渋谷での所用が思ったより手間取り、気づいたら既に3時過ぎ。
渋谷でこの時間だとすると、「しぶそば」かな、とも思ったが…、
そうだ、井の頭線に乗って「浜田山」だ。
中休みのない「安藤」さんに、久しぶりに行ってみよう~
乗ってしまえばすぐ、降り立った浜田山駅は、
そろそろ夕飯の準備か、買い物客で賑わい、家庭のぬくもり溢れてる。
そんな西友前のメインストリートをゆっくりと歩き…
ちょっと入った静かな路地の中程に、程なく見えてくるコンクリ壁。
真ん中にはめ込まれた木の格子扉には、ほのぼのと木綿の暖簾が掛ってる。
「営業中」の札に、心底安堵させられて…
浜田山 「手打そば 安藤」
扉を開き入れば、途端に北欧のリビングに訪れたような、独特の雰囲気。
店の真ん中には、ゆったりとした大テーブルが鎮座し、
奥には天井まで伸びた煙突のある、煉瓦の積まれた薪式暖炉。
下げられた骨董ランプシェードからは、優しい明りが灯り…
後ろには、ジャズピアノが心地よく流れ、
ぐるり店内を見渡しに腰を下ろしたら、思わずほぉっと息が洩れてくる。
こんな時間に、こんな空間で身を休める事ができるなんて、
うれしいなぁと改めて感じながら、早速お願いした升酒。
片口から並々と零し注がれて、横には粗塩が添えられる。
杉の香爽やかなお酒は、ここではこれ、「東北泉」。
すっきりとして澄んだ味わいは、蕎麦前に頂くのによい味わい。
充てには…、おばあちゃまの手作りお新香と迷ったが、
前回来た時心に残った、「揚げ出汁豆腐」をお願いし…
ほっと寛ぎ始めたところで、漆器の器に湯気を立てて目の前に置かれる。
たっぷりの熱々かけ汁がかかり、うれしいな、中にはなめこが入ってる 。
蓮華で掬い口にすれば、周りは揚げたてからりっとして、
中は、とろりとして熱々のお豆腐。
かかったかけ汁が、染み入るように美味しくて、これはいいな~。
途中で刻み葱に生姜の薬味を加えれば、ふわっと香りが立ち途端に体が暖まる。
トゥルンっとしたなめこの口当たりも楽しく、汁さえも、立派なお酒の充て。
しばし、空間を楽しみ、お酒を味わい、ゆっくりさせて頂いて…
お蕎麦は、久しぶりに「もりそば」を。
頼むと程なく、小気味のいい水切りの音が聞こえ、
流れるように目の前に置かれた、久しぶりの「安藤」さんの「もりそば」。
気持ち太めに断たれた、艶めいた蕎麦には、ざっくりと練り込まれた蕎麦の粒。
透明な蕎麦がみっしりと繋がった蕎麦は、顔を寄せた途端に濃厚な香りを放つ。
芳醇な穀物の豊かな香りに、思わずうっとり 。
口に含めば、もちもちとした歯ごたえの…
以前より、やや延しが厚めになったかな?、しっかりとした腰加減。
噛みしめれば、じわりと蕎麦の香ばしさが広がり、
ああ、やっぱり美味しいなぁ
猪口にたっぷりと注がれたもり汁は、まろやかながらもしっかりとした味わい。
蕎麦湯を飲むのに、少々苦労はしたけれど…
すっかり、満足なひと時に、大感謝。
ゆっくりと席を立ち、おばあちゃんにお金を手渡し、
「ありがとう、ね、又来てね」
の言葉に、ほっと心が温かくなるよう。
ご馳走様でした~
おばあちゃま、又、来ます。
今度は、おばあちゃまのお新香、頂きます
「手打ちそば 安藤」
杉並区浜田山3-34-25
03-3306-0295
11:30-21:00
火曜休
禁煙
2010年 5月10日 「お新香」に「うめだれ」
2008年 3月26日 「漬け物」に升酒、「梅だれせいろ」
2007年 8月30日 「卵とじそば」
2007年 2月 2日 升酒に「鴨煮」、「かけそば」
2005年 6月22日 「せいろそば」
2004年12月 4日 「せいろそば」
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インテリアのどれもが北欧のものであるのに、不思議と日本家屋の懐かしさをも感じてくるんですよね…。
料理も芸術、そうかも、しれないです(u_u*)~
そうそう、浜田山には、他に、「いな垣」、「光淋」さんもありました。
でも、なんだか、ほっこりできる、安藤さん、私は好きで…(u_u*)~
以前は、明大前、三鷹台などにもあったのですが…。
そうそう、東横沿線も案外すくなくて、ちょっとさびしかったです。
それはすごいかも。
でも、お店の方に対して、ちょっと悪いかな、とも…。
私は、大抵は、「蕎麦猪口下さい」とお願いします。
お願いしちゃっていいと思いますよ~。
この日は、我慢しちゃってですが(^^;
結構、私、「蕎麦猪口下さい」って言ってしまう事多いです。ただ、この日は、なとなーく、おばあちゃまにお願いするの、気が引けて、おっしゃる通り、ちびちび飲んでは、蕎麦湯を継ぎ足し・・で頂いたのですが、やはりそば徳利で出してくれるのが、いいですよね。
藪系。
確かに、蕎麦湯を飲むのにも、効率のいい汁かも?(笑)
というお店はよくありますが、こちらのように北欧を思わせるノスタルジックなインテリアのお蕎麦屋さんは、初めて拝見しました。
升酒が不思議と似合うんですね。
しかし、これもセンスのある人でないと・・・
ただ真似をしただけでは何か違うんですよね。
お蕎麦屋さんて料理だけでなく、芸術的センスの良い人が多いですよね。(料理も芸術ということかっ!)
先日行こうと思ったのですが、お店の前が工事中だったので「いな垣」に行っちゃいました(汗)。
あの落ち着いた空間を味わいに行かなきゃなぁ~~。
それにしても、井の頭線沿線って、手打ちそばやが意外に少なくて、そば好き的には案外不便。
蕎麦湯のおかわりは、臆面なく言える方なのですが…
何故か、器ひとつ、レンゲひとつ、七味ひとつ…
言えないお店がありますね。
こちらのお店も、枡酒とお新香が懐しいです。
また、伺ってみたくなりました…
という場合、なにか良い方法はありますでしょうか?
いくら「まろやかな」とはいえ、つけ汁です。溢れるばかりに
蕎麦湯を注ぐと、零しそうだし(こぼすし 笑)。
別の入れ物があればいいのだが、生憎普段はないから、止む無く
濃ゆ~いのにチビチビと蕎麦湯を足して行って、おお、良くなって
きたかな~、と安堵するころには蕎麦湯が無くなっていたり、逆に
汁の方が薄まりきっていたり…。
こういう時には、藪系統の汁が優れているのかなーと思います。
量は少なすぎると思うけど・・・(汗;
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