昼時をちょっと外して伺ったお店は、ちらほらとゆっくりお昼を頂いている何人かのお客さん。
ちょっとはにかんだような、初々しい笑顔の女将さんに迎えられ、今日も入り口近くのテーブル席に腰を下ろして、ほっと・・・。
梅雨は明けていないけど、今日も又暑いな～

と、こんな日こそのお品書き・・・と、
目の前に貼られている季節の品書きにゆっくりと目を馳せると、



あった、あった
お目当ての「冷しすだちそば」。「涼味」と書かれているのがいいな～。

がっ、横の「季節の変わりそば」は、一度食べてみたいと思っていた「トマト切り」。
これは迷う・・・。
お茶を出して下さった女将さんに、「冷しすだち」が冷かけであることを確認しながら、
諦めきれずに、
「トマト切りもいいですよね～、いつまでやっているんですか」
と尋ねると、
「今日からなので、まだしばらくはやってますよ」
とのこと。

だったら、今日は初志貫徹。「冷しすだち」をお願いすることに。



程なくして目の前に置かれた「すだちそば」。
すうっと済んだかけ汁に、何枚ものすだちが並べられ、見ているだけでも涼を感じる、爽やかな景色。



まずは、添えられた蓮華で、この汁を頂くと、心地よく口に感じる冷やされた汁は、まず上品な鰹の風味を感じる。その後で、まろやかですっきりとした優しい甘汁に、柔らかな酸味がどこからかさぁ～っと広がってくる。レモンや柚子とは又違う、柔らかな柑橘の爽やかさ。暑さでだるい体にまで、すうっと清涼感が広がるようで、これはいい。
いつまでもずうっと飲んでいたいような汁を、たっぷりと頂き・・・



中の蕎麦を手繰り口に含むと、歯を捕らえるようなしっかりとした腰。冷たい汁に浸され、尚一層歯ごたえを感じる蕎麦が心地いい。噛み締めると、じんわりと感じてくる蕎麦の風味に、この爽やかな酸味いが乗りこれも、乙な味わい。
やはり、夏の冷かけ、これはたまらないな～・・・
（井荻でも始まったようだから、それも食べたいな）

と、止まらず夢中で頂いてしまう。



最後に残った汁も、すっかり頂いてしまうと、お腹も満足な至福の心地。
しばし、余韻に浸り・・・

ご馳走さまでした～

今度は、ぜひ、あの「トマト切り」も食べにこなくてはっ。。


＊冷しすだち　1,100円



「築地　布恒更科」

中央区築地2-15-20　　
03-3545-8170
11:00-15:00　17:00-21:00（土曜日は15:00まで）
日祝休
これまでの訪問

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