・・が、行ってみたらなんってことなくて、昼過ぎには解決、終了~。
オフィスに残る気分もなかったので、一足お先に「お疲れ様 」。
さて、お決まりの「本むら庵」でゆっくりしようかと向かったが、まだお昼の混雑が残っていそうだったので、今日は、ちょっとのんびり足を伸ばしてみよう。
大江戸線に揺られて、新江古田駅まで。ここに降り立つのは、初めて。
殺風景な通りを、「江古田」の駅を目指して歩くと、程なく・・「江古田銀座」なる、商店街に行き当たる。
ほぉぉ~・・、
ここがいわゆる、「さえない下北沢」(わ、私が言ってるんじゃないですっっ) かぁ・・。
いやいや、馴染み深い下北沢の、南口のごちゃごちゃした感じとどこか通じるようで、私には好きな空気♪
ちょっと、ウキウキしながら、居酒屋やら、パン屋さんやらをぷらぷらと歩くと、突然!ほんっとに、突然、場違いのような歴史というか格式のあるような、立派な蔵作りにぶち当たる。
「ここか・・・」と、思ったけど、
もしも、知らなかったら、
造り酒屋?
あるいは、作り醤油屋・・・?
と思わせるような、どっしりと威厳のある建物。。
一度、絶対来てみたい・・と思っていたお店。
江古田 手打そば 「甲子」
なまこ壁がなんだか重圧を感じるような・・、でいて、この商店街になぜか溶け込んでいる不思議な建物。。
ちょっと、どきどきしながら、どっしりとした暖簾を潜り店内へ・・。
しんっと静まった店内は、ほどよく照明の落とされたとてもしっとりとした空間。
誰もいないことで、さらに緊張してしまったけど、かわいらしい花番さんに笑顔で通され、おずおずと入り込む。
一番奥から、16人がけ、12人がけ、8人がけとゆったりとした長テーブルが並ぶ。この段差が、なんだかおもしろい・・。
一番奥のテーブルの端の椅子を引いて腰を降ろす。これが・・、なんって落ち着くすわり心地だろう。
すっかり、寛ぎモードに入っちゃう
土壁で覆われているからか、店内は外界の空気から離され、とてもゆったりとした空気が漂う。
外見から感じる威圧感などなく、非常にゆっくりとしてしまいそうな雰囲気が満ち、どこか包み込まれているような安心感さえ感じられる。
こうなったら・・・、ちょっとゆっくりしていこう♪
テーブルに置かれた品書きは、とてもシンプル。だが、最低限欲しいと思うものがきちんと揃っていて、とても好ましい。
お酒は一色。「澤ノ井」純米大辛口。
蕎麦味噌100円(ひ、ひゃくえんっ??)・・などのお料理の中から、信頼ある知人から、こちらの「飛竜頭」がとかく美味しいと聞いていたので、それをお願いする。
まずは、お酒から。品のいい、広口の片口で。
すっきりと、本当に辛口のお酒で、これは昼酒に嬉しい軽快なお酒。
アテには、セリの胡麻和え。セリは大好きなので、これも嬉しい。
ちびちびと、やっていると、ふらり~と、地元の方と見受けられるお客さんが、ぽつぽつと買い物袋を下げ、入ってくる。地元にしかと密着しているのを感じ、なんだか暖かいものを感じてくるなぁ・・
と、程なくして、たっぷりの出汁に張られた「飛竜頭」が目の前に置かれる。
勑、大根おろし、生姜が天盛りにされた飛竜頭に、箸を入れてびっくりっ
なななななんって、さくっさくなんだろう~・・
じっくりと火を通して揚げられたのが伺える、硬いのではない、ぱりっぱりの表面。そして、それを崩すと、中にはほろっとした豆腐と茸などの野菜ほろりと零れ落ちる。
こ、これ・・、すごい美味しいっっ
この絶妙な揚げ加減、そして、ばっちりの優しく上品な出し汁。
これは、素晴らしい飛竜頭。今まで食べた中で、一番かも・・・。
止まらないかのように、夢中で食べてしまった一品。
そろそろ、中休みの時間も近づくし、お蕎麦を。
「二枚重ね」と、書かれた「もりそば」。 表には、「新そば」と書かれてあったなぁ。
「もりそば」は、朱色の蒸篭に二段重ねで。平打ちの幅広のグレーの蕎麦が、上品に盛られている。
汁は、丸みのある辛口のつゆ。
蕎麦は・・と、口元に寄せるが香りは穏やか目。
だが・・!口に含むその、しっかりとした腰。からまる汁とあわさる美味しさがある。
風味も強いわけではない。ほのかに感じる蕎麦の風味なのだが、なんだかこの蕎麦は美味しい。この腰加減、薄い幅広の蕎麦、そして汁。
ああ・・、この空間の空気をも、味わいになっているのかもしれない。
