先日、利兵衛さんと親しいご夫妻に、道など聞いたりしていたら…
「だったら、一緒に行きましょうよ~」
とおっしゃって下さり、いよいよ今日、お友達もひとり誘って伺う事に

間違えて「臼井」まで行ってしまうというトラブルもあったけど

何とか京成稲毛に降り立ち、駅目の前の通りを歩いていると、すぐ。
通りに面してひょっこりと、三角屋根のお店に辿りつく。

ここが…

ほのぼのとした雰囲気漂うお店に、何かほっとした心地になりながら近づくと、
さりげなく下ろされた暖簾の横には、手彫りされた味わいある文字の看板…。
稲毛 「そば処 利兵衛」
と、(遠まわりして)遅れてしまい、急ぐ気持ちでj引き戸を開くと、
な、なんて、素敵な空間…
吹き抜けの高い天井には、年月感じる木の梁が何本か渡され、アンティークのプロペラが回ってる。
程良く落とされた照明に、テーブル毎に下げられた味わいある、電灯。
ゆったりとした木のテーブルが3つ置かれ、骨董のタイプライターや、ところどころに置かれたアンティークな調度品。
後ろには、静かに流れるピアノ曲…。
ゆったりとして温かく柔らかな空気に、もう入った途端に憩ってしまいそう 。
と、ぼおっとしている私に、すぐに気付いて迎えて下さった、優しい笑顔の女将さん。
にこにこと、友人たちの座る横のテーブル席に通される。
これはすごーいっ。
「待ってたよ~」との、テーブルの上には、たくさんのお料理が並んでる
早速改めて…、ビールで乾杯~♪
備前焼の陶器の器で頂くビールは殊美味しく、続いてすぐに出して下さったお通し。
とろりと溶ろける程に柔らかく煮込んだ、「独活の煮物」。
しっとりとした味付けに、独活独特の風味が広がる、美味しい一品。
そして、これもうれしい「竹の子煮」 。
しっかりと味が染みた、しゃきしゃきとした竹の子に蕗が添えられ、もうこの二品だけでも十分飲めてしまいそう。
とは言え、目の前は、ずらりと並べられたお料理の数々。
まずは、好物の「湯葉刺し」。
しっかりとした湯葉は、大豆の甘みにコクがあり、味が濃い、とても美味しい湯葉。
それに、山葵漬けが挟んで出される「板わさ」。
この板わさが又、極めて美味し~い
小田原の「山上」の板わさとの事で、しっかりとした弾力ある歯ごたえに、味がとても濃い。
今まで食べてきた板わさの中でも、1、2かも…。
そのままでも、そして挟まれた山葵漬けが又美味しく、これはいいな~♪
そして、たっぷりと大きな「出汁巻き玉子」は、四人分に切り分けられて。
箸で持ち上げようとすると、ぷるっぷるでジューシーな出汁巻き。
しっとりとして、ほんのり甘めの出汁巻きで、これも旨い。
さらにたっぷりの白髪葱が添えられ、豪華に盛りつけられた「鴨スモーク」。
(鴨は食べてないのだが…)、添えられたフルーツトマトがとっても美味しい♪
と、美味しいお料理に、友人たちとの会話が楽しく頂いていると…、
ご主人も出てきて下さりあれこれお話なども。
とても気さくで、話し上手な、心の大きさを感じるご主人とのお話がとても楽しい。
と、見せて下さった、「竹やぶ」の阿倍さんに頂いた、直筆の色紙。
お店を出された時に、書いて下さったそうで、阿倍さんともお知り合いのご主人。
すごいお人だなぁ、と、改めて思ってしまう。
と、話が盛りあがってきたとこで、「そろそろお酒に致しましょう~」と、
様々な美しい切子のお猪口を出して下さり…
注いで下さるお酒は、「八海山」(大吟醸)に、「黒龍」…。
中でも「出羽桜」(大吟)が。すっきりとして軽やかで美味しい~
美しい、薩摩切子に、江戸切子で頂くお酒は又格別。
さらに…、まぐろのづけがごろごろ埋まった、「まぐろのサラダ」に、
しっとりとろ~っと焼かれた「焼き葱」。
それに、一人一尾づつ頂こうと頼んだ「鯵の南蛮漬け」。
これが美味しいっ
頭まで柔らかく、身はふわりと揚げられた小鯵に、しっかりと南蛮酢の味が染みている。
これが又、お酒にとてもよく合う、極上の南蛮漬け。
「そばがき」はやはり頂かないと、とお願いした「そばがき」は、一口大に丸めて揚げて出された「揚げそばがき」。
いかにも今掻いたばかりのような鰹節に刻み海苔、それに葱が散らされた揚げ蕎麦掻は、周りがカリカリとして、中がとろ~り。
口の中で溶けていく間に、じわ~っと蕎麦の味わいが広がり、これは美味しい 。
そして、最後に頂いたのは、これもさくっと衣薄めに揚げられた、山菜の混じった
「天麩羅盛り合わせ」。
いや~、よく食べ、よく飲んだ~っ
すっかり、大~満足でお酒にお料理、そして楽しいご主人含めての、会話を満喫し…
いよいよお蕎麦をも。
