今回、「一緒に行きましょう~♪」とお誘いを受け・・・、
京都に行って以来、関西のお蕎麦にとかく興味を持っていたところ。
大阪のお蕎麦もぜひ食べてみたい、と、私も急遽、参加させて頂くことに
もう、12月の声を聞いた頃から、心は大阪~
12月6日 8℃
朝まだ暗いうちに家を出、乗り込んだ新幹線で、いざ大阪へ。
午前10時半、新大阪。 さ、さっむ~いっっ!
まずは、大阪と言っったら真っ先に行ってみたい!と思っていたお店へ伺おうと、そのまま「大正駅」へ。
駅から歩いて20分程との事なので歩いてしまいたかったが、今日は又ひときわ寒い。
身を突き刺すような冷たい風に勝てず、駅前から出ているバスに乗り込み、南泉尾で下車。
地図を頼りに、横道の細い路地に入り、歩いていると・・・
あ、あれが・・・
なんともユニークな不思議な建物に行き当たる。
子供が描いたような鮮やかなスカイブルーの看板に、お伽噺の中に出てくるような、不思議な心地のほのぼのとした雰囲気。
ひらひらと靡く暖簾をくぐり、緑の扉に手をかける。
大阪 大正 「そば切り 凡愚」
大阪に来たら、どこをおいてもまずは来て見たいと思っていたお店… 。
開店してまだ間もない11時半ちょっと前。
土曜日とは言え、まだそう混んではいないだろう・・と思った店内はなんと満席に埋まってる。
真ん中に座する一枚板で出来た大テーブル、その横にふたつ小さなテーブル席があり、皆さん常連さんのようでゆっくりと楽しんでいる。
「ちょっと、お待ちください」
かわいらしい花番さんに声をかけられ、入ってすぐにある、どこか山のロッジのリビングのようなほのぼのとした待合席でしばし待つことに。
手作りのようなベンチに、一つずつ違う形のそれぞれの椅子。
それに、ほのぼのとした座布団の置かれたこの空間が、とても心に暖かい・・・。
と、置かれている本や雑誌をぺらぺらと捲っていると、帰られるお客さんがいて、ようやく入り口近くの丸いテーブル席に通される。
座ると目の前には打ち場が。
他にないところを見ると、その上に掛けられている品書きがすべてのよう。
まずは、東京から来たんだもの、お酒を 。
と、寒かったので熱燗を花番さんにお願いすると、こちらではお燗のお酒はなく、「あまのさけ」という冷酒ひといろだそう。
だったらそれも一向、とお願いすることに。
ほどなくしてやや平皿っぽい片口かな?と思う器が置かれ並々と一升瓶から注がれる。
それに、
「お酒のおつまみです」
と、石のような陶器に野沢菜が盛られ出される。
他にお猪口とかがないということは・・・、これをそのまま頂くのかな?となんだか、勝手が分からずドキマギしてしまう。
ちょっと飲みずらいが、口をつけ頂いた「あまのさけ」はすっきりとキレのあるきれいなお酒。しゃきしゃきとした野沢菜も美味しく、ほっとするひと時。
と、見ていると周りの皆さんが何やら食べているものが・・・
周りの人を見ていると、横に置かれた大皿に盛られたお寿司?のようなものをそれぞれテーブルで食べている。
これが、例の「鯖寿司」か~
と、前に友人から聞いて「食べるといいよ」と教えてもらったものだ、と私もひとつ頂くことに。
酢飯の具合、〆られた鯖のあんばいが丁度よく、これは美味しい鯖寿司
女将さんや花番さんと、親しそうに話ているお客さんが多く、なんだかちょっと心細い。
とはとは言え、この空間はなんて優しく暖かい空気に満ちているんだろう。
年月を重ねた古い柱に、くすんだ壁。
懐かしいような古い調度品に、手作りされた飾りつけ。
大きな古い棚にはぎっしりと骨董の蕎麦猪口が並べられ、これがとても素敵なインテリア。
その中に流れる女将さんや花番さんの優しい口調が、ほっと心を暖かくさせてくれる
この空間に身を委ねているだけで心地よく、不思議な居心地の良さに時間さえ忘れてしまいそう。
・・・と、憩っていると、何度もあちこちから
「スープお願い」
「スープひとつ」
