昼下がり・・・。交差点の向こう側には、先日訪れた「凛」が見える。
思わず入ってしまいたいような気もするけど、今日はまだ訪れていなかった・・・鷹匠へ。
「凛」の角を曲がり藍染通りに入ると、いきなり雰囲気がぐっと下町風情に変わる。ちょっとだけ、時代が戻ったような、ほのぼのとした空気がどこか懐かしいような・・・。
こんな場所があったんだなぁ。。
などと思いつつ、ちょっと行き当たりっぽい交差点を右に折れるとほどなく・・・
住宅街の中に溶け込んで、敢えて目立たないような門。
藍染めの暖簾に、控えめに白抜きの文字で「鷹匠」とだけ。
ん~・・・・いい感じ。。
これが、早朝だとさぞすがすがしく目に映るんだろうな。
しずしずと(なぜか・・)のれんをくぐると・・・
さらに奥があって、そこが入り口。
こういう、間のもたせたようなエントランスは知らず知らずのうちに期待を膨らませる。
それが・・・又、楽しいなぁ 。
早朝には結局これなくて、昼下がり・・・
戸を入ると、すぐ短めのカウンター席があり、その横には打ち場。
その奥には、靴を脱いで上がる広間にテーブルが並ぶ空間。
かなり低めの一枚板で作られたテーブルが3列に並び、それぞれにきちんとセッティングされてる様子は見ていても気持ちがいい。
案内してくれる女将さん(?)は、もう心が和んでしまうくらい和やかな笑顔で通してくれる。うれしいなぁ・・・
こういうもてなしは。
全体的に質素な作りだけど、さりげない飾りつけなどに、風流な趣があって、自然に心を和ませるものがある。
体をきらったものではない感じで、これは、女将さんの趣味なんだろう。
奥のテーブルの一番端に腰を落ち着け、お品書きを見ていたら、すっかり寛いでしまって・・・・、
飲むつもりではなかったのだが、3時まで予定がないし・・・と
しかも、好きなお酒「鷹勇」があったので、思わず頼んでしまうことに。
ま、いいよねーたまには・・・。なぁ~んて
お酒と一緒に、いか明太の小鉢が出される。
じゃじゃ・・と、ちょっとつまみを・・と、品書きを見ると、「盛り合わせ」というのがあって、聞くといろいろちょこっとづつの盛り合わせらしい・・ので、それもお願いしちゃう。
で・・・、それがこれっ!すごい、盛りだくさん!
こんなにあったら、おかわりしちゃうかも~・・・くらい充実した内容。
ちょっと甘めの玉子焼き、茗荷の浅漬け、板わさは、紅白に野焼き、じゃこの山椒煮、豆腐の味噌漬け、たたききゅうりとそば味噌・・・
これが、どれもこれも、日本酒に合うから困っちゃうっ
各テーブルの上には、何やら和紙で作られた箱が設置されていて、なんだろう・・と思ってたずねると、海苔をあぶるものらしい。
そして同時に、陶器のベルが置かれていて、
「何かありましたら、これでおよびくださいね」
「ごゆっくりどうぞ・・・」
と、又、マリア様のような笑顔でもてなされて、なんだかすぅ~っと心が軽くなる思い。。はー、この店、いいなぁ、と早くも心からおもってしまう。
と・・・いつしか、お酒もそろそろ・・・
そばは、ニ八の「せいろ」と生粉で太打ちの「深山」のふたつ。
「深山」にもすごく惹かれたけど、今日は・・「せいろ」をお願いしてみる。飲んだ後なので、するっと手繰りたい気持ちもあって。
程なく・・・「せいろ」
薄めのグレーの細切りのそば。薬味は大根おろしとねぎ。
まずは・・・そば。
しっかりとしたコシ。ほのかに香ってくる蕎麦。これがおいしい。
つゆは、鰹の風味の豊かな辛口のもの。これも又いい。
しかも・・・はじめは穏やかだと思っていた蕎麦の風味が食べ進めていくにつれて、とても豊かに香ってくる。
つまみをとった後には、ちょっと多いくらいのたっぷりとした量のものだったけど、なんだかのど越しもよく、するすると入っていく。
これは・・いい!
ぜひとも、「深山」も食べてみたいっ。。
蕎麦湯は、ナチュラルだが、熱々でこれもいい。
つゆを薄めると上品な鰹の香りが漂い、呑んだ後にはもってこい。
んー、この店いいなぁ。。
この、のんびりと一人きりになれる空間・・
おかみさんの極上の笑顔。こういうもてなし、久しくなかったような。。
しかも・・・、なんだかとても女性に優しいような。。
これは、ちょいっと、隠れ家にさせてもらいたいな・・などと一人で思っちゃったり
さてさて・・・と、
お勘定をしようと立ち上がると入れ違いに、初老の男性がやってきて、なんだかバトンタッチ。
ああ。。。なんだかすごくいい時間を過ごせたような気分。
女将さん、このひとときありがとうございました。
いつか・・早朝にも来てみたいけど、それはともかく、又羽を休めにこさせていただきます・・・。
*お品書き
せいろ(細打ちです) 945円、深山( 甘皮をいれたやや太めのもちもちとした蕎麦)945円、
鴨せいろ 1,575円、そばとろ 1,260円、あつもり 1,260円
盛り合わせ 630円、焼きみそ 525円、生ゆばわさび 630円、煮物 735円等。
鷹勇、四季桜 各735円、エビス大瓶 680円、生ビール 525円、ミニ 210円
手打ち蕎麦
根津 鷹匠
文京区根津2-32-8
03-5834-1239
7:30~9:30 / 12:00 ~ 18:00
月曜・火曜休
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7時半集合で、鷹匠・・。
その前夜はたっぷり休んで、早起きしてすがすがしい気持ちで根津へと。
ん~、Hosanmさんの妄想に、同調したくなっちゃいます♪
4月か5月。陽気のいい土曜日。根津、7:30、善男善女が集合。「鷹匠」になだれ込む。朝酒三昧。ほろ酔い気分で、不忍池~湯島を散策しながら御徒町「燕湯」で朝風呂。のんびり酒気を抜いてから、秋葉原をひやかしながら、正午、神田のあの店に到着。「鷹匠」の続きを・・・・・。(妄想尽きることなし)
私も一度、朝に行ってみたくて。
でも、本当に朝から飲んでるんですねぇ(^^;;
私もびっくり。でも、やってみたいです(笑)
私の時は、ゆっくりさせてもらえたのですが、残念です。
はい、やっぱり第一印象って大きいですよね。。
私が頂いたのはとろろ蕎麦。
お味はまずまず満足でしたが、とにかく私は席に誘導する定員の態度と、サービスにがっかり。
時間は3時近かったこともあり、店内はかなり余裕をもって座れるにも関わらず、あえて相席にするなど、その時点でこの店ダメ出しでした。
我々が店を出る時、店内ガラガラなのに、只今満席お断りのたて看板が立っていました。やる気あるのかなぁ・・。
リピーターにとってはさほどの配慮のない店員の態度は我慢出来ても、お初の我々にとっては結構、店員の態度やサービスって大事ですよね。
総トータルで考えて、この値段でこの味!?と思わざるおえないくらいでした。
根津のあの界隈は、しっとりと、雨も似合いそうですよね。。
深山もおいしかったですよ!
雨の根津もよい感じでした。
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