入口横に、置かれている品書きにまずは一通り目を通し…



ふむふむ、品書きも良さそう～♪と、暖簾を潜り扉を開く。



入った店内は、落ち着いた空気流れる清潔感漂う店内。
厨房に面してカウンター席があり、ゆったり配されたテーブル席。
奥には掘り込みの、ゆっくり出来そうな小上がり席があるようで…

「お好きなところにどうぞ～」
とおっしゃって下さり、一人だけど贅沢にテーブル席に腰を下ろす。



こげ茶で統一したテーブルに椅子。
上品な和の趣感じる店内は座っただけでも居心地がよく…

まずは、蕎麦前、開いた品書きのお酒のリストには、
「多摩自慢」に「嘉泉」など地元のお酒があるのが微笑ましく、
せっかくなので中から、「嘉泉」　純米酒　玉川上水を選び注文。



ぽかぽか陽気の今日、冷で頼んだお酒は、涼しげなガラスの酒器に注がれて。



お通しは、「しめじと青菜の菊花和え」。

これが美味しい
小さな小鉢の一品とは言え、絶妙な茹で加減に、かかった出汁が秀逸。
思わず汁まで飲んでしまう味わいに、すぐに感じるご主人の料理のセンス。

これは、何かお料理も食べてみたいと、と…、



「神無月～季節の一品」の中から、豆腐好きとしては気になる一品、
「温おぼろ豆腐べっこうあん」をお願いすると、



程なく、まるで茶碗蒸しのような蓋付きの器が出され、



開けて見ると、これが又美味しそう～



自家製おぼろ豆腐との事、すくい口に含んだ豆腐そのものがまず旨いっ
ほろりとした滑らかな感触に、ほどけながら広がる大豆の甘み。

それにかかった餡が又素晴らしい。
熱々の奥行きあるとろりとした餡と、豆腐の相性がばっちり。
生姜に浅葱の薬味が味を引き立て、すくうひと匙がたまらない

と、お酒でこのお豆腐をまったり楽しみ、いよいよお蕎麦、
初めてのお店、「せいろ」を頂こうと思ったが…



これも「神無月～季節の蕎麦」の中に気になるメニュー「粗挽きせいろ」。

よく見ると、手挽きで挽き、30メッシュにふるった蕎麦に、
つなぎ1割を加えて打った蕎麦だそうで、
「手挽き」となったらこれは是非とも食べてみたい…

…が「数量限定」、お聞きするとあるそうで、早速これに決め注文～。



ぴしっと水を切る音が目の前から聞こえ、程なく出された「粗挽きそば」。
そっと顔を寄せると、ふわりと軽やかに漂う、深みのある蕎麦の香り。



見るとこれが、美しい。
角がぴしっと立ち、中に埋まった様々な色合いの蕎麦の粒々。



口に含むと、弾力あるしっかりとした腰が心地いい。
噛みしめると、じわじわと蕎麦の風味が広がり、
始めはさほど粗挽き感を感じなかったが、次第に粒の感触を喉に感じる。

食べ続けて行く打ちに、ああ、この蕎麦、美味しいな～…
と、染みてくるように感じる、深い味わい。

しかも添えられた汁もいい。
出汁が突出する事なく、まろやかに広がる鰹の風味。
醤油の風味が爽やかで、ちょっと浸し頂くと蕎麦の風味がぐんと増す。

山葵の風味もフレッシュに広がり、「車屋」さんの蕎麦とはちょっと違う、
独自のセンスが感じられ、この蕎麦、これはいいな～

…と、手繰るのが楽しくあっと言う間に。
食べ終える頃合いぴたりと出して下さる配慮もうれしい蕎麦湯は、
ナチュラルに白濁した熱々のもの。
注ぎ入れ汁の旨さを再び実感し、余韻に浸りながらたっぷり頂いて…

開店してまだ半年あまり。
爽やかな好青年のご主人に期待膨らみながら、
又、是非訪れてみたい、としかと心に思いながら…

ご馳走様でした～

これは「せいろ」も、車屋仕込の「かけ」も是非とも食べてみたい。
と、うれしい気持ちいっぱいの、一人長閑な午後のひと時…

mayu-mayu様、やっと行ってきました～

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