毎度魅了されてきたご主人の素晴らしいお料理。
再び、夏のお料理を堪能しよう~と、今回は5人で、「おまかせ」の麦懐石を頂きに
なんだか怪しい雲が立ち込めるのもなんのその。
通りに面して、すっと降ろされた威厳感じる白い暖簾。
その裏から、柔らかく灯る灯りに、温かさを感じながら扉を開く…
西国分寺 「手打十割そば 武蔵国分寺 潮」
「いらっしゃい」と、暖かい声に迎えられ、
既にセッティングされているテーブル席に皆で腰お下ろす。
いつ見ても、壁に貼られた半紙の、ご主人の挿絵付きの筆が味わい深い。
と、ゆっくり一つ一つ眺めながら…
まずは、ビールで乾杯~。
強く握ったら割れてしまいそうな繊細なグラスは、ビールを一層美味しくさせる。
と、ふと前を見ると、カウンター奥の棚に貼られた貼り紙に、
これまではなかった「ランチセット」の文字。
なんて素敵な内容、と、一度このランチも頂きに来たくなってしまう。
と、見ていると、程なく各々に美しいグラスに盛られた一品が置かれる。
「『雲丹まりも』なんですよ」
とおっしゃるご主人。一瞬本当のまりもかと思った緑の球は、
何と、ミキシングしたオクラで作られているとの事。
中に雲丹が込められ、出汁酢に浮かべられている様が美しい。
崩してしまうのが惜しいように思いながら、おずおずと箸を入れると、
ほろほろと崩れたオクラ饅頭の中には、たっぷり入った極上の雲丹。
下にはつるんっと爽やかに葛が敷かれ、出汁酢の上品な味わいに、
もう、これだけでノックアウトしてしまいそう~
このお料理にすぐにお酒に切り替えて…、「酔鯨」、「浦霞」の熱燗、とお願いし、
ゆっくりと堪能したところに出された、これ又美しい「前菜盛り合わせ」。
魚卵好きにたまらな~い、ぷちぷちとした歯ごたえの「鱧の卵の煮こごり」に、
卵と胡瓜のマヨネーズ和えが巻かれた「蟹サラダ」。
それに、生きている鱧をその場で裁いて下さった、「湯引き鱧のゼリー寄せ」。
上品な出汁のゼリーが程良く、そっと梅肉が添えられた鱧の何と言う美味しさ
これまでに食べた鱧は何だったのだろうと思ってしまう~。
しっとりと味の染みた高野豆腐に添えられた海老も味が濃く、
葉唐辛子が埋め込まれた瓜の浅漬け。
この葉唐辛子が、辛~いっっ。
…と、今度は蓋付きの器がテーブルに置かれ、
蓋を取った中は、ほかほか湯気を立てた「ふかひれの茶碗蒸し」。
しっかりと取られた奥深い濃い目の極上の味わいは、お酒を進ませ、
中には、贅沢な程、食感がたまらないたっぷりのふかひれ。
さらに、とろけるよな冬瓜までも。
ん~、この茶碗蒸し、ほんっとに美味し~いっ
すっかり幸せ~な気分に浸っていると、各々出されたお刺身二種。
皮の部分を香ばしく炙った「引皮鱧」に、生姜が挟まれた「鯵」のお刺身。
どちらのお刺身も、たまらない美味しさに、皆唸っていると…
ど~んとこれも各々出されたのが、「国産牛たんの塩漬け」を焼いたもの。
熱を通され甘みの出た玉ねぎのスライスに横たわる牛たん。
これが、信じられないくらいの柔らかさ。
口に入れた途端に、とろとろとろ・・・・と、蕩けてしまう。
一体何が出てくるのが分からな~い、ご主人のすごさに改めて感じていると、
再びガラスの蓋付きの器が出され・・
中は、「茄子の雲挟み蒸し」。
優しい味がしっとり浸みた小芋にかんぴょうが添えられ、
その茄子のじわりと広がる出汁の味わいに、とろとろとした舌ざわり。
それにたっぷりの雲丹が加わったら、もう~…
そして、今日のメイン料理、洋食器にナイフとフォークで出された「鮑のステーキ」。
鮑の肝のソースがたまらく、大きな鮑はとっても柔らか。
あまりの美味しさにこの味わいに思わずワインが欲しくなってしまう。
すっかり堪能しきり、満足な心地に皆浸ってしまうひと時があり、
そっと出された、箸休めの品、二品。
皆で取りあって頂く、拍子切りされた大根と頂く「豆腐の味噌漬け」に、
一人ひとつづつ頂ける、大好きな潮さんオリジナル「チーズ豆腐」。
生ハムが巻かれた、ふわっとしてまろやかな、優しいチーズの風味。
これは、やっぱり美味しいな~
そして、輪切りされた蒸された茄子にたっぷりと胡麻だれのかかった一品は、
2人で一つ取り分けて。
さらに、大阪泉州から取り寄せたという、「水茄子の漬物」。
「裂いて食べてね」と言われた通り、ざっくりと裂いた水茄子は、
