昨夜は、宿近くの居酒屋で、鮪頭の刺身の美味しさに舌包み。
磯自慢、志田錦と静岡酒を満喫し…
静岡っていいなあ~と、しみじみと感じながら、
お昼は、ずっと行きたいと思っていた浜松のお店へと 。
浜松市郊外、住宅街の中にすっぽり埋もれ現れた、
手挽きに拘り、様々な認定を取ってきたというご主人。
辛汁さんのブログで知って以来、二年越しに憧れていたお店。
浜松 「手挽き 蕎麦家 おおもり」
売り切れ仕舞いのお店、開店早々に訪れてみれば…、
すごい、常連らいしい男性がもうお蕎麦を手繰ってる 。
「いらっしゃいませ、どうぞ~」
と、暖かな笑顔で迎えて下さる女将さん。
その後ろの厨房の、頑固そうなご主人の姿に緊張しつつ…
一枚板が並べられたテーブルに並んで腰を下ろし、
早速置かれていた品書きを。
ずっと、伺いたいとおもっていたお店。
品書きは既にHPで確認済み 。
迷わず「せいろ」「田舎」、「田舎十割」のすべてが頂ける
「手挽き三種盛り」をお願いしようとしたら…
残念~っっ
「十割」は週末限定なのだそう。
「ごめんなさいね、主人腕を壊しちゃって、あまり挽けなくなっちゃたの」
の女将さんの言葉に納得しつつも、ん~んっ、残念…
自動的に「せいろ」「田舎」の「たべくらべ」をお願いし、
彼は「おろし」に決め、それに「天麩羅」を添えて注文。
天井高く、ゆったりとした床の間に、ほっと寛ぎ始めていれば、
わあお…、まだ12時になる前だというのに、
次々にお客さんが来店し、いつしかテーブルは満席に 。。
さすが…、誰が何も言わなくても人気の程が伺える、
しかも、ほぼ皆さん常連のよう。
ぐんぐん期待に胸を膨らませていると…
程なく置かれた「天麩羅の盛り合わせ」。
抹茶塩が二つ置かれた天麩羅は、
車海老に、南瓜、茗荷にしめじ、大葉の天ぷら。
衣薄めにからっと揚がり、かぶりつけば、カリっと音が出る軽やかさ。
んっ♪、天麩羅美味しい
と食べ始めていると…
まずは「せいろ」が、白磁の器に盛られ出される。
きりりと立った角に、すらりと伸びたノーブルな姿。
礼儀正しく凛々しい、清楚な蕎麦からはふわっと広がる柔らかな香り。
早速手繰り口にすれば、しなやかで心地のいい絶妙な腰加減。
すすっと落ちる喉ごしも軽やかで、蕎麦の甘みが口に広がる。
あ…、これは美味しい
心も体も清らかになるような、何とも言えない感覚。
そのままで、添えられた塩を添えてと手繰れば、
このお蕎麦、いくらでも食べてしまえそう…
ようやく汁をそっと舐めれば、出汁が染みたやや甘めの汁が、
ほっとする心地になる美味しさ。
この蕎麦にそっと寄りそい、合わさる事の旨さ。
と大事に手繰っている間に、彼の前には「おろしそば」。
同じせいろに、大根おろしが真ん中にこんもり盛られ、
周りには幅広ふわりとした削り節に葱にカイワレ。
早速手繰り始めた彼が、第一声に「旨いっ!」
私もなんだかうれしく、あっという間に食べ終えた「せいろ」の皿には、
簀も敷かれてないのに、水一滴残らぬ、完璧な水切り。
これは見事、素晴らしい…、と見つめていると、
続けて置かれた「手挽き田舎」。
ああ、これも美しい…
殻ごと挽きこんだ蕎麦は、透明感帯びたグレー色。
その中にぽつぽつと蕎麦の星が星空のように散りばめられ、
手繰り口にすれば、ごつごつとした粗挽き感はないものの、
しなやかで上品な、心地のいい口当たり。
噛みしめれば、せいろよりもぷるるっとした感覚があり、
広がる風味にじわりとした深さが加わる。
ごつごつとか、ぷつぷつとか、ダイレクトに感じる粗挽きとは違う、
丁寧に手挽きされた蕎麦が奏でてる、蕎麦の声。
美味しい、
なんて優しく滋味深く、
大海を思わせる、奥深き味わい…
そのままで、塩を添え、これも汁に絡め、
すぅ~っと心が穏やかになっていくような心地を感じながら、
手繰るひと箸が、うれしくて仕方がない。
もっと、もっともっと食べ続けていたい
そう思わせる不思議な感覚。
さらさら蕎麦湯を注げば、汁の美味しさがストレートに伝わり、
吸い物を思わせる美味しさに、
たっぷりゆっくり余韻をかみしめ頂いて…
お勘定をと席を立ち、「美味しかったです…!」と、
思わずつぶやいた私に、向けてくれたご主人頬笑みは暖かく、
いつか、ぜひぜひ、田舎十割も食べに訪れたい、としかと…。
ご馳走様でした~
車に乗り込み、一路東京へと向かいながら、
静岡、いいなあ…、としみじみと。
まだまだ訪れてみたいお店は山ほど、又来ます…!。
「手挽き 蕎麦家 おおもり」
静岡県浜松市中区中島1-31-1
053-463-2879
11:30~14」00 / 18:00~20:00
月曜火曜定休
禁煙 P8台
お店のHP
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(でも、鰻は羨ましい)。
私は浜松の方には行ってないですが、
少なくとも、銀座のお店とは関係ないと思います(^^)
・・・でいうと、今は、ネットショッピング世代なのかしら。
同じ間違いは、私も何度も何度も…(:_;)
それはそうと、
食べたくなったら、すぐ!っていうのが、羨ましすぎです。
東京ではなかなかそうは行きそうもなく…
手挽き石臼、面白そうですよね~♪
(大変だけど…)
そういえば、遠い昔、おじいちゃんちにあって、やらせてもらった事があったような…
いや、ちゃんっと違いが分かりますよ、今はいい意味で、「彼」独自の蕎麦になっていると思います。(Nとは又違う…)
蕎麦は、蕎麦と水だけの勝負だから、真剣ですよね、しみじみ。
素材もそうですが、惹き方打ち方、気候、食べての体調・・・・など、ちょっとの事で変わってくる。
恐ろしくもすごい食べ物だと思います。
「おおもり」さん、ぜひ。。
今は、腕を壊して、余り粗く惹けなくなってしまったんだけど、とおっしゃっていましたが、私は好きな蕎麦でした。
ちゃらなんちゃら~…なのであります。
形というより、見た目、お頭の中でこんなんどないでっしゃろ~ん?
