暖簾をくぐり入ると、すぐに出迎える青い達磨。
新撰組の羽織をふっと思い出していると、にこやかな花番さんに通され店内へ。

明るく広々とした開かれた空間。
まだ新しい白木の壁に柱は、以前の趣きはないものの、柔らかな空気に満ちている。

週末の昼下がり、3卓ある小上がりは埋まっていて、真ん中に鎮座する一枚板のテーブル席に腰を下ろし、ほっとしたら…
あ、このテーブルは、以前のお店にあったものだ！



と、なんだかとても懐かしくなりながら、出されたお茶を頂き品書きを開く。

最初のページには口上書きがあり…、

冷たい蕎麦に暖かい蕎麦、それに「武蔵野うどん」が並び、いくつかのお料理。
皆さん、ビールを楽しそうに飲んでいる姿が羨ましく、
しばしこの空間で、近藤勇や土方歳三、沖田総司…などに思い馳せたいと思ったが…

それは次の機会に回し、中からさっぱりと「なめこおろしそば」を選びお願いする事に。



しばしして出された「なめこおろし」。
真四角の蒸篭に盛られた蕎麦は、穀物感溢れた角の立つ、丹精な細切り。



添えられたなめこもぴかぴかぷるぷるとして美味しそう～。



と、彼の頼んだのは「大盛りせいろ」も置かれ…こんもり山に盛られた蕎麦は、圧巻～。



その盛りの良さに目を見張りつつ、蕎麦を手繰るとふわ～っと香る蕎麦の香り。
あ、これは絶対美味しい！と直感する香りを感じ、口に含むとしなやかな腰が心地いい。



しっとりとして蕎麦らしい食感を感じ、噛み締めるとこれも豊かな風味が広がり、後にじわりと甘みが残る。
これは美味しい



そのままでも風味のいい蕎麦をしばし頂き、なめこおろしに汁をたっぷりとかけ、これに絡め頂くと、優しい辛味の大根が爽やかで、ぷるんっとしたなめこが楽しい。



一つ一つの出汁が突出する事ない、まろやかな汁もよく、蕎麦の甘みを引き立て、するすると入っていってしまう蕎麦。

しかも、見た目以上に底下げの蒸篭に入った蕎麦は量もたっぷりで大満足。
横の彼も、「大盛りにしなくてもよかったかも…」と言いつつも、「これは旨い」と満足そうに頂いているようで…

さらさらとした蕎麦湯をたっぷりと頂いたら、お腹もいっぱ～い 。

昔の風情が懐かしくも思ったが、この新しい空間も居心地の良さがあり、いつかこちらでも蕎麦前から楽しんでみたいなぁ、と思いつつ席を立つ。

ご馳走様でした～

資料館になっているという、以前の建物。
そっちにも又、行ってみたいな…。


＊お品書き
せいろ 800円、なめこおろし 950円、そばとろ 1,100円、天付せいろ 1,550円、天汁せいろ 1,480円、鴨汁せいろ 1,450円、つくね汁せいろ 1,300円、蕎麦おかわり 700円、大盛り 350円、
天ぷらそば 1,600円、鴨そば 1,500円、やまかけそば 1,200円、なめこ 1,100円、花巻 1,100円、かけ 850円　武蔵野うどんの場合は150円引き

天盛り 1,900円、鴨焼き 1,100円、そばがき 900円、そばの実あんかけ豆腐 580円、冷やし蕎麦豆腐 480円、なめこおろし、蕎麦味噌 350円、自家製わさび漬け 300円、お蕎麦のいかだ揚げ 250円、天麩羅各種 250円
菊姫（原酒）、神亀、花見蔵、黒松剣菱など　すべて 600円



「手打そば　日野館」

日野市神明3-1-10
042-584-3824
11:30～15:00
月曜定休（祝日営業翌日休み）
Ｐ多し
禁煙

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