待ちに待った「きぬたや」さんが、いよいよ場所を移して新たに開店したとのお知らせに、うれしくて仕方ない。
今日は、尊敬するお方からお誘いを受け、喜んでご一緒させて頂く事に

国分寺駅下をせせらぐささやかな小川に沿った「お鷹の道」。
木々の緑に囲まれた、この散歩道をひたすら歩き、
中程にある住宅街に入っていくと…
周りを緑に囲まれた、長さ形のまちまちの木の飾り塀が建てられ
ハンギングの草花が飾られ、ほのぼのとした雰囲気漂うかわいらしい店構え。
ほお~、ここが…
ご主人のお人柄が表れたような、ほっこりとした看板がいいな~…
国分寺 「きぬたや」
間口いっぱいに…、今度は外に掛けられた暖簾を
どきどきする気持ちで潜り、扉を開く。
中へ入ると、窓からの日差しがさんさんと差し込んだ明るい空間。
カウンター4席に、テーブル3卓のみの小じんまりと纏められた心地のいい店内。
所々に掛けられた温もり溢れた版画に、前のお店をふと思い出す。
すぐに顔を出して下さったご主人のにこにことした顔を見たら、もううれしくなり、
あれこれと挨拶など交わしながら、窓際の大テーブルに腰を下ろす。
お品書きは、相変わらずシンプルなもの。
でも 、その中に今までにはなかった、「天ぷら」が加わっている。
と、一通り眺め、まずは蕎麦前を
「磯自慢」に「醸し人九平次」と好きなお酒が二種置かれているのもうれしく、
私は、まずは「醸し人九平次 リュゴーシュ」から。
パリのレストランでもワインリストに並んで置かれているとの「リュゴーシュ」は、
優しくしゅわしゅわっと弾ける微発泡酒。
フルーティで爽やかな、軽やかなお酒で食前酒にはもってこい。
そして、お酒のアテにと、うれしいおつまみに塩が出される。
蕎麦味噌に胡瓜と大根が添えられ…
大好きなタラコは、粒々がしっかりある、美味し~いタラコ
これだけで、十分飲めてしまいそう~♪
とお酒に話も弾み、新メニューの「季節野菜の天ぷら」をも。
インゲンに牛蒡、レンコン、それにズッキーニにかぼちゃにしめじ。
たっぷり盛られた天ぷらは、どれも軽やかな衣でさっくりと揚げられ美味しい。
これを塩で頂きながら、「磯自慢」をもお変わりをして、盃を重ね…
十分に堪能したところで、いよいよ久しぶりのご主人のお蕎麦を。
まずは、もり汁に薬味の葱と山葵の小皿が置かれ…、
蕎麦は、これまでのお客さんの好みを聞いて、手挽きで挽きしていたのを、
これからは、「日替わり」の形で、その日その日の蕎麦を出していくとのこと。
今日は、特別に三種類打ってくれたとの事で(師に感謝♪)、
まず、一枚目は、「北海道 牡丹」の丸抜きを24メッシュでふるった蕎麦から。
笊に盛られた蕎麦は、ほんのり緑がかり、角の立った丹精な細切り。
手繰り上げるとふわりと穀物の香りを感じ、口に含むとしなやかな心地のいい腰加減。
その中には透明な蕎麦の粒が込められた姿が美しく、
思わず見とれながらかみ締めていくと、じわじわと広がる香ばしさに甘み。
優しくて滋味深い、奥の深さを感じる蕎麦に、
ああ、ご主人の蕎麦だ… 、感慨深く、ほとんど汁なしで頂いてしまう。
続いて出された二枚目の蕎麦は、
「福井 山室 玄挽き」を32メッシュでふるったもの。
この美しさ…
ガラス細工のような透明感があり、蕎麦の欠片の粒々が美しく輝くよう。
手繰り上げ口に含むと、さらに野趣さ溢れ、香り風味が濃く、
しっかりとした腰が歯を返す力強さ。
まろやかで奥行きある汁を浸すと、ぐんぐんと蕎麦の味わいが濃く感じられ、
これもあっという間に頂いてしまう。
最後の一枚は、「福井在来種」。
これはすごい。目の前に置かれた瞬間に感じる、蕎麦の勢い。
銀河に浮かぶ星屑の様に散りばめられた蕎麦の破片に、
それを覆う、ざっくりと断たれた蕎麦の姿。
口に含むと、かすかに感じるざらつきがうれしく、
しっかりと弾力ある腰の蕎麦をかみ締めると、じわ~っと広がる穀物の旨み。
これは、美味しいな~…
と、すっかり満喫した蕎麦三昧。
最後にたっぷりと蕎麦湯を頂きながら、ご主人のお話などもお聞きし、
この二年間、国内の蕎麦を食べ歩いて考えついたのが、
手挽きではなく、広くお客さんに食べて頂く為にも、予約制をなくし、電動の石臼で様々な蕎麦を打っていくというスタイルとの事。
とはいえ、石臼はあるので、折を見て「限定」の形で手挽きも始めるかも…
というご主人の言葉にさらに期待してしまう。
開店などで、疲れているであろうご主人だが、その表情は穏やかで、何か輝くものが見て取れる。
「きぬたや」さんが、新たにスタートしたんだ、と心の中でしかと感じ、又、時折訪れ、ご主人のお話をお聞きしながら蕎麦を頂ける事がとてもうれしい。
ご馳走様でした~

