ぽかぽか陽気の中電車に揺られ、ちょっとした小旅行の気分で逗子駅に到着。駅前から出ているバスに乗り込み、「元町」のバス停で下車。
いよいよお店へと歩き始めると、通り沿いに小さな看板が道しるべ。
矢印に従って、細い路地を入るとすぐに分かれ道にぶつかり・・・と、ここにもちゃんと矢印が書かれてる。
矢印に従い進んでいくと、程なくして・・・
念願のお店が目の前に。
周りまったくの住宅街の中に、古き良き時代の別荘を思わせる、しっとりと落ち着いた古民家。
すうっ~と、静かな風が通り過ぎているかのような、なんとも素敵な佇まい 。
逗子 「蕎麦 恵土」
12時ちょっと前、お店の前にはすでにお客さんが何人か・・・。
さすが、話通りの人気店なんだなぁ、と驚きながら、今日はあらかじめ予約を入れてよかった、と改めてほっと。
やがて・・・、奥様が出ていらっしゃり、暖簾を掛け、ようやく店内に通される。
前のお客さんに続いて、順番に暖簾を潜る。年季を感じる引き戸の奥は、使い込まれたような玄関で、ここで靴を脱いで店内へ・・。
上がった先は、二間続きの畳の間。そこに2卓づつテーブル席が置かれ、回転する椅子がとても座り心地のいい。畳敷きにテーブルという、和洋折衷の取り合わせが、和モダンの情緒たっぷりで、何とも居心地のいい空間。
開店してすぐにこのテーブル席すべてが埋まってしまい、改めて予約しておいてよかった~・・・としみじみ。
予約は、コースのみだったので、既に「お昼のコース」(2,620円)を頼んであるので・・、
「お飲み物は如何しましょう?」
の言葉に、まずはビールをお願いする。
ビールはハートランドで乾杯~
程なくして、「旬の前菜盛り合わせ」が出される。
焼き味噌、帆立、小松菜のピーナツ和え、京人参の白和え、里芋の柚子煮、穴子の蕎麦寿司が、美しく並べられ、見た目にもれしい盛り合わせ。
この繊細かつ上品な一品一品に・・・、
早速お酒を、と燗酒を。
すっきりとした徳利に出された燗酒はなんだろう・・
ふわりとして美味しい燗酒で、このお料理をゆっくりと堪能。
それぞれのお客さんも、皆、窓から眺められる庭の風情と共に、ゆっくりと寛ぎ楽しんでいる様子
続いては、各々出される「出し巻き玉子。ほんの~り甘めの、滑らかかつ、じゅわっとジューシーな玉子焼き。これは美味しい~
これに満足していたところで、お湯に浸された「柔らか蕎麦がき」が出される。
耳たぶよりも柔らかいくらいの、ふわっふわ。とろとろっと蕩けるような蕎麦がきで、かつ風味豊かなもの。おろし醤油が出され、それで頂く。
せっかくなので 、冷酒をも。品書きには、「冷酒」とだけ書かれているので、リストをお聞きすると、冷酒のリストの書かれた短冊が出される。
あ、これ・・・ 無庵さんと同じだ♪
中から、「宝剣」の「新酒しぼりたて」を選びお願いすると、味わいある陶器の片口で出される。猪口も又斬新なもので、まるで貝殻で頂いているようで、さらに美味しく感じてしまう・・。
お料理の最後を締めくくるのは、「旬の天ぷら」。今日は、カマスに、厚切りの薩摩芋、レンコン。さすがに逗子!このカマスの天ぷらがこの上なく美味しい♪
そして・・・、いよいよお蕎麦に。
コースの蕎麦は、ふつうの「せいろ(粗挽き)」なので、食べ比べてみようと、一枚を「(限定)手挽きのせいろ}でお願いする。
まずは、「せいろ」から。
笊に盛られた「せいろ」は、見ただけでうれしくなってしまう、蕎麦の星が豪華に散った粗挽きの蕎麦。手繰り寄せると、これも深みのある香ばしい香りが優雅に漂う。
口に含むと、しっとりとした腰。口の中でまどろみながら、やさしく掠める蕎麦の欠片を楽しみながら、するりと通るのど越しの良さ。これは・・・、旨いっっ
続いて、限定の「手挽き」蕎麦。見た目は、「せいろ」とあまり変化はないが、ややぬめりのある感覚のしとやかさ。
お聞きすると、「せいろ」は二八、「手挽き」は一九で打っているとのこと。どちらも遜色ない美味しさで、これは・・・、比べようがないような。個人的には、「せいろ」の方が好きかなぁ~。
まろやかな汁も申し分なく、蕎麦だけで・・、そして汁にちょっと浸しと、するすると頂いてしまう。ああ、念願のこの蕎麦、さすがに満足なもので、この人気を納得してしまうもの。
頃合見て出された蕎麦湯。
これも、十分に白濁したややとろみのあるもので、これも美味しい。
お変わりをして、十分に頂くと、すっか~り、満喫した思いにふけってしまう。
奥様の応対もとても丁寧で、心地のいいものだし、この雰囲気の中でこの蕎麦が頂けるのは、なんとも贅沢な思いに浸れる不思議なひととき。
こういうお店が近くにあったら、いいだろうなぁ、などと逗子の方々を羨ましく思ってしまったりも。。いや、ここに来て頂く・・・、それが又いいのかもしれないなぁ。
ご馳走さまでした~
念願だったお店に来れたことに何よりも満足な思い。
又、ふっと、ちょっと旅行気分を味わいがてら、こちらのお蕎麦を頂きに訪れてみたいな・・・ 。
*お品書き
せいろ 840円、手挽きせいろ 1,050円、おろし、湯だめそば 1,050円、
昼コース 2,630円、3,600円
「蕎麦 恵土」
神奈川県三浦郡葉山町堀内870-7
046-876-3625
12:00~14:00 / 18:00~20:00
木曜、第1、3金曜定休日
禁煙 P2台くらい?
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冷酒を頂いたときの猪口なんて、もう、貝殻で飲んでいるようで、それは美味しく感じられました。
ちょっとした旅行がてらに・・
ぜひ、一度伺われるのを、おすすめします(^^)
M庵から出た人は器が素敵、お金を掛けていますね♪
竹ザルもタダモノではなく、越前の編竹みたいです。
出汁巻きは益子の柿釉に違いなく、
その他、片口や蕎麦掻の碗、天麩羅皿、
極め付けは盛り合わせの丸八寸・・
同じ作家のものに見えます。
器とお蕎麦に逢いに出掛けたくなりますね♪
お先に失礼してしまいました。
でも、是非、リベンジを。絶対に、予約をしてから伺った方がいいですよっっ。
はい、おっしゃるとおり、ちょっとSに雰囲気が似ている感じです。やはり、修行元が一緒だからかしら・・。
お料理にも、ところどころ、M庵を思わせるものがありました。
お蕎麦、美味しかったですよ!
それはそうと・・・、行かれたんですね♪K市に。いいなぁ、そろそろ、中央道も落ち着いてくると思うので、温泉に入りながら、私も訪れたいです。
先月50Kmも自転車こいでいって入店出来なかったので悔しいっス!
(イイナ、イイナ)リベンジするぞ~!!
なんか、このお店、五日市のSを連想させますね、、、
PS...先日、手打蕎麦屋不毛地帯といわれたY県K市で大当たりの超粗碾き蕎麦を食べてきました。(お手元の雑誌102page参照)
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