春以来、久々の、楽しみな潮さんのお料理を頂きに…
すっかり日の落ちるのも早くなった、夕暮れ時。
夕闇に、凛とした灯りが灯り、悠然と佇むお店へと 
西国分寺 「手打十割そば 武蔵国分寺 潮」
端正な顔立ちの作務衣に身を包んだご主人に迎えられ…
まずは、先に到着していた友人達と、ビールを頂き、今日のご馳走に乾杯。
人数が揃ったところで、いよいよ今日のお料理が運ばれ始め、もうわくわく 
。
まずは、温肴「牡蠣薯蕷（じょうよ）蒸し」
蓋を空けると、途端に生姜の香りがふわっと広がり、
黄金色の生姜餡のかけられた蒸されたとろろが顔を見せる。
箸ですくうと、とろりとして滑らかなとろろが何とも心地よく、
中にはぷりっぷりの牡蠣が埋まり、これがたまらない 
周りのとろろにも牡蠣の出汁が染み入り、
さらに銀杏に、ほこほこの百合根の埋まり、この一品にすでにほっこり。
すぐに切り替えた、浦霞の熱燗と共に、じっくりと味わって…
食べ終えた頃合いに、これが又楽しみな、「前菜盛り合わせ」。
温州ミカンの器に盛られた、「海藤花（かいとうげ）塩辛」。
初めて食べた、海藤花、蛸の卵の塩辛は、まるで綿毛のように繊細で、
じわ～りひろがる、珍味の乙な味わいが酒を進ませ…
さらにこれも極めつけな酒の充て、「烏賊ごろ味噌漬」に、
ずわい蟹に、チーズ豆腐の組み合わせが絶妙な「ずわいチーズ寄せ」。
じっとり旨みの載った「鴨ロース」も美味しく、
贅沢に松茸の薄切りが何枚も入った「松茸昆布」の香り風味は抜群で、
これは、お持ち帰りしたくなってしまうほど、毎日食べたい佃煮。
さらに、見ただけで小躍りしたくなっちゃう「新唐墨」。
大事に大事に口に含むと、ほろりと柔らかく、粒々が口の中でうごめくこの感触。
ん～っ、潮さんの唐墨は、美味し～い 
最後に笹にくるまれた一品、
広げてみると、美しい「かます棒寿司」が現れる。
あちこちで歓声聞かれる中、この前菜の一皿だけでも、満喫してしまいそう～…
と、続いて「碗盛り」「霙仕立鱈場蟹（タラバ蟹）白子包み」が置かれる。
蓋を開けると、目に飛び込む美しいこの風景。
鮮やかなピンクのたらば蟹に、一文字軸葉に口柚子の彩に思わず見とれ…
身のしっかりとして、蟹の旨みが凝縮したたらばを食べて行くと、
中には、ぷくぷくとした白子がたっぷり。
蟹の味わいに、とろふわ白子に、もう、くらくら 
さらに、「向附」「鯛松皮に肝を添えた皮はぎ」のお造り。
身の締った鯛に、肝を溶かしてポン酢で頂く皮はぎに舌包み。
焼肴は「白川尼鯛の西京焼き」、京菊菜柚子浸しが添えて出され…
蓋付きの器で出された一品は、
大好きな、潮さん特製の「海老芋の炊きもの」
ほこほことして、滑らかに口の中で溶けていく海老芋は、
じっくりと上品な出汁がしみ、ふわりと広がる甘みに、これもうっとり。
そして、いよいよメインのお鍋 
今日は、きのこたっぷりの「鶉なべ」だそうで、ご主人自らよそって下さる。
この出汁が、なんて奥行き深く、鶉の旨みの染みた汁。
骨ごと丁寧に叩いてつくられたつくねに、様々な種類のきのこがどっさり。
椎茸、平茸、花びら茸、大黒しめじ、白れい茸、なめこ茸、山えのき。
それに下仁田ネギに、もっちりとした粟麩まで。
もう、無口になりながら、夢中で食べるひと時があり…
これも潮さん特製の「蕎麦寿司」も一人一つづつ作って頂き、
蕎麦屋の定番、「鰊煮」に、（3人で一皿）
「子持ち鮎の甘露煮」も、三人で一皿ずつ、別に注文～。
心底、最初から最後まで、うなりっぱなしの美味なるお料理をたっぷり頂き、
そろそろ、〆のお蕎麦を。
「本日のそば」は、群馬赤城の常陸秋そば。
うっすらと緑がかった、ぴしりと角の整った端正な細切り。
一糸乱れぬ凛々しい蕎麦からは、芳しい蕎麦の香りがふわりと漂い、
口に含むと、しゃきっとした腰が、飲んだ後に心地いい。
するすると喉元をすぎ、まろやかな汁と共に頂いて…
さらりとした蕎麦湯でほっと一心地ついたところで、これも楽しみにしていた、
「Patisserie de Ushio」の始まり～ 
今日のでデザートは、これもうれし～い、「和栗のモンブラン」。
周りの栗のデコレーションはもちろん、中のメレンゲが極上 
さらに、料理人潮さんならでは、河豚切り包丁で切り分けて出された…
ふっわふっわの、「塩キャラメルシフォン」まで。
「栗の渋皮のブランデー漬け」までも頂いて…
すっかり、心の底から堪能した、夢のようなひと時。
ご主人を囲んでの、お話しも又楽しく…
今日も心の底から、ご馳走様でした～
心から、季節毎に訪れたいな…
＊お品がき
そばぎり(150ｇ) 800円、大盛り 1,100円、おかわり600円、おろしそば 1,000円、鴨汁そば 1,300円