たっぷり・・という量ではないが、ちょっとつまんだ後の蕎麦としては、丁度いい。
いやぁ、なんだか、非常にこの空間が気に入ってしまった・・。
と、食べ終わった頃合に、
お茶と、桜井甘精堂の落雁。
なーんだか、これが又とっても美味しく感じちゃう♪
食べ終わった後の、
ちょっとした甘味。うれしいなぁ・・・
気の付く若い花番さんも、ほっといてゆっくりさせてくれる気配り。
後からは、女将さん?が変わって出てきてくださったが、又女将さんがとてもかわいらしくて、非常に好印象。
もっと・・・早く来ればよかった、と思えるような、昼酒にはもってこいのお店。うれしい、こういうお店に出会えたことに
すっかりゆっくりしてしまったけど・・、
最後まで、のんびりと心地よい時間を頂いて、ご馳走さまでした~
又、来よう・・。
好きな本を携えて、ゆっくりするには、とてもいいお店だ。。
*お品書き
もり 600円、追加1枚 300円、かけ 600円、なめこ、とろろ 各900円、天もり 1,460円、
蕎麦味噌 100円、大和芋の天ぷら、わさび芋、お新香、煮奴、冷奴 各360円、
揚げだし、飛竜頭、野菜天ぷら、玉子焼き、板わさ 各600円
ビール 小400円 大600円、澤ノ井 550円
手打そば 「甲子」
練馬区栄町6-10
03-3991-0338
12:00~15:00 / 17:30~20:00
火・水曜定休
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玉子焼きに、大和芋の天ぷら・・
はい!是非頂いてみますね♪
(でも、飛竜頭もすてがた~い(^^))
しばらくご無沙汰していたので、私も早速伺ってみたい気持ちにさせられています。
これからも、よろしくお願いします(^^)。
本日、書込みをしていたら催して(笑)行ってきてしまいました。
次回は是非、玉子焼きと大和芋の天ぷらもお試しくださいね。前者は出汁巻きながら、しっかり焼かれた素朴な味わいで、後者はすりおろしを海苔で巻いて揚げた、さながら磯部焼きのような一品であります。しっかりした歯応えながら、繋ぎ粉の類は一切使っていないというのが不思議です。
酒は純米吟醸の屋号と同名の甲子が加わり、蕎麦味噌は値上がりました。蕎麦の一部種ものにも若干の値上がりがあったようですが、依然として十分過ぎる満足感で、またまた長っ尻をしてしまいました。
店とはなにも関係の無い人間ですが、また是非訪れてみてくださいね。
また記事を楽しみにしております。
長々と失礼いたしました。
私は、なんだかとってもしっくりときて、気に入ってしまったお店です。
(私は、蕎麦通ではないので・・・^^;;)
又、ちょこっと訪れ、
あの雰囲気に、馴染んで来たいな~、
などと思ってしまいました。
でも、こういうコメントを頂くと、本当にうれしいです。
これからも・・・
よろしくお願い致します。
近所に住むものですが、このお店の雰囲気と良さを本当に的確に紹介されていて感心いたしました。
関係者ではないのに「ありがとうございます」という気持ちです。
この店はいわいる“そば通”な方が、とおり一辺倒のレビューをすると、減点だらけの店になってしまうんですよね。
女性の一人客が文庫本片手に杯をかたむける姿もよく見かけますし、かと思えば家族連れがワイワイとそばを手繰っていたりします。
全席入れ込み。
これ以上の店があろうかと(笑)
私も、母がお茶をやっているので、懐かしくも美味しく頂きました・・
配達してた頃は日大の
芸術学部に出入りしてたので
昨今は全然お外にも出てないのでなぁ
そして、落雁ってのも懐かしい
昔、実家には恒常的に菓子鉢に入ってた
お菓子でしたが
蕎麦屋で呑んで食べて最後に甘さ控えめの
和菓子ってなんかいいですな
ぜひぜひ、です。
町もとても気に入ってしまったし、このお店、(平日昼過ぎだからかもしれませんが)、とってものんび~り、できました。
飛竜頭もぜひ♪
そうそう、甲子さんのななめ向かいのパン屋さんも、おいしかったです(今朝食べました)。目のクリクリした、愛嬌のあるお兄さんのお店です。
そうそう、先日練馬の「ふるまい蕎麦 ふる井」に行ってきました。「法師人」のすぐ近くですね。土曜日の昼時とあって、結構混んでいました。
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