遠出するのもなんだし・・、「あのお店、行ってみようか」と彼が言い出し、何度か通りがかっては気になっていたお店へ、お昼を食べに雨のドライブ。
志木街道を走ると、有名な「ぜんや」さんの行列が見え(すごいっっ)、その先に二軒気になるお蕎麦屋さんが並んでるひとつ。
シンプルな看板が架かった白壁の入り口を入ると、駐車場へのアプローチ沿いにとても立派な建物。
古くからあるこの辺りのお屋敷だったのかな・・・。
たっぷりととられた駐車場に車を止め、お屋敷をながめながら入り口へ。
お庭もすごい~。
新座 「手打そば うどん 松鶴庵」
どっしりとした灯篭に自然石で作られた蹲を眺めながら、古格漂う入り口にため息しながら店内へ。
扉を開けると、ゆったりとした板間の玄関。正面には打ち場があり、その横の広い二間続きの和室が客席のよう。
休日の昼下がり、ゆったりと置かれたお座敷のテーブルは半分ほど埋まってる。
空いているところにどうぞ・・と言われ、そのひとつのテーブルに腰を下ろす。外見から想像した通り、中も又格式をも感じられる立派なもの。
こんなところで、ゆっくりと一献かたむけられたらいいなぁ~・・などと思え、そば前をやっているお客さんがとてもうらやましい 。
すぐに煎茶が出され、テーブルに置かれた品書きを広げると、蕎麦は、細打ちのせいろ、太打ちの田舎、そして変わり蕎麦の三種。しかも、こんなお屋敷にもかかわらずとってもリーズナブルなのにもびっくり。
二色、三色・・などもあったので、私は「本日の変わり蕎麦」の紫蘇切りとせいろの「二色そば」を、彼は「卵とじそば」を。それと、お隣のテーブルで頂いている天ぷらがとても美味しそうだったので、「天ぷら」もお願いすることに。
BGMも当然なく、お客さんの静かな心地よいざわめき。窓からたっぷりと見渡せる手入れの行き届いた立派な庭。
すぐそこが、街道だということをすっかり忘れてしまいそう。
などと、ぼんやりしつつ待つ、待つ、待つ・・・
花番さんものんびりとテーブル毎に順番で出されるが、どこもとてもゆっくりとしたペース。こういう場所では急いではいけないんだ・・・、と思いながら、かなり待って、ようやく私たちにも天ぷらが置かれる。
天ぷらには天つゆが添えられ、立派な海老が二本にシシトウとナス。
これがっ・・、待った甲斐があったというもの。非常に美味しい天ぷら。野菜もそうだが、この海老がとても美味しい。プリプリとした身は、甘みがあり、衣の揚げ具合、ほんのりと香る香ばしい胡麻の風味。これは旨いっ。
続いてお蕎麦も出され、まずは「せいろ」から。底下げの蒸篭に盛られた蕎麦は、クリーム色の艶々とした細切りの蕎麦。
口に含むと、見た目同様、つるつるとした口当たり。きりっと冷水で〆られた蕎麦の感触は気持ちよく、適度な腰の歯ごたえでのど越しもいい。
香り、風味はあまりないが、かみ締めるとほのかに蕎麦の甘みも感じられる。
・・・が!
出されていた汁をつけてみるとこれが美味しい。蕎麦だけ頂くよりも、この汁に漬けることで蕎麦の良さがぐいっと引き立つ。
じっくりと時間をかけて取られた柔らかな出汁に、甘辛のバランスのとてもいい、まろやかな深みのある汁で、これはいい。
と、続いて変わりそばの「紫蘇切り」の笊が置かれる。
なんって鮮やかな、美しい面持ち!顔を寄せるとふわりと香る清々しい紫蘇の香りにうっとり。
口に含むとしなやかな腰に、鮮烈な紫蘇の風味がじわりっと濃い。それだけでも十分楽しめてしまいそうなもので、するするっと手繰ってしまう。しかも、紫蘇の上品な味の後には、蕎麦の優しい甘みを色濃く残していく。これは美味しい。
そのままでも、そしてこれも汁にもよく、汁につけ・・と交互に、するすると。見た目以上に、底下げの笊に盛られた蕎麦は量があるのもうれしい。
出された蕎麦湯は、やさしく白濁したややとろり~としたもので、これをこの汁で薄めて頂くと、これが極上の蕎麦湯に。たっぷり頂くと、もうすっかり大満足 。
同時に出された彼の「卵とじそば」。
表面をすっかり覆った、見るからにとろとろの卵に、厚く切られたかまぼこ、椎茸、緑鮮やかなインゲンで彩りよく飾られている。
聞くと卵のとろみ加減、やや太めの蕎麦(田舎が台なのかな?)が、よく汁とからみ、かなり満足そう。特にこの椎茸がよく煮含まれていて、絶品!とのこと。
二人して満足し、思わぬゆったりとした雨降りの午後。
休日は中休みもないようで、後からもぽつぽつとお客さんがやってきては寛いでいく・・。ご近所の方も多いようで、人気のほどが伺えるな~。家族連れが多いのも、このゆったりとした空間の良さなのだろう。
場所的に車で来たので、お酒を頂けないのが残念だったけど、それでも寛いだ時間をすごせて、連休最後のお昼を満喫~。
ご馳走さまでした・・
・・・んふふっ今度は自転車で来ようかなぁ♪
*お品書き
もり(せいろ、田舎)550円、変わりそば 800円、つけとろ、鴨汁 800円、二色(せいろと田舎)800円、二色(せいろと変わり)900円、三色 1,000円、三色大もり 1,350円、天もり 1,500円、かけ 550円、揚げ玉 700円、釜揚げ 750円、卵とじ 800円、鴨南蛮 900円、山かけ 950円、天ぷら 1,500円(すべてうどんもあり)
板わさ 550円、鴨くんせい、角煮 600円、天ぷら、そばがき 950円
ビール、日本酒 550円など
「手打そば うどん 松鶴庵」
埼玉県新座市北野1丁目1-3
048-478-3543
11:30~15:00 / 17:00~19:30
11:30~19:30(日曜祭日)
火曜定休
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そうですね♪
今度は、歩いて行ってみたいです。
情報、ありがとうございます♪
良かったです。ざるが小さいので、一瞬少ないかもと思いましたが、けっこう量もありました。
少し甘めの濃い汁もたのしい。
こちら、志木駅から歩こうと思えば歩けますよ(15分くらい)。バスもあるし。
良かったです。ざるが小さいので、一瞬少ないかもと思いましたが、けっこう量もありました。
少し甘めの濃い汁もたのしい。
こちら、志木駅から歩こうと思えば歩けますよ(15分くらい)バスもあるし。
こちらの雰囲気は、もお、いいですよ♪
もし!
休日か何かで訪れることがありましたら・・・、
こういうお座敷でのんびりしてるだけでも、ほおっと心が休まってきそうでした。
蕎麦好きなので(^-^;
なかなか良い感じのお店のようですね。
こういうお店に伺いたいものです。
しかし、ちと遠すぎ・・・(汗)。
あまり遠出が出来ない身ゆえ・・・。
ほそ川など、鴨汁2千円、せいろ950円ですもの。
良心的なお値段でよい雰囲気、
これがいちばんいいですよね。
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