扉を開き、靴を脱いで上がれば、
強面ながら、愛嬌たっぷりの笑顔のご主人。
全員揃うまで、生ビールを頂きながら、
カウンター越しにお話しするのが、楽しく…
ようやく皆揃ったところで、改めて乾杯をしていると、
すっと出される、お決まりの「前菜」4品。
ほこほこ「醤油豆」に、「山葵菜の醤油漬け」
そろそろ山菜が揃う季節「蕨」に、「蕗味噌」
どれもすぐにお酒が飲みたくなる品々ばかりで…
早速お願いした、「東洋美人」純米吟醸。
爽やかできりりと、口当たり爽やかなお酒で楽しみ初めていれば…
待っていました 、「蕎麦スープ」
ぷるぷる蕎麦の実が沈む、優しくまろやかミルキィ、
カリカリ炒り蕎麦の実が香ばしく、
ほんっと~に、このスープは美味しいなあ 。
寿司酢加減も絶妙、中の海老が味わいの、
これも大好き「蕎麦寿司」を頂き、
続いて、まるで宝石箱のような「酒肴の盛り合わせ」
今日は一段と豪華、八寸どころか、十三寸。
具もたっぷり、ほんのり甘めの「出汁巻き」に、うれしい「若筍」、
「蛸の煮漬け」は、とても柔らかく味が染み、
「ホタル烏賊」煮付けに、「蓮根酢漬け」
ふわっふわの「鰆の有馬焼き」に、うっとりする程美味しい「煮穴子」
これには熱燗を頂き、一つ一つ楽しんで…
私はミニで作ってもらった、出来たて「蕎麦がき」
もっちりとろ~り、口当たり滑らかな蕎麦がきは、
湯気と共にプンプン香り立つ蕎麦の香り。
口の中で溶けながら、くっと芳ばしさが込み上げ、たまらな~い 。
香味野菜が巻かれた「蕎麦クレープ」が又絶品。
話もすっかり盛り上がった、楽しく美味しいお料理の後は、
全員揃ってお願いした「二色蕎麦」
クリーム色優しいせいろの角は、ピンと立ち、
手繰り上げた途端に、ふっくらとした香ばしい香りが濃厚に漂う。
口にすれば、きりっとして絶妙な歯ごたえに、
口いっぱいに広がる、香ばしさ。
ん~ん、美味しい
鰹の香り立つ、出汁が豊かに利いた汁が又素晴らしく、
あっという間に手繰ってしまい、
横の「深山」を見ればこれがすごいっ
「今日はちょっと変えてみたんだよ」
との深山の、荒々しいまでに野趣長けた姿に息を飲む。
手繰り上げれば、むわ~と押し寄せる深く香ばしい濃厚な香り。
香りだけで、既にくらくら 、
ぷつぷつと浮き出た蕎麦の、もっちもっち、
噛みしめた先から、弾けるように濃厚な味が口に広がる。
謎の(?)「こそば」が入っているそうで、
すっかり虜、美味しいよぅ~
汁などいらない、蕎麦独特の味の濃さ。
やや短めだが、そんな事などどうでもよくなるこの旨み。
無心のうちに手繰ってしまう。
ご主人に手渡され注がれた蕎麦湯で余韻にどっぷりと浸り…
最後は、これも忘れず食べたい「伊吹だんご」
もちもちふわふわ、塗された黄粉が香ばしく、
中はとろ~り滑らかな小豆が埋まり、これが絶品。
ああ、幸せ…
素敵な方々との、興味深いお話もいっぱできて、
素敵な「志ま平」さんでの夜のひと時。
ご馳走様でした~
食べ終わった先から、食べたくなる。
5月からはお昼の営業がなくなり、夜のみは寂しいけれど、
又、この蕎麦に会いに来よっと 。
「巽蕎麦 志ま平」
新宿区納戸町33
03-5261-8381
12:00~14:00ごろ / 18:00~22:00ごろ
*5月から、夜18:00~のみ
日曜休 (祝日営業)
禁煙
2012年11月28日 「小粒そば」と極上「鴨の陶板焼き」
2012年 7月25日 「熟成そば」食べ比べ
2011年 5月20日 おまかせコース
2011年 4月27日 お昼に、前菜と「二色そば」
2006年 6月21日 おまかせお料理に「二色そば」
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確かに喉越し、というのとは対極、
何とか繋がった、本当に蕎麦の粒の結集体麺。
「蕎麦」と真向かいに対峙できる嬉しさたっぷりでした。
熟成蕎麦の豊潤を作ってみたり、
こういう蕎麦を作ってみたり、
ご主人、とても楽しんでいられるのが分かって、頂く方もとても楽しいです。
蕎麦って本当に素敵ですね…(u_u*)~
お一人で行かれたんですか?
この深山もいいですよね♪
よぎりました。
結構こういうのはありかな?つまり、喉越しの対極というか、少なくとも麺になって
いますけど、噛みしめて、歯触りで、舌で、鼻腔で存分にこの蕎麦というものが持つ
味わい、香り、個性、植物(穀物)が実現してくれた生命をいただく。
そういうのって、「ド下手の蕎麦打ち」で、幸い当方は少~し嗅ぎつけてはいます。
これからは、どういうものにしていくか?ということでしょうか。植生としてのソバの
工夫と、調理方法・様々なタイミング(熟成なんかは参考にしたいです)、食しかた
(釜揚げ・湯盛り・蒸し…)等々・・・
蕎麦は深いけど、楽しい深み。
食べられることの幸せを感じています。
何日か前にYUKAさん来たんだよ~ってうかがいましたよ^^
だいたいメニューは一緒でした。
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