なんでも、春らしい品書きが出始めていると聞き、早速伺わなくちゃ、
と、仕事も早目に切り上げ、いそいそと新宿西口電気街へと足を運ぶ。
色とりどりの電飾に、賑やかな音楽が流れる一角の端っこに、
どんよりとした天気の中で、一層しっとりとした趣感じる佇まい。
新宿西口 「手打そば 渡邊」
夕方早めの、５時ちょっと前。
この時間でも開店待たずにして入れる、中休み無しのお店のありがたさ。
入るとすぐにかわいらしい花番さんに迎えられ、まだまだ静かな店内のテーブル席に通される。
さてさて、早速品書きを…。
見開きの定番メニューと一緒に挟まれた、「季節のおすすめ」。
定番のお魚の南蛮漬けも鰆に変わり、春の訪れが感じられる。
さらに、好物の「しらすおろし」があるのもうれしく、やや迷ってしまったが、今日のお目当ては、これこれ「菜の花のわさび和え」 
。
菜の花と聞くと、辛し和えが定番のところを山葵と和えるのは珍しい…と、とても興味をもっていたところ。
すぐにこれに決め、美しい名前にも惹かれ「出羽ノ雪きもと純米 春麗（はるうらら）」をお願いする事に。
すれすれ並々にこぼして注がれた「春麗」。こういうのって、うれしいなぁ 
。
そおっと注意しながら頂くお酒は、まるで淡雪のように軽やかですっきりとしたきれいなお酒。
いくらでもすいすいと入っていくように頂いていると、しばしして「菜の花のわさび和え」が置かれる。
「お好みでお醤油をかけて召し上がって下さい」
と言われた一品は、立派な蓋付きの器で出される。
どれどれと、蓋を空けると…
これもうれしい、たっぷりと盛り付けられた青々とした菜の花。
ふわりと刻み海苔がかけられ、上にちょこんっと山葵が盛られてる。
口に運ぶ菜の花はほんのりと温かく、ほどよく蒸されさっと出汁がかかってる。
まずは、そのまま頂く暖かい菜の花は、これも春の息吹を感じるよう。
そして、山葵に海苔を絡め頂くと、これがよく合う 
山葵独特の風味に、海苔の香ばしさが相なり、よく冷やされたお酒にまさにぴったり。
と、うれしく頂きながら、今日も横で蕎麦打ちをしている職人さんの姿を眺め、ゆっくりと楽しむひと時
思った以上にたっぷりの、おおよそ一合以上あるのではないかと思われるお酒を楽しみ満喫し・・・、〆のお蕎麦を。
季節の「けんちん」はまだあるようだし、こちらでの「おかめ」も試してみたい…。
などと品書きを見つめしばし考えながら、さっぱりと冷たい蕎麦が頂きたく、まだ頼んだ事のなかった「おろしそば」をお願いすることに。
程なくして出されたお蕎麦は、たっぷりの大根おろしが添えられ、蕎麦には掻き立ての鰹節。
まずは、鰹節をよけ蕎麦を手繰ると頂くと、ふわ～っと…
…鰹節のいい香り（＾＾；。（別盛りだったらうれしいなぁ）
口に含むとしっかりとした、むっちりとした腰加減。
かみ締めると、おおっ、今日の蕎麦は味がひときわ濃いっ 
。
じわじわと香ばしい味わいが広がってくる蕎麦に、一人うれしくなってしまう。
そして、大根おろしをちょっと薬味皿に取り分け、汁を注ぎ頂くと、「辛味」ではないおろしは、爽やかさと大根の甘みがあり、旨い。
胃にもよさそうな優しさがあり、しかも鰹節が加わる事で、風味がぐんっと増しこれはいい。
そして最後には、残った蕎麦を器に全部盛り付け、取り分けておいた大根おろしをその上に盛って、ミニ「おろしぶっかけ」に。
これが又、なかなか良くて、するすると食べてしまう。
最後には熱々の蕎麦湯を注ぎいれ、暖められた大根の滋味ある汁もたっぷりと頂き、大満足
江戸の蕎麦屋のいい部分をきちんと残し、きちんとしたお料理に、つつがないお蕎麦を食べさせてくれる。
やっぱり、いいお店だなぁ、と感じながらお店を後に。
ご馳走さまでした～
今度は何を頂こうかな・・・♪
＊お品書き
せいろ 550円、ざる 650円、重ねせいろ 850円、おろし 850円、冷なめこ 850円
とろろ 850円、納豆 900円、梅禅味 900円、冷揚茄子 950円、蕎麦三昧 1,200円
天せいろ 1,450円、鴨せいろ 1,550円、追加せいろ 400円
卵とじ 750円、花まき 750円、おかめ 850円、ちから 900円、穴子南蛮 1,100円
枝豆 250円、板わさ 500円、だし巻き 500円、鴨焼き 980円‥色々
清酒（菊正宗） 450円、純米冷酒 600円、吟醸冷酒 600円
「手打蕎麦 渡邉 」
新宿区西新宿1-12-10 八洋ビル1F
03-3348-9126
11:00 ～ 20:50
日曜休
関連日記
2008年 6月 9日 「山葵茎漬け」に「もりそば」
2008年 2月26日 「菜の花と桜海老の煮びたし」「もりそば」
2007年11月 1日 「和歌山名産ほね天」に「もりそば」
