日中降り続いた激しい雨はやんだが、風は一層強くなり、
枯れ葉が夜闇を舞い、とても寒い。
お腹もぺこぺこ寒さが身に染み…そういえば、今日は火曜日。
久しぶりに、週一日だけのお店に寄って行こう 。
吹き付ける風に凍えながら歩いていけば、
格子扉からほっこりと洩れこぼれる、温かな灯り。
永福町 「手打ち蕎麦 いち彌」
扉を開けば、心地のいい小さな空間に、
奥のテーブルには母子二人が仲良さそうに向かいあい、
常連らしいカップルは、既にお酒を楽しんでいる 。
温かな笑顔のお父様に迎えられ、
出されたお茶を口にしながら、品書きを開き…、
まずは、…とにかく暖まりたい。
奥のボードの品書きを眺め、
すぐにお願いした「一ノ蔵」の熱燗一合。
添えられたたっぷりの、蕎麦味噌をつまみつつ、
充てにお願いしたのは…
キャベツに里芋とは珍しい「キャベツと里芋の揚げ真丈」
周りはカリっと揚げられ、とても香ばしく、
中は、とろりとした里芋が絡まる、甘みを増したキャベツ。
かかった餡のあんばいもよく、生姜が利きとても美味しい 。
しばしまったり、
熱燗と口にしつつ、周りの会話を聞くともなく耳にしながら、
ゆるりと寛ぎ疲れを癒させて頂いて…
お蕎麦は、手挽き生粉打ちと迷ったが…
扉の横でまだ肌寒く、ここの温蕎麦も食べてみたい、
中からお願いしたのは、「かき玉そば」
程なく、目の前に置かれた丼は、見るからに美味しそ~う 。
湯葉の如く、ひらひら舞う玉子に心そそられ、
早速蓮華で口にすれば、ほろろとした優しいとろみに、
玉子がふわっと口に流れ、思わずにっこり笑みこぼれる 。
鰹出汁利いた、すっきりやわらかな汁は後引き、
何度も掬いたっぷり汁を堪能し…
手繰った蕎麦は、ほのかに蕎麦の星が透け見え、
熱々の汁を纏っても、心地のいい腰を残し、
ほわ~っと広がる香ばしさ。
あー、美味しいなあ 。
玉子を絡め、はふっはふっと、もう夢中。
途中で、添えられた「黒七味」を振り入れれば、
キリっとアクセントが利き、又美味しい。
頃合い見て蕎麦湯も出して下さり、
最後にそろそろと注ぎ入れ…
汁まで飲み干せば、じわりと汗を感じる程ほっかほか。
ご馳走様でした~
居心地良く、お料理もお蕎麦も美味しくて、
週一なんてもったいない、と思ったら…
今は、金曜と土曜の夜もやられているよう。
又訪れて…、今度は「手挽き」を頂こうっと。
「手打ち蕎麦 いち彌」
杉並区和泉3-13-16
03-3324-9360
11:30~15:00 / 17:30~22:00(火曜日)
17:30~22:00(金曜・土曜)
禁煙
2012年 1月31日 「手挽きそば」
2007年 3月13日 「山葵芋」に「常陸秋そばの十割そば」
2005年 3月 1日 「せいろそば」
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