まずは、小岩の土日だけの営業のお店。前々から行ってみたいと思っていただけに、ワクワクしながら小岩駅で下車。お店での待ち合わせの時間に合わせて、小岩から歩くこと30分近く。
まだ残暑厳しい中、もうただただ、蕎麦屋だけを目指して延々と・・・。
蔵前橋通りから、目印のゼネラルが見え角を曲がると、何の変哲もない住宅街がずっと続く。
このどこかにあるはず・・・と、さらに歩みを進めると・・・、あ、あった!
遠くに紺地の旗が二本、おだやかに靡いているのが目に入る。
や、やっと着いた・・・。
自宅を改装して作られたお店に、木彫りの看板が風流な面持ち。
さて・・・、入り口は?と前を見渡すと、全くの普通の住宅の玄関が、入り口らしい。
奥戸 「手打ち蕎麦 土日庵」
名前そのまま、土日だけの貴重なお蕎麦屋さん。立石の玄庵さんで修行なさっとのこと・・・。
玄関の扉を開き中へ入ると、これも全く普通の住宅の玄関。お客さんの靴が並べられている様は、どこかのお宅に遊びに来た気分にさえも。
すぐに、「待ち合わせですか?」とご主人に訪ねられ、お店の中へと通される。
入ってすぐのところには、ゆったりとしたテーブル席(堀ごたつ式かな?)の間があり、その奥のリビングにテーブルが二つ置かれた客室がもうひとつ。ほぼ開店時間にも関わらず、我々以外にも既にお客さんが、憩い初めているのには、びっくり。人気の高さが伺える・・・。
私も、ほっと腰を下ろし、先に到着していた友人の飲んでいたビールで、乾いた喉をぐっと潤す。
美味しい~っ
ほっとして、テーブルに置かれた品書きも目を落とすと、丁寧に欠かれた感じがいい感じ・・・。他に、ホワイトボードに書かれている、日替わりの品書きの「鳥わさ」や、「トマトみぞれ和え」なども、興味をそそられるものが揃ってる。
中から、頼んだ「自家製鴨つくね」。
直径3センチ程もある、大きめの鴨つくねは美しく丸められ、タレがさらりとかけられ美味しそう。それにシシトウと葱が添えられる。
箸を入れると、ふわっとした実の熱々のつくねは鴨の旨味に、味付けが非常にいい。ビールにもお酒にもぴったりの美味しさに、ビールに変えて、早速お酒を。
お酒は蕎麦猪口に並々と注がれて。
今日は、ホワイトボードに書かれていた、山形の「杉勇」と広島の「リュウセイ」をお互いに。
「杉勇」のしっかりとした味わいが、鴨つくねにぴったり。
そして、ほんのちょっと遅れて、出来立て熱々の「出し巻き玉子」。
しっかりと幾重にも巻かれた玉子焼きは、甘さの抑えた出汁仕立て。しっかりと味付けされいるので、そのままで美味しく、これがお酒にぴったり 。
すっかり満足にお酒も頂いてしまい、もっといくつか頂いてみたい気持ちを抑えて(先もあるし・・・)、そろそろお蕎麦を。
まずは「せいろ」に、とも思ったが、書かれている「茄子せいろ」が(茄子好きとしては)何とも気になり、ご主人にお聞きすると、鴨の脂で茄子を炒めた温かいつけ汁の蕎麦とのこと。これは是非とも食べてみたい・・。
と言うことで、「せいろ」と「茄子せいろ」をひとつづつ、交換して頂くことに。
程なくして、湯気を立てながら出された「茄子せいろ」。飴色になった茄子の切り口に食欲がかきたてられる美しさ。
まずは、せいろをそのまま手繰り頂く。蒸篭に盛られた蕎麦は、表面に均等に蕎麦のホシが入り混じる、丹精な細切り。顔を寄せると、ふわりと軽やかに香り立つ。
口に含み噛み締めると、しっとりとした心地のいい腰。噛み締めると、強烈ではないが、やさしく蕎麦の風味が漂う。この口当たり、歯ごたえ、そして喉元をするりと落ちていく感覚が気持ちいい。
山葵と葱の薬味が添えられた汁は、やや甘みを含んだ非常にまろやかな汁。すべての素材がよく調和され、蕎麦との絡みもよく、これもいい。
そして、楽しみな「茄子の漬け汁」。・・・これが、旨い!。
鴨の出汁が染み込んだ茄子は、口に含むととろっと溶けていく。出汁汁、そして茄子と一緒に蕎麦を頂くと、得もいわれぬ幸せな心地に浸ってしまいそう~。
食べ終わる寸前に出される蕎麦湯は、熱々でさらっとしたもの。この茄子汁に注ぎいれ頂く、最後の幸せ・・。
一方の「せいろ」の汁にも注ぎ頂くと、非常に延びのよい汁に、汁の旨さを改めて実感できるもの。
非常に満足したひと時に、近くに住んでいてふらり~と訪れることができたなら、いいのになあ・・・という気持ちになってくる。実直そうなご主人の接客も丁寧で、居心地のいいひと時。何よりも、念願のお店に来れたことが、とてもうれしい。
ご馳走さまでした~
もうちょっと涼しくなってきたら・・・、又ゆっくりと訪れてみたいなぁ。
さて、次のお店へ、いざっっ。
*お品書き
せいろ 700円、茄子せいろ 900円、鴨せいろ 1,300円、大盛200円
だし巻き玉子 550円、自家製鴨つくね 650円、蔵王地鶏焼き 1,050円、豆腐のみそ漬け 400円、鳥わさ 500円、トマトみぞれ和え 500円、きゅうりのぬか漬け 300円、ちゃ豆 500円、
恵比寿ビール 600円、リュウセイ、杉勇、悪の代官、飛露喜 600円~
酒はにてれつ禁煙の店
「手打ち蕎麦 土日庵」
葛飾区奥戸4-17-17
03-3639-1332
11:30~14:00 / 17:00~20:00
蕎麦売切ご免 土日のみ営業
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んー、木の香り漂いそうな、いーい感じですね(^_-)
報告ありがとうございます。
90秒はうれしい限り。
いつ行こうかな♪
店内はL字カウンターで定員7名。
こじんまりしていますが、その分今まで出来なかったご主人、奥様とのコミュニケーションが取れ、とっても楽しかったです。
このご主人と神楽坂で出会って居ませんか?
