大宮から出ている「ニューシャトル」も初めてで、ちょっとワクワク
モノレール?のようなかわいらしい、角ばった車両のニューシャトルの一番前を陣取り、移りゆく色づいた木々の景色を眺めていると、なんだかハインキング気分~。
「いやぁ、遠くまで来ちゃったんだなぁ・・」なんて、実感したころ、ようやく目的の「伊那中央」駅に到着。
駅を出ると、思ったよりもさっぱりとした風景。あまり激しくない広い通りが、横に走り、それをしばし歩くと、交差点の辺りに、ふっとなびく「旗」が目にはいる。
お、あれかっ・・?
と、後ろには、コンクリート打ちっぱなしの壁のモダンな建物。
木で作られた並ぶ格子に大きく「さいとう」の文字がおもしろい。
石臼挽き 自家製粉 「蕎麦きり さいとう」
交差点角。目立つ感じで分かりやすくて、これはいい。駐車場もたっぷりと。
ゆったりとかけられた白い暖簾の奥の扉を開けると・・・、ほぉっ と開かれた空間が広がる。
高めの天井が開放感を感じさせ、真ん中には一枚板で作られた、ゆったりとした大テーブル。窓際には、やはり白木で造られたやさしさを感じる4人がけのテーブル席が2つ。
奥にはこれまた、ゆったりと寛げそうな小上がりの席が2卓ほど。
店全体に、隅々まで外光が入りこむ作りが、何かほっとする暖かさを感じさせてくれるよう。
ん~・・、既に寛いでしまいそう。
丁度昼時の時分。代わる代わる近所の方々と思われる人たちが、入れ替わりに訪れ、この辺りですっかり人気のお店だということが見てわかる。皆、「ランチメニュー」を召し上がったりしているよう・・・、だが。。
ちょっと、違和感がなきしにも、
だけど・・。
やっぱり我々は、まずお酒を。
壁に貼られていた「今月のお酒」
きもと「どぶ」を熱燗で。
あてには、自家製の「山葵漬け」。
さてと、広げる品書きがどれもこれも良心的な値段で、うれしくなってしまう。
まずは・・・、「穴子の煮凝り」。
たっぷり6切れ盛られた煮凝りは、ちょっと珍しく穴子の身まで贅沢に固められたもの。プリンっとしっかり固められたそれを、口に含むと、じわっと溶け出し、この煮汁がとても美味しい 。ふっくらとした身の穴子と、上品に込められた針生姜がこの煮汁と相成りたまらない一品。
続いて・・・、「蕎麦豆腐」と「合鴨ロース」。
「蕎麦豆腐」は、しっかりタイプのさくっとしたもの。個人的には、まったりふわ~っとしたのが好みなんだけど、手作り感はうれしい。
「合鴨ロース」も、他とちょっと違い、薄くスライスされた鴨にタレがかけられふわりと蒸された感じ。白髪ねぎが添えられ、ちょっとチャーシューみたいで、これは旨い
所要でちょっと遅れたもう一人も加わり、さらにお酒とお料理を・・・。
穴子のお料理が得意と見え、「穴子の白焼き」。
これがっっ、美味しい!。時々、土臭いものに出会ったりするのだが、臭みなど全くなく、ふわりとしながらしっかりと味わいのある穴子で、これは非常にいい。お酒に又、合う合う~。
この白焼きは、クセになりそう・・・。
そして、「天ぷら盛り合わせ」と、サービスで出して頂いた「フキノトウの天ぷら」。
「天ぷら」も盛りだくさん。食べやすく隠し包丁の入れられた海老が2本。に、ナス、カボチャ、シシトウ。ちょっと厚めの衣の、どこか家庭的な感じの天ぷら。天つゆが、ちょっと弱いかな・・・。
定番の「焼き味噌」は、柚子の香りがほんのり感じられる、美味しいやい味噌。またまたサービスで出して頂いた「きゅうりの額づけ」も美味しい。
ちょっと時間がかかりますが・・の「出し巻き玉子」はたっぷり♪
ふわ~っとして熱々の出し巻きは、蕎麦屋の出し巻きの醍醐味、蕎麦汁仕込みのもの。とてもジューシーで、たっぷりの大根おろしと頂くと幸せ 。このほんのり甘さを控えた味わいのある玉子焼きは、大好き。人数分に切り分けられて出される気の配りが、又うれしい。
