今夜は、「後の月」、十三夜。
ちょっと雲が出始めているけれど、きっと…、見えるはず 。
祈りを込めて向かったのは、
「お月見」となったら、ここ 。
落合の瀟洒な住宅街の中に建つ、懐かしい古民家。
板床縁側で月を愛でながら、月見酒 。
落合 「そば処 遊」
扉を開けば、ぎしぎし言う板の間が足裏に心地よく、
古の昭和の家屋の畳の茶の間に、古箪笥、
玉電球の暖かな明りが、優しく照らす。
硝子戸を空け出れば、自然の風景そのままの庭に、
広々とした板間の縁側。
日が落ち、急に冷え込んできたけれど、
明るい満月の月明かりに、ぽかぽか炬燵に足を突っ込み…
遅れる一人を待ちながら、冷たいビールで乾杯~。
今夜お願いしたのは、「おまかせコース」
早速出された「前菜」は…
「ししとうのおかか炒め」に、
「アンチョビ豆腐」
「小松菜の胡桃和え」に、
自家製マヨネーズで作られた「特製ポテサラ」
これにすぐにお酒が欲しくなる、「秋刀魚と生姜の佃煮」
早速、お酒のリストを眺め、
まずは、希少な、島根の「玉櫻」を冷で注文。
すっきり柔らかな美味しいお酒で、前菜を楽しめば、
遅れていた友人も、ようやく到着
続いて置かれた大皿は、胡桃がトッピングされたサラダ。
かかったドレッシングは、庭で成った夏蜜柑の絞り汁。
野菜はすべて有機栽培、
しゃきしゃき瑞々しい野菜に、
夏蜜柑の優しい柑橘酢がさっぱりと美味しく…
同時に置かれたのは、気仙沼産「鰹のタタキ」
燻した藁の香ばしい香りがふわりと立つ鰹は、
「戻り鰹」ならでは、脂がじっとり乗り、
言うまでもない旨さに、皆唸っていると…
「もうちょっとしかないので、良かったらどうぞ~♪」
と、皿盛りのお替りまで頂いて…
お酒も次々、「玉櫻」の燗に、「宗玄」「旭若松」、
と、盃を重ねていれば…
ど~ンと、名物「干物の炙り盛り合わせ」 。
脂の乗った「秋鮭」に、上品な「カマス」
乙な旨みの「鮪の血合い」に、大好物「烏賊一夜干し」、
ほろほろ崩れる「鰹」に「ハタハタ」は、プチップチッの卵も添えられ、
旨みがぎゅっと凝縮した「鮪」に、これも珍味「マトウ鯛の皮」。
それぞれ塩や醤油麹に漬けこんだ干物は、
一つ一つ味わい異なり、魚の旨み満点 。
これには、「貴」純米生原酒、3年熟成古酒で、たっぷり楽しみ、
さっぱり「塩らっきょう」に、
新銀杏は、味濃く、剥きつつほうばるのが楽しい。
放し飼い鶏の自然卵の、「出汁巻き玉子」は、
ふわふわしっとり、卵のコク味濃厚、美味しいなあ
雲間からぼんやりと顔見せる、満月の下、
何とも言えない贅沢な心地で、お酒もたっぷり頂いて…。
そろそろフィニッシュ、お蕎麦の時間。
皆は、この日だけ出してくれる「月見そば」
私は、やっぱり「もりそば」で 。
信州奈川在来種、手挽きで打たれた「十割そば」。
繋がりも見事な、繊細な細切りの中に、
ごつごつびっしりと埋まる様々な蕎麦の粒。
手繰り上げれば、ふわりと広がる、お日様を思わせる芳ばしき香り。
きしっと粒感を感じる、固めの歯ごたえに、
ダイナミックに粒が口中を転げ、
喉元過ぎれば、ぐわっと込み上げて行くる、濃厚な香ばしさ。
ん~っ、美味しい 、
久しぶりの「遊」さんのお蕎麦は、やっぱり旨いっ。
きりっとした辛口の汁がこの蕎麦によく合い、
うれしく、手繰り手繰り…
今日は何と言っても「十三夜」、私も蕎麦のお月見を
卵黄を頂き、もり汁にそっと浮かべ、
猪口の中の満月を愛でて、
そっと崩し絡めれば…、拘り卵の濃厚なコクが加わり、
これは、たまらな~いっ
熱々の白濁した濃厚蕎麦湯を注げば、
ぱっと卵が花散り、これが贅沢な卵蕎麦湯。
味わいたっぷりと、頂いて…
これも楽しみな、最後のデザート、
思わず皆歓喜が洩れた、「クリームブリュエ」
玉子が美味しからこそ、この濃厚なカスタードは言うまでもなく、
パリっと焼かれた表面の香ばしさに、
とろとろほろほろ…、ああ、もう幸せ~。
ご馳走様でした~
来年の夏までというのは寂しすぎるけれど…
次は、鍋を頂きに来ようっと。
「麺工房遊・そば処遊」
新宿区西落合3-24-14
03-3950-9001
18:00~22:00
日曜・月曜・祝日定休
禁煙
お店のHP
2013年 5月 8日 お昼寝昼酒、軽めの「山菜コース」
2012年10月27日 月見で一杯、軽めの「軍鶏鍋コース」
2012年 5月17日 「山菜三昧」コース
2010年10月23日 「縁側で楽しむ月見の宴」
2010年 5月27日 「山菜コース」で頂く、流れ「月見の蕎麦の会」
2008年 4月18日 雨の中しっとりとお酒に蕎麦
2005年 6月 8日 憧れのお店で、縁側で頂く夜酒に蕎麦
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是非、今度こそは。
寂しい事に、来年夏までなので、
それまでに、是非一度!
あと、満月が、気分を高揚させてくれていたのかもしれないです。
月見酒、ってテンションあがりますね~(^^)
月を楽しみながら炬燵で酒を飲む。
何て豊かな国なんでしょうか・・・。
ため息が出ちゃいます。 ここでお鍋食べたいです☆
芋煮もけんちんもー
今回のご紹介は、妙に熱心だったように感じましたが、いつもの三拍子、酒、蕎麦前、蕎麦に加え、スイーツの四拍子揃っていたからでしょうか?
気のせい?σ^_^;
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