とのお客さんの声に、見ていると鴨汁だけ頂いている様子に、私も暖かいものが欲しくなり、
「あの、鴨汁だけ?頂きたいのですが・・・」
と、皆さんに習ってお願いしてみることに。
にっこりと受けて下さり、程なくして出された「鴨椀」。
たっぷりと注がれた湯気を立てた「鴨椀」がとても美味しそう。
「この、山椒、一味、七味、もしもっと辛いのがお好きだったら、この唐辛子をそのまま刻んで食べてください」
と花番さんがおっしゃる。
すごい・・・、唐辛子そのまままであるとは、と思いながら、その横に並んだ珍しい塩の種類にもちょっとびっくり。
まずはそのまま頂く鴨汁。
甘み控えめのすっきりとした味わいに、鴨の出汁が染み美味しい。
あまり濃くなくそのまま飲める汁ですう~っと入り喉を通り、ほおっと体が温まる。
確かに「スープ」だ・・・・、と思いつつ頂く鴨汁はとても美味しい。
まるで下仁田葱のような太いねぎに、とろりとした青葱も汁に絡み、さらにえのきしめじと具沢山なのもうれしい。しかも、中の鴨肉も臭みのまったくない柔らかいもので、私でも美味しく食べてしまう。
これは、お酒のアテにいいな~
と、そろそろお蕎麦をお願いしようかな、と思っていると、隣のテーブルのお客さんと女将さんの話の中に、
「今日は手挽きないのよ、手、怪我しちゃってね~」
との内容が。
確かに打ち場の上の品書きに、「手挽き」の文字がない。
こ、これは残念・・・
ぜひ、こちらの手挽きを頂きたいと思っていたのだが、ないものは仕方ない。
残念に思いながら、「細打ちそば」をお願いすることに。
な、なんてきれい・・・
程なくして出された蕎麦は、透き通るかのように輝く繊細な細切り。
ところどころ蕎麦の欠片が散った、まるでガラス細工のような美しい面持ち。
その断面はざっくりと切られ、エッジの鋭さに穀物感が溢れてる。
手繰り上げ、見とれるように顔を寄せると、ふわ~と香ばしい香りが豊かに漂う。
口に含むと、心地いい優しいざらつき感が舌を掠め、噛み締めるとしなやかな腰加減。
風味はあまり強くはないものの、飲み込み喉を落ちる頃に、じわりと広がる風味がある。
なんて美しく繊細で、心地のいい蕎麦・・・、とうっとりそのままでしばし手繰ってしまう。
その後で、横に並べられた塩の一つを皿に取り、ちょっと付けて頂いてみると、ぐんっと蕎麦の風味が増して感じられ旨い。
これはいいな~と、汁をも、と真っ黒な汁を口に含むと・・・
ううむ・・・・。
見た目程濃いわけではないのだが、今ひとつ鰹の風味が感じられず、深みがなくやや平たい感じで、むしろ汁に浸さない方が好みかも。
と、残った鴨汁に浸し頂くと、これは美味しく、すっかり満足して頂いてしまう蕎麦 。
頃合見て出された蕎麦湯には、うれしいかき混ぜ棒が付いてくる。
うっすらと白濁した、別に作った蕎麦湯。
これを、鴨汁に注ぎいれたっぷりと頂くと、体が途端に温まる。
やや勝手分からず心もとない気持ちもあったものの、とても満足なひと時に。
お勘定をしつつ、ちょっとお話させて頂いた女将さんが、又とても暖かく、近くだったならば・・・
と、心から思ってしまう。
ご馳走さまでした~
手挽きは生憎食べることができなかったけれど、長年の願いだったお店に来れた事に感無量。
又、ぜひ、訪れて・・・
ぜひ、次回はご主人の手挽きを頂きたい。
大阪最初の蕎麦、よかったな~・・・
*お品書き
あまのさけ 600円
太切そば、細切そば 900円、大根おろし 1,300円、鴨汁そば 1,400円、鯖寿司 600円
「そば切り 凡愚」
大阪市大正区泉尾4-4-7
06-6553-7272
11:00~15:00 (売り切れ仕舞)
月、火、水定休
禁煙
この後、コナモンのお友達と合流して、連れて行ってもらったたこやきやさんの「うまいやさん」。
これが、とっても美味しい~っ。
シンプルでいて、ふ~んわり。今まで食べたたこ焼きの中で一番!
