夕方と呼ぶには、まだ少々早めの午後5時前。
中休みなく開いているお店には、こんな時間でも結構お客さんが憩っている。
美味しそうにお蕎麦を食べている人、すでに一杯始めている人、男の人、女の人・・・。
そして、私も熟練した花番さんに通されて、空いていた4人がけのゆったりとしたテーブル席に腰を下ろす。
出されたお茶を頂きながら、お品書きを広げると、蛤の文字がところどころに。季節折々の、お料理にお蕎麦を取り入れてくれているのがうれしく、ちょっと頂いてみたくなる。
蛤の酒蒸しと、少々迷ったが、自分で作るのはちょっと面倒そうな、「蛤の山椒煮」。
それに、夕方近くなってきてちょっと肌寒く感じ、熱燗を。
にこにこと、丁寧に受けて下さる花番さんに、いつ来てもここの応対は気持ちがいいな~とつくづく思わせる。
そして、「大変お待たせしました~」の言葉を添えて、熱燗に充ての蕎麦味噌、そして「蛤の山椒煮」が出される。
ほんのり山椒の風味のある、しっとりと甘辛く炊かれた蛤は、しみじみとして美味しい。しかもたっぷりと盛られているのがうれしく、これで一合、十分に楽しめてしまうもの。
ほんのりピリ辛い蕎麦味噌も、お酒を進ませる。
しっとり、ゆったりとした、安心して寛げる空気の中で、ゆっくりと寛ぐほんのひと時。これが・・・、たまらなく好き、とつくづくと思う。
いつしか、一組、又一組とお客さんが入ってきて、だんだんに賑わい見せ始めた頃合に、私はそろそろお蕎麦を頂こう。
豊富な品書きに、今日も又迷いながらも、長年気になっていた「あさり南蛮そば(バター入り)」を、頼んでみることに。
少々待ち、出された「あさり南蛮そば」は、たっぷりの浅利が盛られてる。
薬味には、葱に紅葉おろしが添えられて。
まずは汁を一口。
すっきりとした出汁の中に、アサリの風味がじわ~と溶け出し非常に美味しい 。
肝臓に染み渡るように感じつつ、何度か蓮華を救っていくと、後ろにふわ~と優しく感じるバターの風味。これがまろやかなコクを加えていて、和風ボンゴレという感じだろうか、これはいい 。
しかも、プリプリのあさりがこれもたっぷり入っているのがうれしく、これでもお酒が飲めてしまいそう~。
あさりに夢中になりそうになりながら、お蕎麦を手繰り口に含むと、この汁の風味をまとった蕎麦がいい。温蕎麦独特のつるりとした口当たりに、するすると入っていってしまう。
んー、これは美味しい 。
蕎麦にあさり、そしてあさりに蕎麦・・・と、すっかり夢中に食べてしまう。
ふっと見たら、殻だけでこんなにも。
これだけたくさんの浅利が入っていたなんて、と殻の山を見てさらに満足な気持ちになってしまう。
ひと時の、心地のいい時間に、念願の「あさり南蛮そば」に大満足。やっぱり、ここはいいなぁ~・・と、席を立つ。
今日も又ご馳走さまでした~ 。
さて、次は、何を食べようかな
*お品書き
せいろ 630円、あさり南蛮そば 850円、地鶏カレーせいろ 950円、天せいろ 1,200円、合鴨せいろ 1,300円、おろし 780円、たぬき 630円、卵とじ 780円、天ぷらそば 1,000円、にしんそば 950円など多し
蛤の山椒煮 420円、おしんこ 420円、出し巻き玉子 650円、京にしん 500円、秋刀魚の梅煮 450円、などなど…多し
菊正宗 450円、季節のお酒など
そば盧 百人町「近江家」
新宿区百人町2-4-2 サンビル
03-3364-2341
11:30~21:30 (日・祝日~21:00)
土曜日定休 これまでの訪問
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