感じ良く案内されたのは、運よく窓際のテーブル席。



腰を下ろし、汗をぬぐって、
ま、まずは、ビールで乾杯、ぷは～っ



ようやく落ち着いて、品書きを開き、
蕎麦前の充てを幾つか注文。



まずは、ビールにもよく合う、「茄子の揚げ出汁」

茄子紺艶やかなとろりとした茄子に、たっぷりの大根おろし。
注がれた汁が、茄子の甘みを引き立て、さすがの美味しさ 。

ビールをくくっと飲みほして…、



お酒のリストを開き、お願いしたのは、



和歌山のお酒、「南方」超辛口純米。
うんっ、確かに超辛口っ！。



お料理も待たせる事なく、テンポよく、
「岩石揚げ」、いわゆる、「揚げそばがき」。



温かい出汁に浮かんだ蕎麦がきは、
揚げられ周りはカリっ、中はとろ～り。
口の中で蕩けながら、豊かに広がる蕎麦の味わい 。



続いて、ど～んと置かれた、「魚介天盛り合わせ」 。



海老2本に帆立、立派な一本穴子に、
蟹爪にメゴチ、烏賊にシシトウ、
さっくりと美しく揚がった、豪華な盛り合わせ 。



油っぽさ全くなく、衣が香ばしく、
かじった途端にじわっと滲み出る、貝柱にうっとり 。



一本の立派な穴子は、身はほこっほこ。
泥臭さ微塵もなく、穴子の品のある旨味がたまらない。



こんなにぷりっぷりな海老も久しぶり。
ぎゅっと凝縮した、濃厚な海老の旨さに…



お酒もお替り、「特選樽酒」。
粋な竹筒の酒器の中は、長野の「駿」。
スーっときれいな味わいで、これは好み 。

それぞれボリュームたっぷりで、お腹も膨れてきたし…、
そろそろお蕎麦を頂こう。

さすがにこの時間、
「淡い緑の粗挽きそば」は、終わってしまったけれど、
普通の（？）「せいろ」は食べてないし、これも又、いい機会 、




改めて品書きを眺め…、



お願いしたのは、「せいろ」に「とろろそば」。



栃木「日光」の在来種。
笊にこんもりと盛られた蕎麦は、
切りむらなく断たれた、艶やか端正な細切り蕎麦。



手繰り上げれば、馥よかな、穀物の香りがふわ～。
もちもちとした、しっかりとした腰心地良く、
ふっくらとした香ばしき味わいが口に広がる。

こ、これは、美味しいっ 。
限定の蕎麦と、全く引けをとらぬほど、
「せいろ」も、とても美味しい。



しかも添えられとろろ汁が又素敵。



さっと一筋、青海苔が散らされ、
ぷくぷく泡立つ汁の下には、鶉の玉子。



さらさらっとして、程良いとろみが優しく蕎麦に絡まり、
そこに加わる、鶉がまろやか、
んー、このとろろ汁、とても美味しいっ 。

滋味深く、、とろろと蕎麦が混ざり合う美味しさに、
あっという間に手繰ってしまい…



頃合い見て出された蕎麦湯は、
趣きたっぷりの、陶器の器。

注ぎぱっと玉子が煮え立つ、とろろ蕎麦湯をたっぷりと頂いて…

ご馳走様でした～



忙しくても、笑顔絶やさず持て成してくれる、
花番さんもとても心地よく、
人気なのも、心底納得。

是非、「田中屋」譲りの、「かけそば」も頂いてみたいな…

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