もう、したたり落ちるようなジューシーさ。
さらに…、これも大好きな、潮さんの「蕎麦寿司」。
甘めの卵にかんぴょう、蒸し海老に…と、様々な具材が蕎麦と巻かれた巻きずしは、
もう、何個でも食べられそうな程の美味しさ。
一連のお料理にすっかり堪能しきり…お声掛けで、最後のお蕎麦が出される。
蕎麦は、こちらもうれしい「夏新・群馬の新蕎麦」。
銘々笊に盛られた蕎麦が置かれ、見ると緑がかった美しい蕎麦。
しかも、以前の極細だった蕎麦がやや太めになっている
角がぴしっと立った、切りムラのない丹精な蕎麦をそっと手繰り上げると…、
なんていい香り
新そばらしからぬ、豊に香る香ばしい穀物の香りに、これだけでうっとり。
口に含むとしっとりとした腰が心地よく、
噛み締めると、これも香り同様の香ばしく甘みのある蕎麦の風味がとても豊か。
太さが変わった、それだけだからだろうか…、
前回以上に、蕎麦の香り風味が濃く、これだけ食べた後でもするすると食べてしまう。
(もっと食べたーいいっと、横から声が・・・(^^;;))
大満足でお蕎麦も頂き、ナチュラルな熱々の蕎麦湯を頂き、
ほおっと余韻にふけっていると…、
潮さんでは、まだまだこれからも最後の楽しみ
デザートタイム。
まずは、サックサクでほっこりとした「蕎麦ガレット」。
そして、大鉢に盛られた「青梅入り杏仁豆腐」を、それぞれ取り分けて。
しっとりとして、すっきりとした甘みの柔らかい青梅が、夏に清々しく、
盛られた杏仁豆腐がとっても美味しい
それに、各々出された「イチジクのコンフォート」。
優しくとろ~…と、溶けてしまうようなイチジクに、もううっとり。
それにお馴染み、大好物の潮さんの「ヌガー」。
この美味しさ、できたらお持ち帰りした~いっ♪。
そして、デザート最後は、ご主人もお好きだという、「白玉ぜんざい」。
ほっこりとした小豆は、甘さ控え目のほどよい味わいで、
これでお酒も飲みたくなってしまうもの。
ゆっくりとこれを頂きながら、他にお客さんも帰られたこともあり、
潮さんを囲んでの、尽きる事のないお話まで…
今夜も又…、忘れたくない、残しておきたいような素晴らしいお料理に、心の底から幸せを感じ、大好きなお友達と頂けた事が何よりもうれしい。
ご馳走さまでした~
夢心地のまま、皆で駅に向かい、早くも、又訪れたいと、思いながら…
皆さん、ありがとうございました~
*お品がき
そばぎり(150g) 800円、大盛り 1,100円、おかわり600円、おろしそば 1,000円、鴨汁そば 1,300円
玉子やき 550円、そばがき 800円、生ゆば 800円、にしん棒 650円、鰊昆布 200円、このわた 1,000円、やきみそ 500円、焼きたけのこ 650円その他、
蕎麦会席 4,000円~ (頂いたコースは10,000円)
浦霞、酔鯨、春鹿、八海山 600円~、ビール(エビス、スーパードライ)
「武蔵国分寺 潮」
国分寺市西元町 2-18-11
042-359-2898
11:30~14:00 / 17:00~21:00
(土日祝)
11:30~15:00 / 17:00~21:00
火曜定休 店内禁煙 P2台
2009年 3月23日 春の夜の「蕎麦懐石」
2007年11月23日 秋の夜の「蕎麦会席」
2007年 6月20日 「焼筍」、「鰊昆布」、「そばきり」
2005年 3月18日 「そばきり」
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けして、安いとは言えないかもしらませんが、この内容は…
安いとむしろ安い♪と言えてしまうものなんです(^^;
いうときびしいですが、この品数と質の高さ
なら納得。
K様も、スッポン、
楽しんだんじゃあ、ありませんかぁ~(笑)
もう、ここでは心の底から贅沢した(^^)っていう気持ちになっちゃいます~。
でも!
カレー南蛮、いいじゃないですか。
夏に、結構食べたくなっちゃうんですよね♪
(汗たらしながら…)
でも、又、「潮貯金」しなくちゃっ(^^)
拙者は昨日はカレー南蛮蕎麦食べてました
いいんだもーんカレー南蛮美味しかったもんねーだ
時間がほしい(^^;
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