(それはシルベ…シランベ……ロ~ン?)みたいなー、なんですね。
そして、その都度、現実という壁にドッカ~ンとぉぶつかっては、
コブタンこさえているのですな。
でも、玄蕎麦と丸抜きと両方が保存庫にあれば、適宜御気の召すまま
出して来ては挽いて、⇒好き好きやってら~ぃ!みたいになれるんで
理想なんですよ。
例えて言えば、お湯沸かして、それかけて、蓋して3分間~。
所謂『パーソナル湯ース』です。(笑
地産地消、自給自足が原点。手挽き臼もどこかで、イズレ...
時に感じてお外に出て行く。これもまたヨッシャ~!!
隠れ家の時分は口にすれば、どちらが打ったか分かったが、今の浦和のお蕎麦では、きっと分からないだろうな・・・
肩の力が抜けたのか、より入ったのかは分からんが。
確実に進歩した、大きく。
石臼もある意味でそれに匹敵する部分があるような気がする。
食べ手すらもそんな気がする、その日々の体調、心の在処.・・・etc.
蕎麦に限らず、食全てに共通するのだろうが、マイナスの食「蕎麦」は特にそれが影響するような気がする。足し算の料理は多少のごまかしが許されるような気がする(私もフレンチ、イタリアン、中華、エスニック・・どれもこれも好きです)
深淵なり、「食」 そしてそれを受け止める「人」
いかん、酔っぱらいの戯れ言が・・
肝心の「おおもり」さんからずれちゃった
でも、ここは行った事が無い・・ 近々に行ってみたいな
同じ蕎麦でも、碾く人、打つ人によって、がらりと味が変わるんですもの、
面白すぎです♪
時期も変われば、
日に寄って又変わったりも・・・・
こうして、ずっとはまりっぱなし、なんですよね(^^;
ンン〜〜とっ
てるてる坊
なんか
良い臼が出ることも
臼は難しい
挽いてみないと結果がわからん
目で見てこれはっ!! っと、思うも挽いてみれば・・・
だから面白い
お蕎麦
最近、更新がないようで、とても寂しく思っていました。
(でも、きっと食べていらっしゃるに違いない、と思いながら)
本当に、静岡は面白いですね!
もっと近ければ、あそこにもここにも、と行きたいお店がいっぱいです。
「こばやし」さんは、やはりすごかったです。
一緒に感じてくれたなら、私もとてもうれしいです。
静岡って、密かにものすごく蕎麦文化が広がっているように思います。素敵な蕎麦屋も多く、もちょっと近ければ…と、指をくわえているばかり。
素敵なお義父さま(^^)。
じゃあきっと、今度の春撒き蕎麦も楽しみにしているのでは…。
千葉の蕎麦、私も食べてみたいなあ…
静岡は個性のある蕎麦屋が多く
好みの粗挽き蕎麦がいただけますね
こばやしも 早く、再度、行かないと・・という
焦燥感も あるんです(汗)
中々 遠くへ行けない今日この頃
記事だけで 食べた気分に なっておきます。
これでは限定にならざるを得ないですよね。でも、ほしいな、手挽き臼(涎...
浜松辺りで「そば祭り」があるというのも初めて知りました。
蕎麦を楽しむ地域が国内あちこちに広がっているようで嬉しい限りです。
(アレルギーがないから幸せなんでしょうけど...
さあて、月も変わり涼しくなって来たので、先延ばしにしていた春蒔きの蕎麦、
保冷庫から出して挽きにかからにゃ。
蕎麦掻き好きの義父が隣に住んでいて、しょっちゅう使ううちに去年の秋蕎麦も
使い切ってしまった…
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