素敵な、素敵なひと時だった、なあ…
T様、T様、K様、今日はありがとうございました~


「きぬたや」
国分寺市東元町3-18-5
042-326-7399
11:00~16:00
月曜、第1,3火曜定休
禁煙
2006年 9月13日 「賛・きぬたや」最後に頂く蕎麦三種
2006年 2月23日 私の為に打ってくれた蕎麦
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お店、混んでました?ご主人、お元気でした?
ブログ、とっても…、楽しみにしています!
本当にその感じです。
ぜひ、野の花を愛でながら、訪ねてみてください(^^)。
私も、待ちに待っていた、
とてもうれしい開店です。
近日中に訪ねてみたいですね♪
葉隠れに
見え隠れする花望み
想いし人を見る心地する
・・・といった心境です
そうですか…、ご主人、h・・monjiroさんの所にも…。
同じ沿線ですもの、ね(^^)。
全くタイプは異なると思いますが、ぜひ、伺ってみてください(^^)。
お鷹の道を散策がてら・・
やっぱり、ここ、は、素敵です。
やあどうも、ご無沙汰しております。
実は、かなり前になりますが、きぬたやのご主人が弊店にいらっしゃいまして、いろいろお話を伺い、名刺をいただきました。
あの独特のイラストの入ったものを。
ああ、そうですか。
それは、よかった。あのときのお話では、まだ遠い先のような、感じでしたから。弊店と一部休みが重なりますが、なんとか一度行ってみたいと思います。
。機会をみつけて行ってきます(^0^)/
ご無沙汰しております(^^)。
そうなんです、いよいよ…。
今度のお店は、予約なしで入れるので、ぜひ行かれてみて下さい。
これからも…
よろしくお願い致します(^^)
沢蟹までいるんですか~…
じ、実は、今回初めて、「お鷹の道」に行ったのですが、い~いところですね~。
しみじみ…
今度は、予約なしのお店ですよん。
散歩も兼ねながら…、是非、是非です(^^)。
暖簾、お気づきになってくれたの、うれしいです。
これが、今のご主人の、今のお店に対するお気持ちなんです(^^)。
メタさんの行かれたブログ、読むのを楽しみにしています♪
素敵なブログ、頑張ってください♪
はい!私も待ちに待っていて…。
電動石臼挽きでも、ご主人の力、良さを感じる、美味し~いお蕎麦でした。
いつか、ぜひ…
ソバツユさんにも伺って頂きたいです。
あの辺り、好き!
沢蟹いるしね。
山泉さんのライバル出現ですね。
(ちなみにしおんはUはNG)
あいかわらず予約なしだと締め出しくってしまうのかしら?
それは、嬉しい知らせです(^^)
天ぷらもあるのは嬉しいですね♪
暖簾も外に出てるし、看板も立派だぁ(笑)
お鷹の道周辺、良いお店が集まってて悩むなぁ(^^)
美紀といいます。
この度ブログを始めたので挨拶で
コメントさせて頂きました。
私のブログは競艇やギャンブルが主になっちゃうと
思いますが日常の事もいろいろ書いていくので
よかったらコメントください☆
http://ameblo.jp/boat-gals/
器械引きでもこれほど迄に♪天麩羅も始めて、
ご主人の新たな意欲を感じます♪
早く飛んでって手繰りたくなります、山室は特に良さそう♪!
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