京都のお友達が仕事で東京にいらっしゃり、今夜は楽しみにしていた再開。
まだ訪れた事が無いと言う事なので…、私もちょっとご無沙汰、
今夜はこちらに、仲良しお友達も誘ってご案内~ 。
日も沈んだ夕暮れの、うきうきとした賑わいを見せる農大通り。
そこから路地に入った、しんと静まった住宅街の路地裏に…
白壁が夜の闇の中ほんのりと浮かび、洩れこぼれるほのかな灯り。
久しぶりに見る、夜の風情も又いいなぁ
経堂 「手打十割そば お蕎麦のしらかめ」
扉を開けば、すぅと照明が落とされ、柔らかな灯りが店内を包み、
ゆるりとした優しい、夜の空気が満ちている。
後ろには、この空間にしっくりと馴染み流れる、バレンボイムのBGM。
入った途端に憩ってしまう店内で…
まずは、蕎麦前、夕刻になってぐんと冷え込んだこんな夜は、
「白亀」の熱燗を頂き、この再開に、そっと乾杯~。
ふわっと広がる円やかな口当たりの「白亀」はやっぱり美味しい 。
さっそくお料理、品書きを眺め、あれこれあれこれ早速注文。
まず出されたのは、えのきの煮物の添えられた「豆腐の味噌漬け」。
味噌のしみじみとした風味がじわりと染みた豆腐は、熱燗に程良く…
続いて、季節限定、白菜浅漬けが添えられた、「牡蠣のオイル漬け」。
濃縮した牡蠣の味わい、これはやっぱりたまらな~い
断面の中はレアで、鮮やかな赤味を帯びた「鴨ロース」。
ふっくらふわふわ、さっと炙られた表面が香ばしい「穴子の炙り」。
「季節野菜の盛り合わせ」は、平皿に4種類の料理が盛られ、
さらに別の小鉢に盛られた、「小松菜のなめこ和え」が添えられる。
頭数分に切り分けて出されるのもうれしい、「南瓜の煮物」は、
ほっこりとした甘みを生かした、上品な味付けで…
しゃきしゃきっとした歯ごたえを残した「ピーマンとジャコの炒め煮」。
艶やかにとろりと炊かれた、「茄子のしぎ煮」はしみじみとして…
こりこり、ちょっとぴり辛の、「ぴり辛蒟蒻」がお酒をさらに進ませる。
どれもが丁寧に作られた野菜料理一つ一つに、
ご主人の心がしっかりとこめられ、その愛情が心に染みるよう。
さらに、これが秀逸「切り干大根とクレソンの胡麻和え」。
胡麻の香ばしさに、歯ごたえを残した切り干大根の甘みがぴたりと寄り合い、
クレソン独特の青い香ばしさが、さっぱりと仕上げた素敵な一品。
これらで、すっかり盛り上がっている間に、
ようやく焼き上がって出された「出汁巻き玉子」。
じわ~り染み出る出汁にほろほろふわふわの熱々玉子。
出汁の加減、濃さが絶妙で、とても、とても美味しい出汁巻き。
右から順番に頼んでいたお酒も残りわずがになりながら、
さらにこれも食べてみたい、とお願いした「柿の白和え」。
しゃっくりとして爽やかな甘みの柿に、ほろろとまとう豆腐の風味。
上品で風雅、繊細な味わいのこの一品が又たまらなく…
最後にお願いしたのは、「里芋とごぼうの唐揚げ」。
これが、又感動的な、美味しい一品。
牛蒡は青海苔がまぶされ、歯ごたえも楽しく磯の香ばしさがふわり。
里芋は、想像していたねっとりまったりとは全く異なる、
きめ細やかな口当たりで、ふわっと溶けていく軽やかさ。
予め、炊かれていたそのほのかな出汁の風味が柔らかく後に残り、
こ、これは、病みつきになってしまいそう…。
頼む毎に違った陶器の器で出されるのは、見目も楽しく、
結局、端からすべて頂いたお酒で、「しらかめ」さんの陶器コレクション~。
「緑川」純米、に、「獺祭」純米大吟醸。
「乾坤一」純米吟醸原酒、に、「ばくれん」純吟超辛口。
初めて目にした「小粋なすずめ」純米酒辛口は、
あまりに美味しくて、冷やと熱燗と両方を頂いて…
楽しいひと時は、あっという間、思う存分お料理にお酒を満喫したら、
いよいよ〆のお蕎麦を頂こう~。
まずはやっぱり「もりそば」を。
会津の蕎麦、十割で打たれた、端正に切り揃った細切りの蕎麦。
凛として、はつらつとした折り目正しく盛られた蕎麦からは、
清々しさの中にふっくらとした香ばしい穀物の香りが、ふわりと漂う。
しなやかでもちもちっとした心地のいい腰加減、
噛みしめれば蕎麦の風味がじわじわ広がり…
ああ、又「しらかめ」さんのお蕎麦、美味しいなあ
…とこうなったら、この蕎麦で、温かいお蕎麦もやっぱり食べたい、
とそれぞれ選びお蕎麦もお代り。
私はこれ、「山かけそば」。
丼一面、真っ白なふわふわとろろは、さながら降り積もった新雪のよう。
蓮華で掬えば、さらさらとして柔らかくとろりと絡まるとろろ汁。
上品な出汁が染みたかけ汁に溶け混み、優しく口の中に広がって行く。
どこまでも優しく柔らかく、これは美味しい…
中の蕎麦は、温められた事で、ふっと芳香を漂わせ、
とろろに絡まり、散らされた青海苔の磯の香ばしさがいいアクセント。
上品でいてしみじみと滋味溢れ、この「山かけそば」これは美味し~い 。
繊細で優しいご主人のお人柄が、そのまま現れているよう…。
…と、続いて出されたのは、「鴨南蛮」。
初めてみる「しらかめ」さんの「鴨南蛮」は、温蕎麦でもレアな鴨肉。
ちょっと交換して口にした汁の、その美味しさといったら…!