ま、駅から90秒なので、是非とも襲撃してきてください。
京成線、熱いですね~♪
どこで降りるか迷いそうです(^^)
あのつくねは、本当に美味しいですよ、ね♪
まったく気づかずにいました(汗)。
立石駅から1分!
駅から近い事は良いことです。
あのつくねも持って行くんでしょうね(笑)。
京成高砂と共に、美味しいお店が固まりましたね、yukaさん(爆)。
立石1分となったら、行きやすいです。
ぜひ、伺わせて頂きます(^^)。
情報、ありがとうございました!
新店舗住所: 東京都葛飾区立石1-20-4
電話: 03-3693-1332(変更なし)
行き方: 京成立石駅から1分
京成線押上駅から青砥方面に向かって「右側」の階段を降りてすぐの立石仲見世商店街内です。
新店舗での営業時間(予定)
水曜 17:00~20:30
木曜 17:00~20:30
金曜 17:00~20:30
土曜 11:30~14:00, 17:00~20:30
日曜 11:30~14:00, 17:00~20:30
引き続き、変わらぬご愛顧お願い申し上げます。
土日だけというのが、なかなか難しいんですよね。
私も、なかなか日程がとれずにいたので、本当によかったです。
万障繰り合わせ、がんばってくださいっ!
俺、いつもタイミング悪くて、土日庵いちども行ったことないのに。
とうとう先を越されてしまったようだ。。
いつか必ず万障繰り合わせて行ってやる!
ではまた。
ふるふるさんの、ブログを楽しく読ませていただいていたので、又、感慨もひとしお。
(私もやっぱり、手ぶらで来ちゃったけど・・・、なんて思いにカラレましたです、笑)。
>さけはにてれつ
な、なるほどっっ・・・。
実は、帰ってからちょっと気になり、辞書(電子)で見たのですが、まったく分からなかったんです。
ありがとうございます!
私もすっきりしました。。。
・・・ということは、
一応、お酒は一合しか頂かなかったので、お店の規則に沿っていた、と言うことなんですね(^^)。ほっ・・
「酒はにてれつ」とは、昔の言い回しで「お酒は二合までしか出せません」との意味合いです。
ほろ酔いに留めて蕎麦を味わって欲しいとの江戸言葉らしいです。
ここでは半合でも頼めますね。
「禁煙の店」は読んだ通りで、タバコの煙、香りが蕎麦の風味と喧嘩するので御遠慮をとの事。
5月に行って以来、なかなか行けずにやきもきしていました。
相変らずの商売してらっしゃるようで・・・・(笑)
苦手だった「つくね」が好きになったありがたいお店です。
でもでもっ、これが~
美味しいのなんの。。
なぜ、茄子ってあんなに脂に合うのかしら、としみじみ思ってしまいました。
しかも!
それが、鴨の旨味をすった茄子なんですもの~・・・。
>自宅改造型
確かに・・
蕎麦屋も多いですが、うどんも多いですよね。
このあたりの武蔵野うどんのお店も、そういうお店がいっぱいです。あ、武蔵野うどんもいいですよ~(^^)
(ここには書きませんが・・・笑)
どなたかご存知の方がおりましたら、是非是非教えてくださいっっ。
都心に通ってた身には
小岩は懐かしい土地だ
後、友人の実家があったな
しかし、茄子蕎麦って珍しい
お蕎麦屋さんとおうどん屋さんは
自宅改造店舗多いですよね
まだ、そう言ったお店には実は
入ったことが無いのですが
次のお店が楽しみです
気になるぅ。
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