ドルフィンさん、ありがとうございました~
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最初は口から持っていきましたけど。。
後のお話は、とってもよく分かる気もします。
ゆっくりお話したいですね・・・。
そうなんです、そうなんです、鴨汁でイッパイが、たまらな~い醍醐味でした(^^)。
汁、さすが・・・。
私も、大阪は全体的にちょっと鰹の風味が弱い、という印象を持って帰ってきました。
でも、この鴨汁はよかったですよ~♪
まあやんさんも行かれているんですね♪
もう、なんというか・・・
空間からすべて、魅了されっぱなしでした(^^)。
やっと・・・、行ってきました(^^)。
まずは、絶対ここを一番に来たいと思っていて。
本当に、しばし蕎麦を見つめ、見入ってしまっていました。
食べるのがもったいないくらいの、神々しいまでの美しい蕎麦で・・・。
さすが!凡愚さん!
と、感じ入った蕎麦でした。。
いいな~(^^)、なんて、そんな感じで。
こちらの鯖寿司、とっても美味しかったの。
蕎麦屋で、鯖寿司は初めてでしたが、これもアリだな~
なんて思ってしまいました。
鴨汁アテにグビっとやってみたい!
最近の関西ってソバ自体は美味しいんだけれど、
ツユが関東っぽい鰹節のパンチが効いていなくて
イマイチな印象なのですが、
この鴨汁はステキ♪な感じ~~~!
凡愚~面白い空間ですよね。
写真を見て、凡愚の蕎麦を思い出しました。強烈な存在感がありますよね~
スタートが凡愚とは最高ですね。
その蕎麦、手挽きの澄み切った
姿が、怖いくらいですね。
食べるのためらいませんでしたか?
後の蕎麦屋さんも楽しみです。
関西の鯖寿司は美味しいっすよね
新宿小田急エースに大阪箱寿司って
お店があってそこの鯖の棒寿司が
お気に入りです
後ね霧笛屋って居酒屋チェーンの
鯖の太巻きがうまいんです
よく行ってた有楽町のお店が
無くなってしまってしょんぼり~
花番さんが常連さんと話しこんでしまうのは
ある程度仕方ないっすよね
折角の常連さんですからね
はい、もう、すべてが凡愚ワールドでした。
また、「竹やぶ」の雰囲気とは違う、タイムスリップしたような不思議な心地。。
鴨汁でいっぱいは、いいですね~(^^)。
実は初めてだったのですが、やみつきになりそうです。
うふふ、ソバツユさんが唸っているお姿が、目に浮かぶようです(^^)。
お会いできたら・・・・、よかったです。
凡愚さんは、そりゃあ~(笑)。
「憩い」からずっと憧れていたお店です。
え?やきとり君さんのブログも、とても分かりやすくて大好きです(^^)。
大阪、本当に楽しくて・・・
又、絶対行きたいと思ってます♪
こちら、大阪で草分けの存在のお蕎麦屋さんなんです。
ご主人のお顔も拝見したかったです・・・。
大阪の蕎麦、これがなっかなか♪
大満足で帰ってきました。
風邪を押して、夜になるとくしゃみが止まらず困りましたが、なんとかもちこたえました(^^)。
本当に・・・、ありがとうございます。
その名の通り凡愚ですね、器も凡愚、外観も凡愚・・・・
しかしおそばは非凡、綺麗だし堪らない姿、もうもうです♪
鴨汁やりながらイッペエは素敵!
蕎麦湯の棒なんぞ、まさに呆然!これで手引きがあったら・・
どんなだったでしょうね、またの機会と言っても大阪・・・・
新幹線乗ってでも訪れたくなります、唸っています♪
同じ店に行ってもyukaさんの記事は風格、品格、薀蓄がありますね。やきとり君なんかは、旨い・・・のみ、ボキャブラリー貧困です。
また大阪に来てくださいね。
ツルツル蕎麦より、ざらついて、透き通って、星が点々のお蕎麦が好きなんで。
大阪のお蕎麦ってどーなのよ、とおもってましたが、どうして、なかなか・・・
風邪、治られました?
本当に気をつけてくださいね。
更新、楽しみにしてます。
はい、大阪いきはったです(変?^^;。
大阪もよかった~。
でも、コナモンの方々のパワーには驚くばかり。。
(そうそう、蕎麦もコナモン♪)
でも、蕎麦もたっぷり堪能し、コナモンの方々のお陰で、今までの概念を覆す、たこ焼きにお好み焼きも食べてきました♪
コナモンばんざーい(^o^)丿
大阪でコナモンと云うとたこ焼きお好み焼きですが、蕎麦も粉だった(笑)。
おいしそうなお蕎麦の写真見せ付けられて夕飯済んでますがどこかに食べに行きたい衝動にさい悩ませられておりますです、はい。
おかえりなさい~~~♪
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