麦は、グレーの細切り。
新蕎麦らしい、軽やかで爽やかな香りをふっと立たせる。



口に含むと、〆がやや弱いのだろうか？
しゃきっとした感じがやや弱く、ちょっと優しい腰加減。
とは言え、他の店舗のお店よりも、量はたっぷり。

欲を言えば、江戸前らしい、しゃんっとした感じが今一つ欲しいところ。
とは言え、デパートで頂ける蕎麦としては、いいのかな。



急須型の蕎麦湯は、さらさらとして、
これを汁に注ぎ入れ頂いて…

池袋デパ蕎麦、ビル蕎麦は激戦区。
ここも選択肢として迷ってしまう一店になるといいな、と思いつつ…

ご馳走様でした～

まだまだ始って7日程、これからに期待したい。

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