玉子やき 550円、そばがき 800円、生ゆば 800円、にしん棒 650円、鰊昆布 200円、このわた 1,000円、やきみそ 500円、焼きたけのこ 650円その他、
蕎麦会席 4,000円～ （予算に応じて相談）（今回のお料理は10,000円+α）
浦霞、酔鯨、春鹿、八海山 600円～、ビール（エビス、スーパードライ）
「武蔵国分寺 潮」
国分寺市西元町 2-18-11
042-359-2898
11:30～14:00 / 17:00～21:00
(土日祝)
11:30～15:00 / 17:00～21:00
火曜定休 店内禁煙 Ｐ２台
2010年 4月25日 春の夜の「蕎麦会席」 花山椒肉鍋
2010年 1月31日 「冬の夜の蕎麦会席」 あんこう鍋
2009年11月 1日 「秋の夜の蕎麦会席」
2009年 8月10日 「夏の夜の蕎麦懐石」
2009年 3月23日 「春の夜の蕎麦懐石」
2007年11月23日 「秋の夜の蕎麦会席」
2007年 6月20日 「焼筍」、「鰊昆布」、「そばきり」
2005年 3月18日 「そばきり」
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予め、ご主人が用意して下さるので、定番にはない品書きに多いに楽しめます（＾＾）。
でしょでしょ、何故か、潮さんのお料理だったら、いくらでも食べられちゃうんです。
心配ご無用（＾＾）。
是非、今度はコースで♪。
あ、ご主人にそんな事おっしゃっていたんですね（＾＾；
というのは一緒に行ったおばさまが
かなりの少食みたいな話だったのに、
ゆかさんがおっしゃっていたように、
するすると「潮」のお料理は食えちゃったようで、
結局アラカルトにして、
同じくらいお金はかかった。
なら少量多種のコースにしとけばよかった。
いかわたの味噌漬けは珍味佳肴、
蕎麦は蕎麦で「静御前」といえば古河になるのかな、
僕の好みの挽きぐるみとは違いましたが、
緑色がかった生粉打ちは鴨出汁なコクと相まって
美味しかったです。
なんだかんだと楽しめました。
おすすめ、ありがとうございました。
ゆかさんは小柄なのに、
あれ？誰かに食ってもらったのでは、
というくらいによくお食べになると
言っていましたよ。
コメント、とってもうれしい…♪
やっぱり、そろそろ、なんて思っていました？うふふ（＾＾）、行っちゃいました。
やっぱり、潮さんのお料理は心の底から素晴らしいです！
又…、帰ってきたおりにでも、お会いできたら…
などとおもっております(u_u*)~。
アメリカでも（食べに行けないのに・・）yukaさんのブログを楽しみに拝見しています。とくに潮さんの回は「そろそろかな」とyukaさんが食べに行かれるのを心待ちにしているくらいです（笑）
今回も本当においしそうで、今すぐ帰国して食べにいきたくなりました・・・
これからもブログ、楽しみにしてますね！
でも、そうなの、
鰊、とか、鮎だけでも、
もう、うっとりするほど美味しくて…。
白子も蟹の身で包むなんて！！
とり鍋が超うまそう
デザートまでっ！
くわっ
あーでもシンプルに鰊なんて
ちょっと食べたくなったかもだ
帰ってきてくださったんですね。
コメント、何よりうれしいです。
はい、この前菜だけでメロメロでした（＾＾）。
さすが、その筋の一流トップだっただけあり、センスの光方が違います。
心底堪能した夜でした…。
さぞや、美男子だったのでは、と今でも。。
ぜひぜひ、会いに行かれて下さい（＾＾）。
平日のランチのセット、おすすめです♪
お大事になさってください。
骨折のつらさは、私も十分わかるので、お辛いだろうと、心が痛みます。
でも、歩けるのが羨ましかしら、私は歩けず、半年間お蕎麦やさん行けなかったんです。
でも、時がたてば、すぐ・・・！
本当にお大事になさって下さい。
あとちょっとの辛抱です。
（でも、フォーク持って行くの、素敵ですよ！）
幸せな夜でしたね。
お久しぶりです～。
とある１万円くらいの日本料理屋で聞いたことがあるのです。
器や店内の設えにカネをかけなければ、
２万と言わず１万円でも
ちゃんと旨い日本料理は食える、と。
潮さんのばあいは器も良さそうですし、
和食ベースの創作料理は
変に奇を衒わず全部ちゃんと美味しいのでしょうね～。
御主人はかなりの食いしん坊なのかな。
カワハギの身と肝のみならず
そこにコリコリとした皮付の鯛を加えた一点だけとってみても
御主人のセンスの良さが分かります。
あいたいです。もう一度あいたいです。
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