空け放しになった扉の中は、テーブル4卓の小さな空間。
先客二組、ビールを前に休日の午後を寛ぐ中…



空いていた並びのテーブルに腰を下ろし、



私も早速、蕎麦前、
山形の純米酒、「東光」を冷やで注文　。

添えられた、「山葵の醤油漬け」の辛さが心地良く、



黒板書きのメニューから…



前回は、売り切れだった、「蕪の昆布漬け」。
しゃくりと柔らかな蕪は、昆布の旨味がしっかりと染み、
ほんのり甘く、さっぱりとした千枚漬け風。

糠漬けに、白菜の浅漬けなど、
「うた」さんの漬け物は、どれも、いつも、美味しいな

どこか下町の食堂に通じるような、
和やかで、ゆるゆるとした空気が何とも心地よく、
ほへ～っと、寛がせて頂いて…



今日は、ここ最近のマイブーム、「とろろ蕎麦」。

ぷくぷく泡立つ、淡雪のようなとろろに、
ぽっかり浮かんだ、黄色の玉子 。



細かなホシ散る、凛々しき蕎麦は、
北海道富良野の石臼挽き粉。



夏だからか、今日はいつもよりやや細め。
手繰り上げると、すぅ～っと爽やかな香りが漂い、
クキっとした腰に、すっと落ちる喉越し爽やか。

ん～、なんて気持ちのいいお蕎麦 。
ふうっと広がる香ばしさを感じつつ…



まずは、とろろの下のもり汁だけで。

出汁が利き円やかなもり汁は、
味わいに濃さといい、この蕎麦にぴたり。
ちょっと浸した蕎麦は、ぐんっと旨味が増し…



ようやく、真っ白なとろろにたっぷりと絡め、
ふわっふわの口当たりの優しさにじ～ん 。
山芋の滋味が口の中でふくらみ、すぅっと消えていく。



続いて箸を入れ、ぱっと広がる鮮やかな玉子に絡め…、
くぅ～、これはたまらな～いっ



最後は、しっかりともり汁にとろろ、卵黄を混ぜ、
すべて合わさったとろろに、すっかり夢中 。

「さらしなの里」さんや「野中」さんは、さらさらの「とろろ汁」。
「みわ」さんは、もっちりとろ～り、
「うた」さんは、その中間くらい、かな。

同じ「とろろ」でも、それぞれ濃さにトッピングなど、
個性が出て、食べ比べると実に楽しい 。



しっかり量もあるお蕎麦なのに、
気付いたらあっという間。

熱々蕎麦湯を注いだとろろ汁を、最後にたっぷり頂いて…、

ご馳走様でした～

そろそろ、あのぶっかけ蕎麦も出るそうで、
又、ゆるゆる～の時間を楽しみに訪れようっと 。

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