うっかり、写真を撮るのも忘れちゃった「そばがき」は、ふんわりととても滑らか。お湯に張られて、たっぷりと出され、生醤油でも蕎麦汁でも美味しく、3人でペロリ。
美味しいお料理に、「秋鹿」「神亀」「ひこ孫」・・と、盃を重ね、そろそろお蕎麦を。
お蕎麦は外二のせいろと、十割のふたつ。「十割せいろ」を選びお願いすると、長方形の蒸篭に盛られて程なく目の前に。
きれいに切りそろった細切りの蕎麦は、その切り口も鮮やか。挽きぐるみとのことだが、上品さも感じられる。
顔を寄せると、んん~っ・・穀物の香ばしい香りが豊かに漂う。手繰る度ごとに鼻腔をかすめていくこの香りだけでも、うっとりしてしまいそう。口に含むと、たおやかさのあるしっとりとした腰が心地よく、かみ締めると深く濃い味わいが広がる。美味しい蕎麦だ・・・
お聞きすると、蕎麦は北海道音威子府のものとのこと。それを、石臼で自家製粉して打っているそう。
盛りもたっぷりで、この蕎麦だったら人気になるのも当然だなぁ、と思える。やや食べ進める先でくっつきがちなのが気になったけど、十分 に満足な蕎麦。
汁も、角の取れたしっかりと鰹の風味の濃い目の辛口で、控えめにつけて食べると蕎麦の甘みも感じられるよう。
友人の頼んだ「鴨せいろ」の蕎麦は、外二のせいろ。
見た目におおきな違いはないが、一口もらって手繰ると、十割に比べ、やや滑らかさがあり、さらに喉越しがいい感じ。こちらも旨い。
鴨汁は、かなり濃い目のよう。汁をちょっと頂いて、とろっとろの濃厚な蕎麦湯で薄めて頂くと、もり汁のすっきりとした旨さと又違う、鴨のコクのある味わいがたまらなく美味しい。見ると、ちゃんと、別に蕎麦猪口を出してくれるようで、少しづつ移して蕎麦湯で頂ける配慮。
もう一人の友人は「かけそば」。
口の広い薄めの丼に張られた蕎麦の透明感のある美しいかけ汁に見とれてしまう。
一口、その汁を頂くと、な、なんと、上品で美味しいかけ汁!きりっとしまった鰹の風味が全体を包み、優しくもきちんと味わいがある。このかけ汁で飲めてしまいそうだ・・・。
蕎麦湯は別に作られた
トロトロの濃厚なポタージュ仕立て。
熱々でこれが又美味しく、
もり汁で、鴨汁でと、お変わりをしてたっぷり頂くと、心から大満足~
すっかり長居をしてしまい、既に我々だけに。
ご主人のさいとうさんも、出てきて下さり、しばしお話なども聞けとても有意義で楽しい時間・・・。
本当にご馳走さまでした~
ここまで来た甲斐もあったもの。又、ハイキングがてらに訪れてみたいな・・。
はぁ 長く楽しい一日だった。。
*お品書き
せいろ 580円、十割せいろ 680円、鴨せいろ 900円、天せいろ 1,150円、
かけ、たぬき 580円、鴨南蛮 900円、天ぷらそば 950円、天付かけ 1,150円等
天ぷら 700円、玉子焼き 630円、穴子の白焼き 630円、そばがき 630円、合鴨ロース 520円、穴子の煮こごり 420円、蕎麦豆腐、焼き味噌 280円、
秋鹿、八海山、神亀、ひこ孫など、380円~
(ランチ ご飯とのセット、丼セットなど850円から)
石臼挽き自家製粉
蕎麦切り さいとう
埼玉県北足立郡伊奈町小室9819-1
048-722-2725
11:30~15:00 / 17:00~20:00
(土日中休みなし)
月曜定休
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あの煮こごりはほんっとに美味しいですよね♪
聞いたら、ムショウに食べたくなってきてしまいました。
もうちょっと近ければ・・・、夜に伺いたいです!
