昼ちょっと過ぎた、午後一時。
入った店内は、奥に小上がり席のある、落ち着いたワンフロア。
テーブル二卓には、既に年配のご婦人お二人に、
近くの奥様らしいお二人が、話を弾ませ楽しんでいる。

すぐに迎えてくれたのは、にこやかで感じのいい女将さん 。
気持ち良く通され、空いているテーブルに腰を下ろし…

早速出された品書きを開けば、



お料理に天麩羅、海老真丈までつく、魅力的なランチの品書き。
これいいな 、一人じゃちょっと寂しいかな？



さらに、冷たいお蕎麦に、温かいお蕎麦…、
と、一通り眺めれば、



「平日の昼のみ」の文字に心惹かれ、
しかも、「自家製豆腐付き」、これはうれしい。
今日は、「掻き揚げざる」を頂こう



ようやく訪れたお店、ちょっと蕎麦前も頂きたい。
品書きの中のお酒をお願いすると…



「今、こんなのもありますよ（＾＾）」

と見せて下さった、「お勧めの酒」。
これはいいなぁ、と、中から「南」を選び、
お蕎麦はお声かけの天先で、早速注文 。



頼めば程なく、揚げ蕎麦を添え出されたお酒に、



豆腐好きとしてはうれしい「自家製豆腐」。
スプーンで口にしたお豆腐は、大豆の旨みが豊かに広がり、
とても美味しいお豆腐 。



頂きながら、改めて品書きをめくって見ると、
一品料理に天麩羅などなど、気の利いたお料理も揃ってる。
いいなあ、こんなお店、近くに欲しいお店だなあ…

などと眺めていると…



後ろの厨房から揚げ音が止み、
目の前に置かれた「掻き揚げ」は、こんもりとしたドーム状。
わあ♪、これは美味しそう 。



箸を入れれば、さくさくさささっ…と、軽やかに崩れ、
ふわふわさっくり、羽毛のような繊細な見事な衣。

中には、海老に桜海老、かぼちゃがほっこり埋まり、
油っぽさ全くなく、とても美味しい掻き揚げ 。
すっかり夢中で頂き、蕎麦前を楽しんで…

ようやくお蕎麦のお声かけ 。



頼めば程なく置かれた蕎麦は、ピンっと伸び艶やかな、
切りムラなく端正に断たれた、凛々しい細切り。



福井県丸岡産、蕎麦の欠片が豪華に散り、
グレーがかった、上品な粗挽き。



手繰り上げれば、きらきら透ける蕎麦の欠片、
思わず見とれ口にすれば…、

しゃきっと締ったしっかりとした腰が心地よく、
ほのかに掠める欠片の感触に、
後からじわじわ広がり残る、芳しい蕎麦の味わい。

これは美味しいっ 。

汁は、やや塩味を感じる濃いめの辛口。
蕎麦の甘みを引き立てこれもなかなか 。
すっかり夢中で食べ終えれば…



頃合いみて出された蕎麦湯は、程良く白濁して円やか。
熱々蕎麦湯をたっぷりと頂いて…
すっかり満喫、大満足

女将さんの、温かで丁寧なもてなしもうれしく、
美味しく心地のいい、ひと時に。

ご馳走様でした～

これは是非、週末限定の「田舎蕎麦」も食べてみたい。
そして…
お父さまお店、「松郷庵甚五郎」にも行ってみたいな 。

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