こちらの蕎麦は、「せいろ」に「田舎」。それに、利兵衛さんに来たら、絶対食べてみたいと思っていた、「韃靼そば」。
それを(それぞれ大盛りで)一枚ずつ、それと鴨汁をひとつ頂き、皆で取りあって頂こうとお願いする事に。
程なくして、まずは「せいろそば」が出される。
すべて独学で研究してきたというご主人の蕎麦は、角がきりっと立った、丹精な細切り。
手繰り上げると、蕎麦の香りがふわりと立ち、口に含むとしなやかな腰が心地いい。
噛み締めると、蕎麦の風味が豊かに広がり、温もりある味わいのある蕎麦。
ご主人の大らかで温かいお人柄のような蕎麦は、するすると入っていってしまう。
続いて出されたのは、楽しみにしていた「韃靼そば」。
盛られた蕎麦は、韃靼そばならではの、黄色みを帯びた色の濃い蕎麦。
手繰り上げると、この香りも濃い!
口に含むとしなやかでありながら、弾力のある腰があり、噛み締めるとまず感じるほどよい苦み。
その後で、香ばしい味わいに甘みが感じられ、この韃靼そば、これは美味しい
鰹の風味漂う、しっかりとした濃い目の汁が又この韃靼そばによく合う。
そして、最後に出された、「田舎蕎麦」。
やや黒めの細切りの蕎麦には、蕎麦の欠片がうめこめられた、粗挽きの姿。
手繰り上げると、これも豊な香りが漂い、これも弾力ある腰が気持ちいい。
噛み締めると、韃靼そばとは又違う、せいろよりもさらに香ばしい味わいがじわじわと広がり、もう夢中で食べてしまう。
あれだけお料理を食べた後にも関わらず、するすると入って行く蕎麦。
美味しいな~…
さらに回し食べる「鴨汁」は、たっぷりの葱が入った熱々の汁。
浸し頂くと、蕎麦の風味を邪魔しない、ぎとぎとし過ぎず、甘さ控えめの汁。
その中に、じっくりと鴨の旨みが染みた、美味しい鴨汁。
中には、何枚もの鴨肉に加え、これもうれしいふわっとしてジューシーな鴨つくねまで。
このつくねが、又美味しい~♪
と、すっかり皆で手繰り、食べてしまったら、もうお腹も心も至福な心地。
最後には、食べた後に、うれしいデザート、「アイス」まで頂き…
ご主人、奥さまを交えての話はさらに続き、何度も笑い転げながらの楽しいひと時。
あっと言う間に過ぎゆく時間に、感謝の気持ちでいっぱい 。
どれもこれもが美味しいお料理に、お酒、そして美味なる蕎麦を頂けた上、
心から楽しい時間を過ごさせて頂き…
本当に素敵なご主人に奥様。
稲毛がもっと近ければいいのにと悔やみながらも、又是非とも訪れたい。
ご馳走様でした~。
帰りの電車は、まだ夢の続き、心暖かな気持ちでうとうとと…
御一緒して下さったM夫妻様、そしてA様、ありがとうございました~
*お品書き
せいろ、かけ 800円、田舎、だったん 900円、天せいろ 1,800円、鴨せいろ 1,700円、冷やしぶっかけ 1,300円、納豆おろし 1,300円、鴨南蛮 1,700円、そばがき 1,000円など
天麩羅盛り合わせ 1,300円、あじ南蛮漬け、板わさ 700円、焼きみそ、焼き葱、漬物 500円、鴨のくんせい 800円、出汁巻き、焼き海苔 600円など
生ビール 600円、出羽桜、上喜元、菊姫、美丈夫、黒龍、四季桜、福泉など 600円~
「そば処 利兵衛」
千葉市稲毛区稲毛東4-3-17
043-244-9512
11:30~15:00 / 17:00~21:00
水曜定休
Pあり、禁煙
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一人でも行きたい、そう思ってしまいました。
雰囲気も、料理も、蕎麦も、ご主人も・・・。
もしこちら方面に行かれたらぜひ。
「そばいち」さんも有名ですよね。
私も一度伺いたいと思っているお店のひとつです。
「稲毛」と言えば、この店とは駅を挟んで反対側にある「そばいち」を思い出します。小生は未訪問ですが、友人が「いちべい」で開催された日本酒のフォーラムのオフ会に参加、若い女性に日本酒や蕎麦に津ついてのと薫陶?をいろいろ受けたことを、おもしろおかしく報告してくれました。
「そばいち」の蕎麦自体はハイレベルで美味しかったそうです♪
いつまでも「稲毛」に着かないから、遠いんだなぁ~・・・
なんて思っていたら、
「終点、臼井~」
のアナウンス。
初めて路線図を見て、愕然としちゃいました(^^;;
このご主人、いーいでしょ~~。
ほんっとに、よかったです♪
('◇')ゞも以前やらかしました・・・。
しっかし、豪勢なお食事ですねぇ。
親父さんもいい味だしてますね!
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