昼時でもなく、夕方にはまだちょっと早いこんな時間は、
お客さんがちらほらといるだけの、まったりのんび～りとした空気。

しゃきしゃきとして気持ちのいい熟練の花番さんに通され、
一人で、ゆっくりとしたテーブル席に腰を下ろす。

長い年月感じる、歴史の入った柱に使い古されたテーブル。
一昔前の時代感じる民芸調の店内は、とかく疲れている時には心地いい。
（まだ体のあちこちが痛いので、いつも以上に疲れる～…）



こんなゆるゆるとした空間に身をゆだねたら、やっぱり一献…。
と、菊正宗の「熱燗」を。

こってりとした蕎麦味噌が添えられるのもうれしく、充てには「自家製糠づけ」。



蕪に胡瓜に人参の糠漬けは、漬かり具合が程良く、とても美味しい
老舗の蕎麦屋ならでは、しっかりきちんとこういうものが出てくるのはうれしい限り。

これだけで、たっぷり一合の熱燗をゆっくりと楽しみ、寛ぎ…
〆は、「新そば」なので「せいろ」にしようかと思ったが、
老舗の蕎麦屋の良さ、「種もの」が頂きたい。

こちらでまだ、私の種物定番の「玉子とじ」を食べていなかったのを思い出し、
今日は、これをお願いする事に。
（ん？ちょっと値上げした？）



程なくして目の前に出された「玉子とじ」は、
蒲鉾、海苔、ほうれん草が彩よく盛られた、美しい景色。



汁は透明感あるきれいな琥珀色。
口に含むと、すぅ～っと優しく体に染み入るような、すっきりとして優しい味わい。

さすが、「近江家」さんのかけ汁は美味しいな～…
と、まるで湯葉のようにきれいにとじられた玉子としばし堪能。



そして、中の蕎麦を手繰り上げると、端正に切り揃った細切りの蕎麦。
温かい汁に浸されふっと優しい風味感じる、温蕎麦らしい良さが伝わる。

するすると喉越しもよく入って行き、すっかり汁まで飲みほしたら
心もお腹もすっかり満足～ 。

ご馳走様でした～

こういう、きちんとした種物を出して下さる江戸前の老舗のお蕎麦やさんは、
やっぱり、いつまでもあって欲しいな…。

関連記事

• 新宿京王百貨店　山形「まんきち」　肉そば (2010/03/15)
• 西新宿　「菊うら」 (2010/02/12)
• 高田馬場　「つけ蕎麦　安土」 (2010/02/01)
• 新宿　「吉遊」　野菜天せいろ (2010/01/29)
• 新宿　「渡邊」　夕暮れのひと時 (2010/01/21)
• 新宿　「大庵」　蕎麦稲荷ランチ (2009/12/09)
• 神楽坂　「山せみ」　お昼の天せいろ (2009/11/06)
• 新大久保　「近江家」 (2009/10/19)
• 新宿　「渡邊」　冷そばときのこ汁 (2009/10/14)
• 神楽坂　「中村屋」　紅イモ切り (2009/10/09)
• 高田馬場　「浅野屋」 (2009/08/21)
• 新宿　「増田屋」　奇妙で楽しいお食事会 (2009/07/01)
• 神楽坂　「山せみ」 (2009/06/08)
• 新大久保　「角萬」 (2009/03/26)
• 新宿御苑　「せお」 (2009/03/12)

スポンサーサイト