扉を開けば、夕暮れ時のゆったりとした空気が流れる中、
打ち場の前のカウンターに腰を下ろし…、



まずお願いした、「中辛」のぬる燗一合。



添えて出されたのは、「いろいろ茸の焼き浸し」

香ばしく焼かれ、返しがさっとかかった小鉢で、
茸の風味豊かで、美味しいなあ…。
これ、お替りしたいくらい 。



充てにお願いした「お新香」も種類豊富の盛りだくさん。
長芋、胡瓜、蕪に茄子、人参に茗荷、レンコンの糠漬け。
浸かり具合もぴたり、どれもがきちんと美味しい



ゆっくり盃を口にしながら、
目の前の打ち場では追い打ちが始められ、

おっ、今日の打ち手は、女性だ 。

真剣な表情の女性職人さんの姿を眺め、
しばし、のんびり寛いで…



お目当ての、10月の変わり蕎麦、「芥子切り」注文～。



頼めば程なく、蒸篭に盛られた蕎麦は、



透けるような透明感ある、端正な細切り。
その中にぷつぷつ雨粒のように浮く、芥子の実が美しい…。



手繰り上げれば、途端に広がる、芥子の香ばしい、い～い香り。
口にすれば、ぷりっと跳ね返るような弾力があり、
噛みしめれば、弾けるように広がる芳ばしい芥子。

さらしなの蕎麦は、とても甘く、
芥子の実が香ばしく、
ああ、やっぱり芥子切り、大好き 。



さらりとした蕎麦湯を注ぎ、
出汁まろやかな汁の美味しさを最後にじっくり味わって…

今日もご馳走様でした～

来月の、「木の実(胡桃）」も楽しみ。
それも、是非食べたいし…



ずっと気になったままの、「しっぽくうどん」も、
一度食べて見ようかな 。

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