2007年 7月19日 「揚げなすのお浸し」に「もりそば」
2006年11月21日 「穴子の南蛮漬け」に「もりそば」
2006年 9月21日 「湯葉刺し」「玉子焼き」「煮こごり」、「もりそば」
2006年 3月 1日 「うどと新にんじんのきんぴら」「もりそば」
2006年 1月 5日 「けんちんせいろ」
2005年10月27日 「ざるそば」
2005年 8月16日 「掻き揚げ」「ざるそば」
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お母様、とってもお好きなんですね。
読んでいてほのぼのと、とても楽しく、情景が浮かぶようでした。
ここの穴子の煮こごりは、美味しい♪です。
きっと人気の一品なんですね（＾＾）。
私は、まだきのこおろしや、山菜おろしは食べた事がないので、食べてみたくなってしまいました。
楽しいコメント、ありがとうございました。
店の前まで行きながら、母が「私新宿のお蕎麦屋さんに行きたいわ～」と、いきなり変心。
77歳の母。またまた新宿御苑までからあそこまで歩ける？と心配しつつ…。
あそこのお蕎麦が食べたい！と珍しく強固な姿勢の上に
あそこに連れて行ってくれたら、お酒奢るから！という言葉に乗せられ、てくてくと移動。
満席だったものの、入ってすぐのテーブル席がすぐに空いたのでらっきーでした。
ちょっとだけ外が見えるのも気持ちが良いですね～＾＾
今回私は「はるうらら」と「出汁巻き卵」と「冷山菜そば」
母は「きのこせいろ」で、大満足～。
この日は、穴子の煮凝りが品切れで、残念でした。
母、ここは、お蕎麦も蕎麦茶も蕎麦湯も美味しい。
蕎麦つゆが、蕎麦湯をいれるとまた香りが高くなるところが
本当にいいお出汁なんだなあって感じで、幸せになるわーといたくご機嫌。
「はるうらら」も、すっきりしていて、でもきりりとしていて美味しかった～♪
私の場合、蕎麦前といいつつ、お蕎麦の上の山菜を食べつつ、ぐい。
蕎麦を手繰りながら、ぐい。
そして、蕎麦湯を飲みながら、またまた、ぐい。ずっと飲んでる～(^-^;
蕎麦茶のお替りを頂きつつ、食休みをしてから席を立ちましたが
せかされない所も、嬉しいです。
見落として遅くなってしまったって…、
お許し下さい。
そうそう、ここの季節のお料理はとっても魅力的（＾＾）。
又新しい品書きも入るかもしれませんし、（日替わりもあるので）、ぜひいらして下さい。
あ！日曜日はお休みなので、お気を付けて～。
よかった…。
菜の花の山葵和え、ぜひ試してみてください♪。刻み海苔もポイントです（＾＾）。
女性の方がナニゲに
よくお一人でお飲みになってる
様子をよく見かけるお店でも
あるんですよね
やっぱ、お酒が頼み易いとか
あるんでしょうかね
菜の花の山葵和え大変興味深い
来週、東京マラソンで上京するので一年ぶりに行ってみようと思ってます♪
川崎に・・？
川崎のどちらなのかしら。
もし、差し支えありませんでしたら、教えて頂けたらうれしいです（＾＾）。
これからもよろしくお願いします。
この、菜の花いいですね（＾＾）。
私も、こちらに来ると、いつも「せいろ」ばかり食べてしまうので、これからいろんなお蕎麦もたべてみようと思っています。
それと…
そろそろ、菜の花に代わって筍が出るんじゃないかと、いまからわくわくしています（＾＾）
丁度郵便局の向い側くらいなので、ぜひぜひ（＾＾）。
ここのお料理も、美味しいんです。
実は注文するとき、花番さんに「ぶっかけ」が「漬けるタイプ」かお聞きしたら、「どちらでも大丈夫です」との答えだったんです。
きっと、ぶっかけにして食べるのもいいだろうな、と思いました。
質のいい、鰹節でした。
お昼は混んでいそうですが・・・・、
何かオススメのお蕎麦の品書きがあったら教えて下さい。
こちらでは、いっつも「ざるそば」ばかり食べていて…（＾＾；
こちらも種物が充実しているので、これからいろんなお蕎麦も食べてみようと思っています。
私も蕎麦は好きで、長野の郷戸食道のそばはよくたべました。
川崎市にも一軒それを出すお店がありました。
もし行かれてないようでしたらぜひ！
先日の「菜の花のわさび和え」のおいしさを思い出しております。
いつも酒のつまみばかりに気を取られていますが、
今度は色々なおそばにチャレンジしてみます。
新宿にもこういうお店ってあるんですね！
ロケの出発・解散はは西口のスバルビルが多いので、今度行ってみまーす☆
おろしも蕎麦の上にかけて
鰹削りともざっくりして食べたら美味そう。
お昼によく行きます～。
先日、中清さんで烏賊の粕漬け
いただきました。美味しかったです！
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