研究熱心なご主人のこと、ますます腕を上げられているんじゃないかな、と思う次第です。
お酒も良さそう~(^^)
また、小旅行しよーかしらん。。
(初夏のニューシャトル♪)
お約束の(なのか?笑)の「穴子の煮こごり」で、「るみ子の酒 純米 冷おろし」を冷やで。
ほんとうの「冷や」の温度での提供でしたよ。この時期に「冷やおろし」の意義なんぞを御主人にお聞きしたり、楽しい嬉しい美味しいひと時を過ごしました。
「とり皮の八丁味噌煮込み」は、汁を継ぎ足しを繰り返しているそうで、誠に奥深いお味。甘辛ではなく大人なお味でした。
またこれが「生もとのどぶ」によく合いましてね。
お蕎麦は十割、福島産だそうです。
優しいコクと申しましょうか、でも濃いぃのです。
最後に「竹鶴」の古酒なんぞもお味見させていただいて。
これがまたキレイな古酒ですのよ。
いやー、いい蕎麦、いい店、いい気分でございました。
私も、片道で2時間は優にかかる道のり。
近くに欲しい~っと、思ってしまいました。
穴子、是非!です。
煮こごりも、白焼きも本当に美味しくて、わざわざ食べに行く価値あり、と実感。
・・茅場長寿庵、懐かしいです♪
昔、ランチによく行っていたので。。
paesold78様も素敵なお店を見つけられたら是非、教えてください(^^)
京浜東北線沿いに引っ越したので、以前よく行っていた西東京方面はなかなか行けませんが、ここは一応守備範囲ということで、雨の降る寒い中、先週土曜日にニューシャトルでミニトリップしてきました。昔から新幹線の横に変なのが走っているなぁと不思議に見ていましたが、あれがニューシャトルだったのですね。
ひとりで昼酒なのであまり注文は出来ず、熱燗に板わさ、お新香。茅場町長寿庵を思い出して、板わさに山葵漬けを乗っけて食べたりしました。上の写真見たら美味しそうなつまみが結構ありますね。お品書きだけではよくわからなかったです。次回は是非あなご系にチャレンジしたいです。
熱燗追加したときに「温度はよろしかったですか?」と聞く心配りが嬉しかったです。寒い日だったのでもう少し熱めにしてもらいました。
締めに鴨せいろで大満足でした。
比較的近いとは行っても片道1時間以上はかかるので、行く機会は多くなりそうもありませんが、暇な1日をまったりと過ごすのにとてもいい感じです。
行ってきちゃいました~。
ぢゃ、今度、
危うきに近寄ってしまいますぅ?
連れて行ってもらいたかった!?(^^ゞ
とてもいいお店で、よかったです。
煮こごりに穴子の白焼きは、両方とも絶品です。
是非、食べてみてくださいっ。
(運転手を連れて・・笑)
近くにあったら、とーってもうれしいお店なのに、と思ってしまいました。
念願のシャトルも楽しかったです♪。
はつかねずみ・・、大きさがですか?(笑)
それはそうと、こちらの「煮こごり」すっごいいいですね!私も、お持ち帰りしたかったです。
福井・・、んー、残念。でも、音威子府の蕎麦もとてもよかったです。
はい、とっても穏やかそうなご主人で・・。
是非、また、遠足しに行きたいと思ってます(^^)
私も、今度は、お持ち帰りも・・・、うふふ♪
近くまでゴルフで行くのですが
時間が合わずに一度行ったきりです。
穴子のにこごり、美味しそうですね。
白焼きもそそられました。
もう遠足に行ったんですか!
凄い行動力!
あっちをチョコチョコ、こっちをチョコチョコと、 何か、ハツカネズミを思い出しちゃいました・・・
そしてお蕎麦
残念!!
福井は出ませんでした・・
次回は事前にそう伝えてみては如何かと。
私には「ひこ孫」と「煮こごり」が最強のコンビでした、誰ぞはおみやにして買って帰ったそうですので、次回は私もと思っております。
何はともあれ イイ店主でしょ?
先が楽しみなお店です。
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