昨夜の喧嘩で、日曜日だというのに気分はナナメ。
そんな私に…、「こないだ、見てたお店に行って見る?」と彼。
体よく丸めこまれるのが分かりつつも…、
お蕎麦屋さんとなったら、内心ウキッ
しぶしぶを装って車に乗り込み、会話少なめに到着したお店は、
あっ、何だかいい感じ ?
知ってはいながら、まだ訪れてなく、いつか行ってみたいと思っていたお店は、
年季感じる、古色蒼然とした趣ある店構え。
お店への入口へと近づこうと、横の建物をふと見ると、
これも、また古式ゆかしい小屋は「石臼挽きそば 自家製粉所」。
中には立派な石臼が置かれ、途端に期待に心が高まる…
足利一茶庵に師事した、片倉さんの流れの老舗のお店。
八王子 「蕎麦處 徳兵衛」
休日の1時をとうに過ぎた時間。
入ろうとしたら、なんと待ち人がまだまだ3組もいらっしゃり、
我々も、前の椅子に座ってしばし待つ。
やはり…、人気のお店なんだ、とさらに期待膨らみながら
店内に下げられた、手書きの品書きを見て、これ食べたい♪
と、すぐ目に留まった「特撰田舎そば」と「せいろ」の、「二色せいろ」。
とすっかり、心は「特撰」にうきうきしながら、程なく通されたのは、
これも運よく、奥の個室仕立てのテーブル席。
出されたお茶を頂きながら、置かれた品書きを手にし、落ち着いて吟味。
カレーの文字に、ざわっと心さわぎつつ…
「うどん」の品書きの、「常夜」や「京風」など、個性的。
(ちょっと、仙味洞さんのうどんの品書きに似てるかも…)
彼は、壁の「き利ごまうどん」と悩みながらも、「うどん」の大盛りに決め、
私は、「二色せいろ」をお願いすると…
ざっ、残念~っっ
「特撰田舎が、今終わってしまって…」
とのお答え。
ないとなると、余計に食べたくなるのは…、悲しいかな、人の性。
とは言え仕方ない、代わりに「田舎汁」と「もり汁」の二つを楽しめる、
「二味田舎汁せいろ(大盛りです)」に変え、さらに「野菜天盛り」を添え注文~。
(大盛りだけど、たべられるかしら…、ドキドキ。)
店内に作られた、打ち場を遠目に眺めたり、
お酒の品書きを眺めたりしていると…
しばしして、ようやく目の前に出された蕎麦にうどん。
あっ、この蕎麦も、いい感じ
一茶庵の蕎麦らしい、繊細な微粉で打たれた蕎麦は、
江戸前の蕎麦よりもやや太めに断たれ、角がキリリ。
北海道産の蕎麦との事だが、この時期でも、ふわりと広がる香りが清々しい。
手繰り口に含むと、しっかりとした小気味よい腰があり、
噛みしめていくと、じわ~っと広がる、蕎麦の甘み。
穀物の素朴な風味も豊かで、思った通り、これはいいなぁ…
もり汁は、鰹の風味漂う、すっきりとした辛汁で、蕎麦に良く合い、
その横で存在感含めて置かれた「田舎汁」は湯気の立った熱々のもの。
さっぱりとした薄切りの鴨肉に、茄子などの入った、田舎汁。
鴨の出汁がしっとり染み、熱々の汁を浸すと、さらに蕎麦の甘みがじわ~り。
暖まった蕎麦は、ほろりとして、これも美味しい
これは、是非「特撰田舎」も食べてみたい…、としみじみと。
一方、彼のうどんも、なまめかしく純白に輝き、美しい
交換して食べてみると、つるつるとして滑らかな口当たりに、
跳ね返してくるような歯ごたえがある、讃岐とは又違う、美味しいうどん。
汁も、うどんは、「お出汁」の風味が強く、うどんにきちんと寄りそって…
(田舎汁で食べるうどんも、旨いっ)
様々な野菜の盛られた天麩羅をほうばりながら、
大盛りだというのも、何のその、このお蕎麦だったら、いくらでも食べられそう。
と、夢中で手繰っていたら、あっと言う間 。
程良く白濁した、まろやかな蕎麦湯をゆっくりと頂いて…
ご馳走様でした~
食べ終わった頃には、もうにこにこ。
ありりっ、又、彼の計略にはめられちゃった…
「蕎麦所 徳兵衛」
八王子市大和田町4-15-6
042-644-9098
11:30~15:00 / 17:00~20:00
水曜定休
禁煙 P有り
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蕎麦もうどんも美味しいお店でした(^^)。
私は、実はこちらのお店の方を先に知っていたので、その昔、布田のご主人に、こちらと関係があるのか、聞いたことがあるんです(u_u*)~。
(もちろん、何の関係もなかったのですが)
懐かしいです。
あの、石臼を回す姿、
あの、欠片がびっしり埋まった素朴なお蕎麦。
大事な大事な思い出です…。
稲毛の利休庵さんも、いいですよね(u_u*)~。
久しぶりに訪れたくなりました。
甘味夫人さんも、お勧めのお店がありましたら、教えて下さい(^^)。
彼は、うどん派なので、こういうお店は、助かります…(^^;
今も、地元密着、なのでしょうか、
確かに年配のお客さんの割合がとても多く、人気の程を感じましたよ(^^)
きっと…
よしのさんも、来られていたんだろうなぁ、
なんて、私も、ちらと思っていたのでした(^^)
田舎汁どちらも合いそうですね。
でも違いましたね、あの布田の・・・お店?
その流れのどなたかがと・・・
徳兵衛違いでしたが、
この同名さんの田舎汁これも良さそう♪
思わずコメントしてしまいました。
読んでるだけで、ますます次回行ってみたくなります~。
多摩エリアのお蕎麦屋さんも
たくさん載っているので非常に参考になります。
稲城の“利休庵”へは寿限無の頃から通ってました。
冷たいお蕎麦が食べたくなる季節、
これからも楽しみに拝見いたしますね。
埼玉北部も美味しいお蕎麦屋さんあるんですよ♪
うどんもいいですねぇ…
天ぷらも食べたい~
田舎汁、そばもうどんも合いそうですね(笑)
大盛り、完食、天晴です~
いくところだったかと...
片倉氏の例の文章が壁にありましたよね、確か(オボロゲ
で、とっても込み合っているお店という印象がありました。
もう蕎麦の具合がどうだったとか全く忘失の彼方~…
(正月過ぎくらいだったのかな?
なんか、地元に密着した、特に年配の方々に深く愛されている
といったお店の風情でした。町のお蕎麦屋さん?
16号とか20号とか極力通りたくない私は、八高線の線路を追う
ようにあの辺りをうろついていたのでした...
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