上品で旨みあふれる鴨の風味が汁とマッチし、こ、これはすこぶる旨さだっ。
鴨苦手でも、この鴨汁の美味しさに、思わずうっとり。
最後は、「基本」の「かけそば」も頂いて…
それぞれ交換して食べ比べるのが、又楽しい最後のひと時。
良く食べ、良く飲み、良くしゃべった、
心から楽しい楽しい夜のひと時。
ご馳走様でした~
やっぱり、「しらかめ」さんはいいなぁ、としみじみと。
そして、大好きな人と共に手繰る蕎麦って、本当に幸せ。
と、ほろ酔いの心地よさ、電車の中で幸せいっぱいでうとうとと…
N様、K様、ありがとうございました~
「十割手打ちそば しらかめ」
世田谷区経堂1-27-13
03-3420-1988
11:30~14:00 / 17:30~21:00
火曜日、
禁煙
お店のブログ
2011年 6月20日 「酒肴三点盛り」「もずくの冷かけ」
2011年 1月27日 新年会で「粗挽き蕎麦」
2010年11月15日 「しらかめの熱燗でしっぽりと」
2010年10月 1日 「もり」に「山かけ」お料理も堪能
2010年 7月16日 「もずくの冷かけそば」
2010年 5月 6日 お料理いろいろ、「もり」「おろしぶっかけ」「玉子とじそば」
2010年 3月17日「筍の姫皮とちりめんじゃこ」に「もりそば」
- 関連記事
-
- 下北沢 「七つ海堂」 「ざるそば」お昼の炊き込みセット (2013/03/26)
- 松陰神社前 「石はら」 豆乳そばにカレー南蛮、梅紫蘇豆腐 (2012/11/22)
- 九品仏 「おまた」 素晴らしき女将さんの笑顔 (2012/10/26)
- 豪徳寺 「あめこや」 素敵なコースのお料理 (2012/09/05)
- 経堂 「しらかめ」 もずくの冷かけ (2012/08/09)
- 松陰神社前 「蕎麦 石はら」 (2012/05/31)
- 経堂 「しらかめ」 つけ汁三昧 (2012/02/20)
- 経堂 「しらかめ」 甘美な宴 (2011/11/24)
- 千歳船橋 「仙味洞」 鴨汁そば (2011/10/09)
- 等々力 「だんだん」 (2011/09/08)
- 経堂 「しらかめ」 もずくの冷かけ (2011/06/20)
- 宇奈根 「山中」 贅沢掻き揚げに冷かけそば (2011/06/17)
- 桜新町 「しんとみ」 贅沢なランチ (2011/02/23)
- 経堂 「しらかめ」 新年会で、粗挽き蕎麦 (2011/01/27)
- 三軒茶屋 「かべや」 (2010/12/16)
確かにおっしゃる通り、私も東側にももっとお店があればいいのになあ、などと思っています。
三拍子そろったお店、本当に貴重ですよね(^^)。
心から贅沢な心地になる一夜でした(u_u*)~。
東京でも西の方が、お洒落で洗練されている蕎麦店が多い様な気がします。
私の住んでいる地域も美味しい蕎麦店は有りますが、蕎麦、酒、肴の三拍子が揃った店は余り無く、蕎麦は美味しいんだけど
酒(品揃え等)と肴がイマイチの店が多いですね。
そう思うと、高いかも(・・?
でも、お料理にお蕎麦、本当に美味しかったです(u_u*)~
日本ではこれ、普通なのですか?
美味しそうなお蕎麦!
夢に出てきそうです(^(工)^)
→ yuka (04/08)
→ yuka (04/08)
→ sherbetsST (04/02)
→ gun (03/27)
→ yuka (03/19)