いやいや、台風のせいだろう、などと考えつつも、今日はなんだか肌寒い。
久しぶりに温かいお蕎麦を食べたい、と、あったかい蕎麦も美味しかったなぁ、と思い出し、出かけ途中で野方で下車。
さらさらと小雨振る中、変わらぬ佇まいにほっとさせられる 。
野方 「手打そば 大平庵」
ランチタイムを過ぎた頃合の昼下がり。
にこにことした女将さんの笑顔に迎えられ、店内へ。
丁度、お昼ラッシュが過ぎ、ゆったりとした空気が漂う中、囲炉裏仕立てのテーブル席の一角に腰を下ろす。
「まだ振ってるみたいねぇ~」
と言葉を交わして下さりながら、出されたお茶を頂き、品書きを開こうとしたら・・・
目の前に置かれた「旬を楽しむ」のお品書きに、ちょっと目が留まる。
”舞茸、しめじ、ひら茸、しいたけ、えのき等、まつたけご飯”と書かれた「きのこ天せいろ」に、「きのこ汁せいろ」・・・
来る道中は、まだこちらでは頂いていない「玉子とじ」を食べよう♪
なんて思っていたのだが、こんなのを見たら、とたん心揺らいでしまう。
女将さんに、
「このきのこ汁は、温かい汁なんですか?」
と、念のためお聞きすると、
「そう、お蕎麦はせいろで、おつゆがあったかいのよ」
とおっしゃる言葉に、天ぷらも捨てがたかったが、温かいつけ汁、しかも「きのこ汁」。
これはぜひ食べてみたい・・・とそれをお願いすることに。
ううむ・・・。
ここは、定番の品書きにも、まだまだ食べてみたいものがたくさんあるのに、来る度ごとに魅力的な旬のメニューが出されているから、ついついそれを頼んでしまい・・・(^^;
まだまだ、通わなくては、などと(うれしい迷いを感じ)思う。
そして、程なくにこにこして運ばれた「きのこ汁せいろ」そば。
ほかほかと湯気を立てたたっぷりのきのこ汁に、見ただけでうれしくなるような角のざっくりと断たれた蕎麦が出される。
ああ、やっぱりここの蕎麦はいいな~と、手繰り寄せると、しっかりと香ってくる穀物の香り。
これがうれしく、口に含むと穀物感溢れた腰加減。
蕎麦という穀物の、蕎麦切りを食べているという実感を感じさせるもので、ここの蕎麦はやっぱり美味しい
そのままでも美味しい蕎麦を楽しみ、横でほかほかと美味しそうな湯気を立てているきのこ汁をも。
まずは、そおっと蓮華ですくって一口含むと、
・・・お、美味しいぃぃぃ~っ
漬け汁だが、あまり濃すぎない汁は、きのこの風味がたっぷり!
思わず 「美味しい~・・・」
とつぶやき、女将さんに
「すごい、こんなにきのこの味が出るものなんですね~」
と伝えると、
「きのこと、ね ,それに、鴨も入ってるのよ」
とおっしゃる。
えっ?と、改めて汁をすくってみると、薄切りの鴨肉がなんと5枚も!
