ちょっと桜見物で周り道をしてしまったので、午後１時もとうに過ぎた昼下がり。
がらがらと開いた店内には、すでにお客さんはなく、「いらっしゃい～」というご主人の声に迎えられ、
私も「こんにちわ～」と。


お茶を出して頂きながら、一言、二言とお話させて頂きながら、品書きに目を落とすと、おお、又品書きが変わってる

冬の吟醸から、春の吟醸「凛」に変わり、
さらに「大吟醸」まで加わっている。


と、前回頂いた、ぷるっぷるとした大吟醸の蕎麦が脳裏を横切り、あれも美味しかったなぁ、と蘇ってくるよう･･･ 。　

が、今日は頼むものがもう決まってる 。
ずっと興味を持って食べたいと思っていた新メニューの「つけそば（海老入り）」。

･･･がっ、品書きのどこを見ても、おっ繰り返し、何度も見てもみつからない

ご主人に、「あの、あの海老のつけ蕎麦はないんですか？」と尋ねると、
「ああ、あれ、寒い間だけなんですよ･･」とのこと。

えええ～っ、きょ、今日は
「つけそば♪つけそば♪」
と思って走ってきたのに、とかな～りがっかり。と、すぐに
「又、秋口、肌寒くなったらやりますから･･･」
との言葉に、気を取り直し、もうひとつの課題だった「なすのあんかけそば」をお願いすることに。
と、おばちゃんもここでやっと顔を出して下さり、しばしご挨拶

「あ、『なすのあんかけ』にしたのね、美味しいよ、これ」
と言いつつ、程なくして目の前に出して下さる。



初めて頂く「なすのあんかけそば」は、どっぷりとした陶器の器に盛られてる。餡に絡まったべっ甲色のなすに、ふわりとかけられた水菜の彩りも美しい。



まずは乗せられたなすを一つほうばると、熱々の餡にからまった茄子がとろ～として旨い。



そして、下になった蕎麦を手繰り、口に含むと、しゃきっと〆られた冷たい蕎麦。これだけで頂きたいなんて、ふと思ってしまう、もちっとした腰に風味ある蕎麦が、やっぱり美味しい



と、思いつつ、餡をからめ茄子と一緒にほうばると、しゃきっとした蕎麦に暖かい餡のからまった蕎麦が実にいい。あんかけにありがちな甘みの強いものではなく、すっきりとした餡なので、蕎麦の甘みをさらに感じさせるのもうれしく、とろりとした茄子とからめて食べる蕎麦はクセになってしまいそう～

しかもうれしいことに、茄子の下にはカラリと揚げられた海老天まで盛られていて、とっても贅沢な気持ちにさせられる。

蕎麦だけで、そして、餡と茄子をからませて、海老を齧っては蕎麦を手繰って･･･と、あっという間に頂いてしまった「なすのあんかけ」。
ちょとお変わりしたいくらに、するするるると入ってしまう蕎麦に、大満足

「お蕎麦だけだと、あっと言う間だねぇ」
などと、ご主人とおばちゃんの言葉がとってもうれしく、
次回はお稽古のないときに、又ゆっくりと訪れようと心に誓う。

「気をつけて行きなよ」と何度も何度もおっしゃりながら、外まで見送ってくれるおばちゃんにほおっと暖かいものをじわっと感じながら
「又来まーす 」と答え、お店を後に。

何しろ次は･･･、
「春の吟醸」があるうちに、又ぜひとも来なくちゃ、だもん･･･


＊なすのあんかけそば 1,000円



手挽き 吟醸そば　「たか志」

府中市若松町4-34-10　
042-360-3214 　
11:30-15:00 / 18:00-20:30
月休 Ｐあり
これまでの訪問

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