これは美味しいはずだ~・・・
と納得し、いよいよ蕎麦を浸し頂く。
これは、いい
しゃきしゃきとした歯ごたえのある、しめじに舞茸、えのき、なめこ、椎茸、エリンギ・・・
様々なきのこがたっぷりと入った汁と蕎麦との共演♪
腰のしっかりとした蕎麦は、温かい汁に浸されてもなお歯ごたえを残し、さらに茸の風味を纏って倍増する味わい。
もうもう、夢中で食べてしまう一品。
頃合を見て出された蕎麦湯には、きちんと別にお猪口が添えられて。
移しいれ、注ぎ注ぎ、きのこ蕎麦湯汁を頂きながらほっとしていると、
「もう、すっかり足は大丈夫?」
と、突然声をかけられ思わずびっくり。
覚えて下さったんだ・・・
あれから何度も訪れているけど、初めて来た時は、松葉杖を突いて訪れた日のことを。
なんだか、とてもうれしく暖かいものが胸にこみ上げるように感じながら、
「いや・・、時折・・」
などと、ちょこちょこと話しなどしながら、もうひとつの「きのこ天ぷら」も気になり、
「いつまでありますか?」
とお聞きすると、
「きのこは、始まったばかりだから、まだ大丈夫よ」
とのこと。
これは・・・、ぜひとも、それも食べに訪れなくては、と心に思いお店を後に。
ご馳走様でした~
どうしよう・・・
ここで、頼んでみたいものが、まだまだありすぎるよう~・・・っ
*お品書き
せいろ 550円、田舎そば 730円、カレーつけめん 900円、つけとろ、つけおろし 840円、天せいろ 1,260円、きのこ天せいろ 1,380円、根菜せいろ 780円、鴨汁せいろ 1,150円、地鶏汁せい 1,000円、豚汁せいろ 900円、つけとろ 840円、きのこ汁せいろ 980円、かけ 580円、山菜、山かけ、肉、力、あんかけ 840円、玉子とじ、かき玉 730円、天ぷら、穴子天ぷら 1,260円、地鶏南蛮 1,000円、鴨南蛮 1,260円など、
(ランチ)小天丼とそば、カレーうどんと小ライス、つけとろセットなど 840円~
おしんこ 400円、冷奴 350円、とろろ、板わさ 420円、あげだし豆腐 580円、鴨焼き 790円、あなご天ぷら 790円、季節の野菜天ぷら 950円など 高菜ごはん、いなり 210円
生ビール 580円、菊秀 (本醸造)480円(特別純米)780円
「きそば 大平庵」
中野区野方5-19-11
03-3337-4082
11:30~15:00 / 18:00~21:00
土曜休 禁煙
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3年も・・、なんてうれしい・・・。
本当にありがとうございます。
かき玉そば♪♪
大好きなんです。
実は、この日も品書きの中にチェックし・・
寒くなったら、絶対食べに来よう!と思った次第。
(と、思いつつ旬の品書きがいつもいつも魅力的なんですよね~(^^;;))
hironakaさんも、又オススメの品書きなどありましたら、教えてください。これからも、よろしくお願い致します。
私も野方に住んでおりまして、蕎麦には恵まれていて、とてもうれしいです。
大平庵では、かき玉のおうどん(おそばでもよいと思います)がおすすめです。
ゆず香が添えられていて、これからの季節は温まるしぴったりです。確かに魅力的なメニューが多いので、決めるのが大変ですが(笑)
これからもブログを楽しみにしております。
きのこ類は、大好きなのでうれしい限りです。
秋は、味覚の季節ですし、ね(^^)。
土日のそばやめぐり、
いいですね~♪
何か素敵な発見があったら、教えて下さいね。
野方在住なんて・・・、羨ましい~。
水茄子のあんかけせいろ、これは季節ものなのかしら?
まだ頂いていないですが、聞いただけでも美味しそう!
そうそう、こちらの天ぷらは秀逸です。初めて食べてその美味しさにびっくりしました。
それに、季節折々のメニューがとても楽しめて、うれしいお店です。
蕎麦も美味しい!
お正月には、ぜひ、その紅白の菱餅のお蕎麦を頂いてみますね。
それと・・・、あ、女将さんじゃなかったんですか(^^;;
でも、あの花番さんの応対も、あったかくてとても和みます。
これからも又、季節メニューなど何かありましたら、教えて下さい
(^^)。
これから秋なので、きのこ系がおいしくなりそうですよねぇ。
ブログを参考にして、土日そばやめぐりしてきます!!
初めてうかがって、トップがおおひらさんでいきなりびっくりしました。野方在住で、おおひらさんには改築前から行ってます。以前は漢字で大平庵だったけど、今はひらがなで表記されているみたいです。
水茄子あんかけせいろが好きなんですよ。最初は、野菜天丼がお気に入りでしたが季節メニューに今ははまっています。
ここの天ぷらは美味しいですよね。もちろん、そばゆも3時に近づくとポタージュ状になっているし。
これから寒くなると、鍋焼きうどんも恋しくなります。昔はとんでもない大きさの土鍋でしたけど、今は普通になってしまったのが残念です(笑)
お正月(といっても1月いっぱい)のメニューの、紅白の菱餅で薄いのを重ね揚げたおそばも美味しいですよ。
そうそう。接客されているおばさんは女将さんではないけど、感じいいですよね。本当の女将さんは奥で天ぷらを揚げたりしている方ではないかと思います。
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